スマートアクアリウム静岡で偶然釣られた<イッテンサクラダイ>の展示開始 生きた姿は珍しい?【静岡県静岡市】
3周年を記念して、2つのエリアの水槽が<静岡の源流から駿河湾へ>をテーマにリニューアルした「スマートアクアリウム静岡」。
静岡県の河川から駿河湾の深海にかけて生息する様々な水生生物を楽しむことができる同館ですが、5月1日からは生きたイッテンサクラダイの展示を開始しています。
イッテンサクラダイは水深60~200メートル程に生息するハタ科(またはハナダイ科)の魚で、生きた状態で見られることは非常に珍しい魚です。
<イッテンサクラダイ>名前の由来は背鰭の黒い膜?
イッテンサクラダイ Odontanthias unimaculatusはスズキ目ハタ科(またはハナダイ科)イッテンサクラダイ属に分類される魚で、水深60~200メートル程の岩礁域に生息しています。
イッテンサクラダイの和名の由来にもなっている背びれの第3棘の先端の黒い鰭膜(きまく)が特徴であり、この形質から他のイッテンサクラダイ属と区別することが可能です。
展示されているイッテンサクラダイは、「スマートアクアリウム静岡」の館長が展示する生物の採集をしている際に偶然釣り上げられたもので、奇跡的に生きた状態で水族館へやってきたとのことです。
本種の分布は相模湾以南の太平洋側のほか小笠原諸島であり、深場の釣りや底曳網でまれに釣獲されるものの生きた状態で展示されるこは非常に珍しいかもしれませんね。
美しいハナダイの仲間たち
ハナダイと呼ばれる魚はイッテンサクラダイ以外にも日本近海に多く生息しおり、特にイッテンサクラダイ属は本種のほかにマダラハナダイやボロサクラダイ、ハタタテハナダイなど見た目が美しい魚を多く含むグループです。
イッテンサクラダイ属を含むハナダイたちはいずれも食用として利用されることは少ないですが、見た目が美しいことから鑑賞魚として需要があり、ハナダイの仲間を好んで飼育する愛好家も少なくありません。
生きたイッテンサクラダイを見るチャンス!
イッテンサクラダイは5月1日より「スマートアクアリウム静岡」の常設水槽「深海の入り口」で展示中。
生物の状態により予告なく展示を中止する場合があるとのこと。ハナダイ好きの方はこの機会にぜひ生きたイッテンサクラダイを楽しんでみてはいかがでしょうか。
詳しい情報はスマートアクアリウム静岡の公式WEBサイトで確認することができます。
※2025年5月4日時点の情報です
(サカナト編集部)