2大タイトル戦も追加カードも熱い! 『Yogibo presents RIZIN.48』は9/29さいたまスーパーアリーナでゴング
『Yogibo presents RIZIN.48』が9月29日(日)、さいたまスーパーアリーナ(埼玉県)で開催される。2大タイトル戦に続いて追加カードが発表され、ファンが熱く燃え上がる顔ぶれがそろった。
最も注目されるのは、初代RIZINライト級(71.0kg)王者ホベルト・サトシ・ソウザの約2年5ヶ月ぶりのタイトル防衛戦。最強の敵ルイス・グスタボを相手に、RIZIN MMAルール5分3Rで争われる。
サトシは2006、09、10年の3度、ブラジリアン柔術世界選手権を制した柔術界の至宝。19年4月からRIZINに参戦すると、21年6月にはGP覇者トフィック・ムサエフとの念願の王座戦で1R一本勝ちし、初代RIZINライト級王座に就いた。2度防衛後、Bellatorとの対抗戦などで苦杯をなめる場面もあったが、今年3月、中村K太郎とのノンタイトル戦で打撃の進化を見せる圧倒的な勝利を飾って再起を果たしている。
対するグスタボは18年8月、初参戦のRIZINで矢地祐介をKOしている。その後は、のちのBellator王者パトリッキー・ピットブルにTKO負けを喫することもあったが、22年4月には約4年ぶりに矢地と再戦し、2年のブランクを感じさせない動きでTKO勝利した。そして、ケガのため再度欠場となるも、23年4月の復帰戦から4連勝。今回挑戦のチャンスをつかんだ。
8月21日の会見にリモート参加したグスタボは「サトシ選手はとてもレベルの高い、強いアスリート」とリスペクトしつつも、自信を見せた。試合のポイントについて「自分がサトシ選手のテイクダウンをどのようにディフェンスして、自分が打撃を加えるか、そしてKOできるか」と分析すると、「いつも通り自分は前に前に向かうスタイルで戦っていきたい。すごい良い試合になると思う」と、ベストファイトを思い描いた。
これに対し、サトシは「グスタボはフィジカルと思い切りの打撃があり、最後まで諦めない」と評価しながらも、「私の打撃が強くなっている。彼の打撃はカットできる」と相手が自信を持つパンチを封じることを宣言した。そして、「私の100%の自信は柔術。グランドで行くなら、絶対きめる」と王者らしく余裕たっぷりに話した。
ブラジル人同士による頂上決戦。グスタボが会見で言ったように、グラップリング(組み技)、柔術、打撃の全てから目が離せない試合が期待される。
井上直樹とキム・スーチョル(韓国)による、61.0kgのバンタム級タイトルマッチ(王座決定戦)への期待度も高い。こちらもRIZIN MMAルール5分3Rで行われる。
井上は15年2月のプロデビュー以来10連勝を挙げ、17年4月に日本人最年少の19歳でUFCと契約した。RIZINには20年2月に初参戦。順調にキャリアを重ねるも、21年大晦日のGP準決勝で扇久保博正に判定で敗れた。その後もベルトには届かなかったが、今年3月に佐藤将光との世界経験のある実力者対決で判定勝利し、今回の王座戦にたどり着いた。
相手のスーチョルは、10年8月にプロデビューすると、12年10月にはONE初代王座を獲得している。15年末のRIZIN旗揚げ大会でも勝利。17年12月に突如、引退表明したが、19年に復帰すると、22年5月には、ROAD FCフェザー級王座に就いた。同年9月のRIZINで扇久保博正に勝利するなど対日本人10勝無敗の戦績を誇る。
会見にリモート参加したスーチョルは「命を賭けて準備しているので、井上選手も覚悟して準備をしてきてください」と話すと、井上は「タイトルマッチなので誇りを持って、気合いでも勝ちにいきます」と応じた。
井上がバンタム級屈指のスピードと技術で、激闘を好む“日本人キラー”を制圧できるか。はたまた、スーチョルがベテランの試合運びで圧倒するか。結果は予断を許さない。
そして、追加カードで注目されるのが、RIZIN MMAルール5分3R、61.0kgで争われる元谷友貴と太田忍の顔合わせだ。
15年末の旗揚げからRIZINに参戦し、国内外の名だたる強豪と数々の名勝負を繰り広げてきた歴戦の勇士・元谷。そして、20年大晦日のRIZIN初参戦から、敗戦を糧に着実に成長を遂げてきたリオ五輪グレコローマンスタイル59kg銀メダリストの太田。両者は22年7月に1度対戦し、元谷に軍配が上がっている。
会見に参加できなかった元谷は、次のようにコメントを寄せた。
「DEEPの元谷です! 太田選手とリマッチということですが、今太田選手は僕が以前対戦したときよりも強くなっているだろうし、勢いもすごいと思う。僕はこの試合に対してしっかり仕上げて、前回は判定勝ちだったのですが、今回ははっきり決着させたいなと思います! 少しでも成長した元谷を見せたいと思います! いい試合しましょう! よろしくお願い致します!」
これに対し、会見に臨んだ太田は、次のように話した。
「まずは、再戦、リベンジマッチを受けていただいた元谷選手、ありがとうございます。リベンジマッチって、本当に簡単にできるわけじゃないと思っていましたし、僕がここまでたどり着いたという自信もあります。元谷選手をクリアすることで、僕がずっと公言してきた2024年内でのタイトルマッチが現実的になってくると思うので、しっかりとフィニッシュして、タイトルマッチにつなげたいと思います」
思惑の異なる2人。太田がパリ五輪でのレスリング日本代表金メダルラッシュに勢いをもらってリベンジを果たすか、元谷か返り討ちにするか、しっかりと見届けたい。
現在までに発表された対戦カードは次の通り。
■ライト級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(71.0kg)
ホベルト・サトシ・ソウザ vs. ルイス・グスタボ
■バンタム級タイトルマッチ
RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg)
井上直樹 vs. キム・スーチョル
■RIZIN MMAルール:5分3R(49.0kg)
伊澤星花 vs. 浅倉カンナ
■RIZIN MMAルール:5分3R(66.0kg)
萩原京平 vs. 高木凌
■RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
元谷友貴 vs. 太田忍
■RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
牛久絢太郎 vs. 佐藤将光
■RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg)
金太郎 vs. 秋元強真
■RIZIN MMAルール:5分 3R(57.0kg)
新井丈 vs. エンカジムーロ・ズールー
■RIZIN MMAルール:5分 3R(71.0kg)
矢地祐介 vs. 宇佐美正パトリック
■RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg)
カルシャガ・ダウトベック vs. 木下カラテ