北海道 唯一の〝ピザ窯〟で焼き上げた 本場ナポリピッツァ! いったいどこが違うのか?
とにかくピザの耳というか、フチというか、そこがメチャクチャ美味しくて、感動なのです。
生地は、ボテッとしていなくて、心地よくふくらんで 軽く、そしてところどころ焦げていて、その香ばしさがまた味にアクセントを添えています。
何種類かいただいたのだけれども、もっとも印象に残ったのは「クアトロフォルマッジ」でした。
ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、モッツァレラ、リコッタの4つのチーズが、薄いながらもふくよかな弾力をたたえた生地の上に溶け合い、お互いにその香りを競うかのようにただよわせます。
そのままいただくも良いのだけれど、添えられた〝はちみつ〟を加えるとマイルドさにさらなる奥深さが広がります。
いっしょにお酒をいただく方の中には、はちみつの代わりに、ブラックペッパーをふる方もいらっしゃるのだとか・・ん〜ん、こちらのお店にずらりと300種類が並ぶ、イタリア産のワインにピッタリでしょうね、きっと。
ここは、ことし2月にオープンしたばかりの、本場ナポリピッツァをいただけるお店です。
店の自慢は、日本でも10窯以下、北海道にはここにしかないっ!という、薪(まき)でピザを焼く〝窯〟にありました。
扉を開けるとすぐに、20席ほどの店にはおよそ不釣り合いな、大きな窯が目に入ります。
イタリアから資材をすべて船便で運び、イタリア人の職人がこの場で、店にピッタリなオーダメイドのものを、2週間をかけて造り上げたモノ。
〝ナポリの薪窯の巨匠〟と呼ばれる、エルネスト社製のピザ窯は、日本でも10窯以下しかなく、もちろん北海道ではここにしかありません。
オーナーシェフの廣富祐介さんは、北海道出身。
料理を学び、フレンチの名店で修業、その後、偶然にも出会ったのが、エルネスト社製の薪窯でピザを焼く、東京・品川にある名店でした。
ピザは焼き方で味が決まります。
味を重視するなら、薪を使う窯を選ぶしかないと言われるほど、薪窯で焼き上げるピザの味は圧倒的です。
通常の、電気やガスを使ったオーブンであれば、その温度は250℃くらいまでしか上がらないのですが、薪を使った窯は蓄熱性、保温性に優れ、およそ500℃の高温を常にキープすることが出来るのだそう。
生地の内部の水分が蒸発してしまうよりも前に、外側がカリッと焼き上がり、生地内の水分は蒸発してしまうことなくピザのなかにとじ込められます。
なので、外側はこんがりサクサク、中身は、限りなくもっちり!
さらにピザ生地が、薪の香りをまとうことで(薪に使う木の種類によっても香りが変わる)さらなる美味しさを引き立てます。
〝耳がウマい〟のには理由があったのかと納得。
イタリアからやって来た2人の職人と、廣富さん、そして奥様の翼さんも作業に加わり、念願の〝窯〟が完成したのが、去年の11月。
店の内装を、夫婦でDIYして、2月中旬、やっとオープンにこぎつけました。
「窯が最高のスペックを発揮するまでにはもう少し時間がかかるかも」と、最高の窯とともに、自らも成長する過程を楽しむかのように、広富さんは優しい笑顔を見せます。
ピザだけではなく、廣富さんが「めっちゃ作ってます」と言う、ランチの前菜としても登場する、〝ワインのあて〟もGOOD!
ゆっくりとワインをかたむけたい夜にも、たっぷりの満足をいただけるお店。
「ピザ、ピザ・・」と書いちゃいましたが、本場の「ピッツァ」です、ぜひ味わってみてください。
店舗情報
【ピッツェリア・ヴィノテカ・イル・ペコリーノ】
北海道札幌市西区宮の沢1条1丁目9−1 ステラステージ宮の沢1F
(地下鉄東西線・宮の沢駅2番出口・徒歩30秒)
tel.011ー600−0790
営業/11:30〜14:30 17:00〜22:00
定休日/火曜日
Instagram:@pizzeria_il_pecorino
文:ami_papa (「北海道3大かわいい動物プロジェクト」管理人)
写真:田中 あみ Instagram:@amigo_05312