米はいつどこで買えるの?新米流通が待ち遠しい…でも価格は3割アップ?
ことしは本当に、ようやく、待ち遠しい「新米の季節」がやってきました。
北海道東川町の高橋豊さんの水田では、8月30日から道産ブランド「ゆめぴりか」の稲刈りが始まりました。
平年並みでキレイなお米ができたといいます。
一方で、今高橋さんも気にかけているのが市場でのコメの品薄です。
連載「じぶんごとニュース」
「新米を早めに皆さんに届けたい気持ちが強い。乾燥機2台なるまで最高に刈って、きょうからずっと刈り続けて少しでも早く新米を届けられたら」
一方、岩見沢市で創業100年を超える米穀店「前野商店」では朝から精米作業に追われていました。
この店では、道内外の20種類以上の米を取り扱っていますが、代表の前野雅彦代表は、8月以降今までにない変化を感じています。
「市場の流通が減ってきている感触はある。卸売店や農家から見ても注文が増えて、在庫量が減り販売を絞らないといけない状態。岩見沢市内だけでなくて、道内から買いに来る客もいる。道外に送りたいという問い合わせも増えている」
市場で米が品薄となっている原因は、結局何なのでしょうか。
そして、いったいいつ、米不足は解消するのでしょうか。## トリプルパンチであっという間に品薄…
2023年は米の収穫量は多かったものの、猛暑の影響で品質が落ち、実際に出荷できた量は想定を下回りました。
また、小麦などの価格の高騰で、価格が安定していた米の消費が増加。
さらに、8月に入り地震や台風に備えた買いだめが加わりました。
新米登場はいつ?値段は…
品薄を解消する新米が、お店に登場する時期は?
岩見沢市の精米店「前野商店」の前野雅彦代表に聞きました。
「道内であれば9月中に流通してくると思う。もうすぐ入ってくるので、自分が食べる分の量を買っていただいて、おいしいものをおいしい時期に、米の楽しさを味わってもらえたら」
ただし、その価格は「高値傾向になるのは間違いない」といいます。
2023年と比べ2~3割、高値になる可能性があるということです。
備蓄米は放出しないの?
8月27日に会見した坂本農林水産大臣は、米不足解消の見通しについて…。
「6年産米の生育は順調に進んでいる。新米は8月中には九州・千葉・茨城などの早期米が出回りはじめ、9月には1年の出荷量の4割程度まで本格的に出回る。落ち着いた購買行動をお願いしたい」
一方で、政府は米の不作などの緊急時に備え、常時100万トンの「政府備蓄米」を保管しています。この米を放出するべきだという声については…。
「民間流通が基本となっている米の需給や価格に影響を与えるおそれがあるため、備蓄放出は慎重に考えるべきもの」
米がだぶついて、価格が下落すれば、農家の経営を圧迫するため、備蓄米の放出には慎重な姿勢です。
新米が食べられるようになるまで、もう少し辛抱の時期が続きそうです。
■ネット通販「ななつぼし」で検索すると…
ななつぼし5キロ 約4000~8000円
※新米予約のため、10月以降の商品も
■新米が出回る時期は?
ホクレンでは、今後の天候しだいだが、生育も順調で、9月中旬あたりを予測
※新米が流通し始めれば、今の状況も今後変わる可能性あり
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年8月28、30日)の情報に基づきます。