アイランドキッチンの魅力を引き出す間取りプラン!成功のポイントを解説
近年、デザイン性と機能性からますます人気が高まるアイランドキッチン。アイランドキッチンとは、「島」のように独立したレイアウトのキッチンのことで、どの壁にも接していないのが特徴です。視界的な広がりを感じられて部屋全体がスッキリとした空間になるなど、さまざまな魅力があります。ただ、デザイン性だけを重視すると、設置後後悔することも。そのようにならないためにも、アイランドキッチンのデメリットや自身のライフスタイルに合っているかどうかなどもしっかり理解することが大切です。今回は、アイランドキッチンの魅力や設置する際の注意点、アイランドキッチンを取り入れた間取り実例などを詳しく解説します。
アイランドキッチンの魅力とは?設置のメリットを紹介!
開放的でおしゃれなデザインなどが魅力のアイランドキッチン。ここではアイランドキッチンを取り入れることで実現する快適な暮らしをご紹介します。
家族とのコミュニケーションが取りやすい
アイランドキッチンの大きな魅力は、家族やゲストとのコミュニケーションが取りやすい点です。料理をしながら家族と会話したり、リビングやダイニングで遊ぶ子どもの様子を見守ることができます。また、ホームパーティーなどの場面でも、キッチンに立ちながらゲストと自然に交流ができるため、料理をしながら、より楽しい時間を過ごせるのもアイランドキッチンの特徴です。
開放的な空間を実現できる
アイランドキッチンは壁や仕切りがないため、リビングやダイニングとの一体感が生まれます。部屋が広く感じられてリラックスできるほか、一体感により料理中でも家族が自然と声をかけたくなる空間に。孤独になりがちな料理の時間も楽しく過ごせます。また、食事の進捗を家族が確認しやすいため、家事を分担しやすく自然と家族で協力する体制をつくりやすくなります。
回遊動線で家事を楽に、家族で家事の分担も
四方からアクセスが可能なアイランドキッチン。左右どちらからでも移動ができ、タイニングテーブルまでの移動距離も短くスムーズになるなど、作業効率が向上します。複数人での料理や片付けも容易になり、家事を分担しやすくなります。
高いデザイン性を追求できる、レイアウトの自由度が高い
ドラマなどでもよく目にするデザイン性が高いアイランドキッチン。モダンでおしゃれな印象を与え、存在感が強調されます。また、レイアウトの自由度が高いのも特徴の一つ。縦長・横長などの部屋の形状に合わせて柔軟に対応できるほか、キッチンとダイニングテーブルをつなげて配置するレイアウトもおすすめ。料理や片付けの動線を短くすることで効率化を図れるほか、作業スペースも広がります。ライフライルに合わせて空間を自由にデザインすることができます。
アイランドキッチンを設置する際に注意すべきポイントは?
デザイン性と機能性が高いアイランドキッチンですが、四方に壁がないため、デメリットも生じます。デメリットもしっかりと理解して対策を練ることで、後悔のない設置を実現しましょう。
料理中のにおいや音、汚れの問題が生じやすい、 換気やにおい対策が必要
アイランドキッチンはオープンな空間に設置されるため、換気やにおいの対策が特に重要です。高性能な換気設備を設置して調理中のにおいがリビングやダイニングに広がらないようにすることが大切です。コンロは壁側に配置するのも良いでしょう。換気扇のデザインにもこだわり、インテリアに馴染むものを選ぶことで、見た目も美しく仕上げられます。また、油はねや水などが床に飛び散ることも。おしゃれさを失わないように透明の油はねガードや水はねガードを設置するしたり、ステンレスや人工大理石など掃除のしやすい天板、床に飛び散らないように広めの天板を選ぶなどの対策を検討しましょう。
作業スペースの広さとキッチン動線のチェック
アイランドキッチンでは、作業スペースが十分に確保されていることが重要です。調理器具や食材を広げても余裕のあるカウンターサイズが理想です。また、キッチン内での動線がスムーズであることも、家事の効率化につながります。シンク、コンロ、冷蔵庫が適切に配置されているかをチェックし、無駄のない動線を確保しましょう。
子どもやペットなど安全性に配慮した設計に
アイランドキッチンは四方が壁に囲まれていないため移動がスムーズである反面、料理スペースに子どもやペットが簡単に入ることができ、安全性に配慮した設計が必要になります。例えば、ベビーガードを設置する際は、設計時にベビーガードを設置したい旨を設計担当者に伝えましょう。設置可能な通路幅にしてくれたり、ベビーガードを造作するという方法もあります。また、人がよく通る通路とは反対側にコンロを設置ことで安全性は高まります。
生活感が出やすくこまめな整理整頓が不可欠、十分な収納スペースの確保が必要
アイランドキッチンはオープンで開放的な反面、ダイニングやリビングから常に「丸見え」の状態に。調味料や食材などの出しっぱなしや少し汚れているだけでも、散かった印象になりがちです。そのようにならないためにも、調理器具や食器をすっきり収納できる収納スペースの確保が不可欠です。コンロ・調理台・シンクなどの下に収納スペースを設けるほか、アイランドキッチンにカウンターを設置している場合はカウンター収納を充実させる方法もあります。何を収納するか、どういうキッチンの見せ方にしたいかをしっかりと検討し、計画に合った収納スペースを確保することが大切です。
アイランドキッチンに最適な間取りの基本
アイランドキッチンの機能をより生かすための間取りをご紹介します。
アイランドキッチンに適したリビング・ダイニングの配置
アイランドキッチンを導入する際、リビングやダイニングとの配置バランスが重要です。キッチンからリビングやダイニングが見渡せるようなレイアウトにすることで、家族の動きを常に把握しやすくなります。また、キッチンを中心にリビング・ダイニングを配置することで、家全体が一体感を持ち、開放的で広がりのある空間を作り出せます。これにより、視覚的にも圧迫感を減らし、快適な生活動線が実現します。
家事効率を上げる動線設計のポイント
アイランドキッチンの設置には、家事効率を向上させるための動線設計がポイントです。キッチンから冷蔵庫、シンク、調理スペースへのアクセスがスムーズになるよう、「トライアングル動線」を意識して配置することが重要です。「トライアングル動線」とは、シンク・コンロ・冷蔵庫の3つの位置を結んだ三角形を示す言葉です。このトライアングルが正三角形に近づけば近づくほど、使いやすいキッチンとみなされています。また、キッチンとダイニングの距離を近くすることで、食事の準備や片付けが効率的に行えるようになります。作業の流れを意識した動線設計は、毎日の家事ストレスを軽減させることができます。
アイランドキッチンを取り入れた実例をご紹介
ここでは、実際にアイランドキッチンを採用された住まいをご紹介します。
実例1
こちらは、シンクとコンロが別々のカウンターに備えてあるセパレートタイプの「Ⅱ型キッチン」。「Ⅱ型キッチン」は換気扇が壁側に設置されているため、開放的な空間も演出することができます。また、横幅が限られている住まいの場合でも設置可能で、作業スペースも広くとることができます。シンクとコンロが横並びの配置よりも近いため、移動距離が短く家事の効率化を実現できるなどもメリットもあります。
実例2
ダイニングテーブルをアイランドキッチンと横並びに配置した実例。壁がないため視界を遮らず、開放感を演出しています。キッチンの背面には収納スペースを、大容量のパントリーも設けており、収納スペースも十分に確保した住まいです。
まとめ
理想のアイランドキッチンを実現するためには、まず自分のライフスタイルに合った間取りやデザインをしっかりと計画することが大切です。アイランドキッチンを取り入れる際は、リビングやダイニングとのバランスや、家事効率を高める動線設計が重要です。収納スペースの確保や換気の対策も忘れずに、快適で使いやすいキッチンを実現しましょう。