出前授業で保湿剤づくり 伊賀市の中外医薬生産 伊賀白鳳高で
三重県伊賀市ゆめが丘7の医薬メーカー「中外医薬生産」(田山林太郎社長)は11月14日、県立伊賀白鳳高校でキャリア教育の一環として出前授業を開き、生徒たちが実際の原料を使って軟こうの硬さや流動性を調整する実験に参加し、オリジナルの保湿剤づくりを体験した。
出前授業は、コロナ禍で校外学習の機会を失った同高生徒のために2020年から始まった。今年は「製品企画で学ぶモノづくりの流れ」をテーマに、全8回の授業を通じて経営科3年の約30人が新製品の企画に挑戦している。
この日の実験では、主材料の白色ワセリンだけと、硬さを調整する2種類の原料をそれぞれ添加した3つのサンプルを参考に、生徒たちが好みの硬さに調整。原料の配合比率によって変わる硬さや柔らかさの変化を体験し、最後にレモングラスやピーチなど7種類の香料から好きな香りを加えて完成させた。
参加した生徒の一人、宮田藍圭さんは「好みだった硬めのサンプルのようになるよう調整する作業が案外楽しかった」と感想を話し、指導した研究開発本部の品質保証室に所属する谷口瑞季さんは「とても楽しそうに実験に参加してくれてうれしい。この体験が製品企画をより深く考えるきっかけになれば」と話した。