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『Ib謎解きミュージアム 幻のゲルテナ展からの脱出』が愉しみを増して東京凱旋! 驚くべきクオリティの会場をレポート 

SPICE

『Ib謎解きミュージアム 幻のゲルテナ展からの脱出』

昼下がりの灰色の空の下……

『Ib謎解きミュージアム 幻のゲルテナ展からの脱出』が、待望の東京凱旋である。2023年9月の初開催時にはチケットが開始直後に完売し、足を運べなかったという方も多いのではないだろうか。あれから1年半。全国で50,000人を超える来場者を魅了してきた謎解き体験が、東京ドームシティの「Gallery AaMo(ギャラリーアーモ)」にパワーアップして帰ってきた。

kouri氏による描き下ろしの新ビジュアルが可愛い会場エントランス

2025年3月9日(日)まで開催される今回の凱旋公演では、世界へのさらなる没入を誘うコンテンツ、新規エンディングが追加されており、すでに体験している人もこれからの人も、同じくらいワクワクできる企画となっている。本記事ではプレス向け内覧の体験をもとに、その見どころの一部をお見せしたいと思う。謎解きに関するネタバレはないので、安心して見ていただければ幸いだ。

なお、『Ib(イヴ)』とは、美術館を舞台とした、kouri氏による個人制作の探索型ホラーゲーム。謎多き芸術家であるゲルテナの展覧会を訪れ、作品世界に迷い込んだ少女・イヴを操作し、時に他のキャラクターと協力しあいながら、不思議な世界からの脱出を目指すというストーリーである。

いざ、ゲルテナ展へ

謎解きキットの一部

脱出までの制限時間は90分。この設定が絶妙で、初見プレイの人ならちょうどクリアできるかできないかのギリギリのラインだと感じた。謎解きの手練れの人ならもっと早くクリアできるのかもしれないけれど、会場内にはゲームの世界が非常にリアルに再現されているため、展示の雰囲気を存分に味わうなら1時間以上の余裕を持って体験していただきたいところだ。

手前:《深海の世》、奥:《悪意なき地獄》ともにワイズ・ゲルテナ

冒頭では、 ゲルテナの代表作《深海の世》が来場者を迎えてくれる。ゆらめく照明が深みを感じさせ、ゲームよりさらに没入感のある展示となっていて素敵だ。会場内は一部を除いて写真撮影がOKなのもうれしい。

ワイズ・ゲルテナ《無個性》

《無個性》のマネキン3体もリアルに具現化。思うに、ゲルテナのいう「個性」とは表情のことなのだろう。だからこれらには頭がないのではないだろうか。

絵には心を 作品には魂を そして謎には答えを

会場風景

ゲルテナ展を味わいながら、散りばめられた脱出の手がかりを探していく。作品の一つひとつはキャンバス地にプリントされており、美術館で見る絵画作品のような質感なのがうれしい。よく見ると、額縁部分がちゃんと別立てで用意されているところにも細やかさを感じる。

あっ!

床に、ゲーム内でも登場するアリの絵が。戸惑っていたら、スタッフさんに「どうぞ踏んでお進みください!」と案内されて複雑な気持ちになった。心のツボを押さえた演出に、胸キュンである。

会場風景

会場では、『Ib』の世界を丁寧に再現した空間が続々と登場し、没入感が止まらない。随所で流れるBGMも相まって、本当にゲルテナ展に捕らわれたような感覚で謎解きを進めることができる。ちなみに先ほどのアリと同様に、テーブルやカメなどゲームの登場キャラクターが随所にあふれ、カメラのシャッターも止まらない。

会場風景

探索して手がかりを集めたら、各所に用意されている「休息の間」に行こう。休息とは名ばかりで、頭をフル回転させ謎解きに挑む場所だ。

いちど座ってみたかった“あの作品”も登場

会場風景

今回の東京凱旋で見どころのひとつとなるのが、大阪から追加になった「灰の間」内の《指定席》だ。右手のソファー《指定席》では、実際に座って記念撮影をすることができる。そんな余裕があればの話だが……。

ワイズ・ゲルテナ《ものを売る手》

また、撮影禁止エリアである「闇の通路」のクオリティの高さは特筆すべきもので、決定的に「来てよかった」と思えるエリアだった。ぜひ、会場でその◯◯◯を体感していただきたい。

会場風景

「深海の間」は、今回の東京凱旋から追加されたエリアだ。心ゆくまで探索を。

会場風景

最後の「休息の間」を経て、謎解きはいよいよクライマックスに。本公演は原作ゲームと同じくマルチエンディング形式となっており、来場者の選んだ答えなどによって複数の結末が用意されている。東京凱旋から新たに追加されたエンディングもあるそうなので、周回プレイヤーの方はぜひそちらを狙ってみてほしい。

“作品には お手を触れぬよう お願いいたします”

ワイズ・ゲルテナ《精神の具現化》

東京凱旋を記念して制作された《精神の具現化》の立体化作品も見逃せない。迫力ある見事な大きさで、何かの衝撃でクキの部分が折れてしまわないか心配である。数あるゲルテナ作品の中でも特にシンボリックな作品なので、実際に見上げてみると感慨もひとしおだ。

会場風景

『Ib』の世界を表す上で欠かせない、クロスのかかったテーブル、バラやノートなども再現。徹底した原作リスペクトを感じる展示で、既プレイの人なら拍手が止まらないだろうし、未プレイの人ならきっと帰ってすぐプレイを始めたくなるだろう。『Ib』がそもそも謎解き要素の強いゲームということもあり、リアル脱出イベントとの親和性の高さをしみじみと感じた。

グッズにまみれてさらに幸せ

青い人形ぬいぐるみ 全7種(税込3,500円)

スノードーム「月夜に散る儚き想い」(税込3,800円)

会場併設のミュージアムショップにも注目したい。何より目をひくのは「青い人形ぬいぐるみ 全7種」の陳列だ。また、ゲルテナ作品《月夜に散る儚き想い》をモチーフにしたスノードームも素敵な逸品である。舞い散る桜吹雪の中で絵に向かうイヴ、ギャリー、メアリーの3人の後ろ姿にキュンとした。

謎付きポストカード 全16種(税込400円)

東京凱旋から追加されたグッズも。例えばゲルテナ展の世界観をそのまま持ち帰れる人気アイテム「謎解きポストカード」には、新たに5種類が追加されている。お土産にしてもよし、深夜のひとり時間にレモンキャンディでも舐めながら楽しむのもよし、である。

い こ う よ ゲルテナ展へ

体験中は本当に『Ib』の世界に閉じ込められたような緊張感に心拍数が上がり、エンディングを迎えてからはじわじわと来る“してやられた感”に身悶えする。そして帰り道がてら、すでに「もう一回行きたい!」と心から思えるイベントだった。筆者は脱出ゲーム系のイベントはあまり多く体験したことはないので、謎解きの捻り具合がどれほどなのかは正直わからない。ただ確かに言えるのは、『Ib』をプレイしたときと同じと言っていい興奮がそこにはあった。

90分後、複数ある結末の中から、ノーマルと思われるエンドに到達。謎解きキットのケースはクリアファイルとして使えるのが嬉しい

気になっていたけれど、まだ足を運んでいないという人はぜひ。すでに体感済みの人も、もう一回。『Ib謎解きミュージアム 幻のゲルテナ展からの脱出』は、東京ドームシティの「Gallery AaMo(ギャラリーアーモ)」にて2025年3月9日(日)まで開催だ。

チケットはイープラスにて販売中。通常チケットのほか、いのちのバラピンバッチ+レプリカチケットがセットになった、数量限定のグッズ付きチケットもあり、既存の赤(イヴ)に加えて、東京凱旋公演限定で青(ギャリー)のピンバッチが登場しているのでお見逃しなく。

文・写真=小杉 美香

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