札幌・藤野の隠れ家カフェ「小春堂」 手作りの空間と極上のパスタ&スイーツを堪能【札幌市】
札幌市中心部から車で約30分。南区藤野の閑静な住宅街にあるカフェ「小春堂」は、2009年から営業しています。素材一つひとつにこだわったパスタや、じっくり時間を掛けて作るスイーツなど、魅力的なメニューを味わってみました。
暖炉や和室、テラス席など、さまざまなシーンがある店内
「小春堂」の店主は、道内外問わず、これまでさまざまな店舗をデザイン、施工してきた職人でもあります。その店主自らが手掛けたという内装は、実にバラエティー豊か。ゆったりとしたカウンター席をはじめ、半個室状でプライベート感がある窓際の席、暖炉がある山小屋風のテーブル席、小上がりの和室席は子連れにも人気のスペースです。
それぞれのスペースには段差をつけて高低差を持たせています。これによりこぢんまりとした店内でも開放感、個室感を両立させています。常連の中にはそれぞれのお気に入りのスペースがあり、居心地の良さからつい長居してしまうのだとか。
素材一つひとつ、切り方にもこだわったパスタ
使用するパスタは1886年創業のイタリア・ディチェコ社製。麺の表面にはザラつきがあり、それがソースとよく絡みます。オイル系パスタで人気なのは「夏野菜タップリとパンチェッタのペペロンチーノ」。豚バラ肉に塩を擦り込み、長期間乾燥・熟成させたパンチェッタ、スペイン産ニンニクは刻まずに潰すことで、濃厚な香りと、後に残らないうま味を引き出しています。食感を楽しめるように野菜は大ぶりにカット。シンプルな塩味で、素材が持つ魅力を楽しめます。
このほか、とことん煮詰めることでうま味を凝縮したトマトソースのパスタ、ゴロゴロとしたしたひき肉の食べ応えがたまらないミートソース、24カ月熟成のパルミジャーノ・レッジャーノチーズと卵、パンチェッタのみを使ったカルボナーラなど、メニューはバリエーション豊かです。パスタは一人前120g(乾麺換算)あり、食べごたえも◎。
じっくり時間を掛けて焼き上げるスイーツ
人気のスイーツ「タルト・オ・シトロン」は、生地とレモンのアパレイユを一晩寝かせ、生地、アパレイユ、メレンゲを3度焼きして、更に1晩寝かせた焼き菓子です。レモンは皮まで使い、芳醇で爽やか、深みのある甘みを楽しめます。
「ガトーショコラ」はカカオ61%のチョコレートを使用。1ピースに使われている小麦粉はわずか2グラムのため、焼き上げると表面はサックリ、中はしっとり滑らかな、濃厚な一品です。添えられたベリーの酸味との相性が絶妙です。
さっぱりとした苦みと、香り豊かなブレンドコーヒー
コーヒー豆は、ブレンドは豊平区のスペシャリティーコーヒー専門店「いわい珈琲」から、ビターブレンドは中央区・二条市場近くの人気店「寿珈琲」から仕入れています。クリームはコーヒーフレッシュではなく、生クリームで提供するのもこだわりの一つです。
このほか生レモンを絞ったレモンジュース、バナナを丸ごと使ったバナナミルクなど、ドリンクメニューはさまざま。夜はバーメニューも提供しており、ちょっとしたおつまみメニューが100円から楽しめます。
※金額は全て税込
小春堂
■所在地:札幌市南区藤野4条9丁目7−3
■営業時間:10:30〜17:00、18:30〜23:00(21:00以降の来店は要予約)
■定休日:水・木曜日
【ライタープロフィール】
山下 恭平(雑誌・書籍編集者&ライター)
ラジオ局で番組制作の仕事をしながら、ミニコミ誌の制作や雑誌のライター業を始める。その後、編集者として出版社に入り、タウン情報誌をメインにさまざまな記事を手掛けてきた。好きなことは料理、山登り、川釣り、札幌の石碑。札幌市南区在住で、南区をこよなく愛している。