山下エコ生活を考える会 17年の活動に幕 上田会長、地域の絆に「感謝」
地域の児童と共に廃油を活用した石けんを作って配布するなど、世代を越えた交流の輪を広げてきた「山下エコ生活を考える会」(上田クニ江会長)が3月末、17年にわたる活動に幕を閉じた。上田会長は「こんなに続けられると思わなかった。地域や緑区役所の皆さんの後押しのお陰」と感謝の思いを語った。
同会の発足前、生活に役立つ情報の普及などに取り組む「横浜市消費生活推進員」を6年務めたという上田会長。環境に優しい「エコ生活」に関する知識を多くの人に届けたいとの思いから、同推進員たちと協力し、6人で同会を立ち上げた。
会員数はピーク時、18人まで増加。3月末までは14人で活動を続けた。上田会長は「平均年齢は76歳。メンバーの高齢化が進み、活動を終えることにした」と語る。
もったいない精神
同会は初期、「もったいない精神」から、さまざまな生地を再利用したバッグやポシェットなどの作り方を地域の住民らに伝える活動に取り組んだ。不要になった着物の帯やネクタイ、カーテンなどをお洒落なグッズに生まれ変わらせる楽しさに「参加者からすごく評判が良くてね」。懐かしそうに、そう振り返る。
農家の協力を得て、山下地区の地場野菜直売所15カ所を紹介する冊子を製作するなど情報発信にも努めた同会。パンジーやビオラなど、さまざまな花を鉢に植える「寄せ花」の体験教室も実施した。生ごみと土を混ぜ合わせることで微生物が生ごみを分解し、土壌が豊かになる「土壌混合法」など役立つ情報も伝え、人気を博した。「4年間で延べ約850人も参加してくれた」と上田会長。「多くの人と交流できてうれしかった」
当時の山下みどり台小学校の副校長らとの縁をきっかけに、2年ほど前からは同校の児童との石けん作りをスタート。活動に賛同した青葉区内の飲食店が提供した廃油を活用し、小学生たちと一緒に石けんを作っては、地域の高齢者などに配った。子どもたちが横浜商科大学を訪れ、同大の野球部員たちにも配布し、交流を深める機会も生まれた。
気が付けば、地域に強い絆が育まれていた。「本当にやって良かったな」と上田会長。会は活動を終えたものの「これからも何かみんなが喜んでくれて、役に立つことをやっていきたい」。胸の内に宿るのは、人を思う、揺るがぬ優しさだ。