夏場の水難事故防げ 相模川で潜水訓練
夏のレジャーシーズンを控え、厚木市消防本部が5月23日、相模川で水難事故を想定した救助訓練を行った。潜水士の資格を持つ隊員など約40人が参加し、救助資機材の取り扱いや潜水による検索訓練などを実施。水難事故への対応に向けた技術を学んだ。
ウェットスーツを着た隊員らは、浮力体が付いた「スローバッグ」と呼ばれる救助用ロープを要救助者役に向かって投げ入れる訓練や、泳いで助けに向かう手順を実践した。その後は潜水資機器材を装着し、川に入水して潜水訓練を開始。水中の視界や川底の状況、水深、流れの速い危険な箇所などを確認した。
同本部が管轄する厚木市と清川村では、水難事故が昨年1年間で9件発生。厚木市では今年に入り2件の事故が起きた。相模川や中津川などの1級河川が流れ、夏にかけて水辺でのレジャーを楽しむ人も増えることから、同本部では「飲酒をしての入水や子どもだけでの川遊びなどは避けてほしい」と呼び掛ける。
山の事故にも警戒
東丹沢を管内に抱える同本部では、山岳事故に対する救助活動も重要な任務だ。
昨年は管内で7件の事故が確認されており、清川村では登山者の滑落被害もあった。
低山ブームもあり管内を訪れるハイカーが増える中、同本部は「山岳事故は年代や時期に関係なく発生する。軽装での入山などを避け、無理のない計画的な登山を心掛けてほしい」と話した。