「忙しくて…」静岡市の言い訳に市民は激怒 食堂の契約を1年間放置 催促にも応じず
■静岡市役所内の食堂 市と契約締結せずに1年間営業
静岡市は市役所に入っている食堂「茶木魚(ちゃきっと)」の運営事業者との賃貸借契約を放置していたと発表した。契約を結ばずに食堂が営業していた期間は1年に渡っていた。市は契約を放置していた理由を「業務多忙」と説明している。
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静岡市によると、2024年4月から「茶木魚」の事業者を新たに選定したが、2029年3月まで5年間の賃貸借契約が締結されていなかった。賃借料は計546万円で、2024度分の賃借料109万2000円も請求していなかった。
今回の問題は昨年11月に実施された監査委員による定期監査で発覚した。契約を結んでいなかった理由について、市は「担当職員が業務多忙を理由に契約締結事務を放置していました」と説明している。事業者側は昨年5月に締結を市に催促したが、その催促も職員は放置していたという。
監査で発覚するまで1年間も契約が締結されないまま食堂が営業されていた事態に市民は怒りを隠さない。特に「多忙」を理由にしていることに対して、「全く言い訳になっていない。忙しいから責任を果たせなかったという説明が通ると思っている時点で市役所の感覚がずれている」、「忙しくて仕事がさばけないのであれば周りにサポートを求めるべきだし、職員の能力を見極めるのが上司の責任」など厳しい声があふれる。
また、食堂の事業者にも疑問が投げかけられている。契約未締結での営業に「1年間も放置されるなんて信じられない。お互いにずさん過ぎる」、「この事業者は相手が市役所ではなくても契約を締結せずに営業しているのだろうか。税務申告をどうしていたのかも気になる」といった意見があった。
市は今年3月に1年間さかのぼる形で事業者と契約を結び、2024年度分の賃貸料の支払いを受けた。再発を防ぐため「執行管理表の作成も規定した業務マニュアルを策定して課内で共有するなど、 改めて業務の組織的な進捗管理を徹底します」としている。
(SHIZUOKA Life編集部)