【梅川レポート】7月参議院選挙自民党候補予定者の中村まい氏(シドニー五輪銀メダリスト)独占インタビュー
参議院選挙候補予定者(自民党公認)の中村まい氏(2025年1月14日、新潟県上越市で撮影)
7月参議院選挙候補予定者(自民党公認)の中村まい氏は、1979年7月16日新潟県長岡市生まれの45歳。4歳から長岡市でスイミングスクールで水泳を始め、15歳で日本選手権大会優勝。1996年アトランタオリンピック100m背泳ぎ4位、翌2000年シドニーオリンピック100m背泳ぎ銀メダル、400mメドレー銅メダルの快挙を成し遂げた。参議院選挙・新潟選挙区に自民党公認での出馬が決まり、昨年12月に立候補を正式に表明した中村氏にこのほど単独インタビューした。
−−今回の立候補決意の決め手はどういう点だったのでしょうか?
大学を卒業してから地元に帰省し、新潟県長岡市を拠点に練習をしていましたが、2004年の24歳の時に中越地震で被災したのです。実際に車の中で3、4日間を過ごしました。また、2011年の東日本大震災でJOC(日本オリンピック委員会)としてほとんどの被災地をボランティアなどで回り、国の支援や行政、政治の必要性を感じました。人生一度きり、私が新潟のためにできるのなら挑戦してみたいと公募に応募しました。
−−今回の選挙で政策として訴えたいことや、国会議員になって何をやりたいですか?
母子家庭で決して裕福な家庭で育った訳ではない私が、新潟の皆さんから応援をいただき、有り難くもオリンピックでメダルを獲得することができました。これまで「スポーツの力」で、教育や文化面などを中心に地域活性化のお手伝いをしてきましたが、故郷新潟を元気にする為には「スポーツの力」だけでは限界があると思いました。
子どもたちに水泳を教える中で、多くの経験こそが自らを成長させる力となり、そのような経験となる機会を提供する事は子育てに大変重要です。スポーツを通じて子どもたちの育成に携わる者として、教育格差、経験格差を是正するには政治の力がとても重要です。
−−これまでの活動実績とメダリストとして伝えたいことは?
27歳で現役引退後は、東京を拠点にして水泳教室で47都道府県を回りました。幼稚園、小学生から90代の高齢者まで教えて裾野の拡大に努めました。スポーツ振興で地域活性化をしたいですね。新潟県の自民党は男性議員が多いので、当選した暁には女性の意見や視点を国会に届けたいです。
−−自民党のイメージは回復したと思いますか?
自民党は今まだ逆風なので、厳しい戦いになると思います。相手は現職で6年間の実績があるので、私はあくまで相手の胸を借りる気持ちで挑戦したいです。
【記者メモ】
何と言っても、2000年のシドニーオリンピックの銀メダリストである。記者は初対面だったが、笑顔と流暢な語り口で好印象。インタビュー後の写真撮影時に、失礼ながら「宇多田ヒカルさんに似てますね」と言ってしまったが、「大学時代にめっちゃ言われました」と笑顔でこたえてくれる気さくさを持つ。昔から弁護士を多数輩出している名門・中央法学部の出身。相手の立憲民主党・打越さく良氏は北海道出身の東大卒弁護士だが、中村氏は地元新潟県出身を打ち出して選挙戦を戦うことが予想される。
(文・撮影 梅川康輝)