吉野家がカレーに本気出してきた! 新発売の「牛魯珈(ろか)カレー」なら、松屋「ごろチキ」・すき家「ほろチキ」と戦える!
牛丼チェーンのカレーといえば「ごろチキ」の略称で親しまれる「ごろごろ煮込みチキンカレー」が挙げられる。絶大な知名度を誇り、自らを「信者」と称する者まで現れるほど、愛されている。
次に挙げられるのはすき家の「ほろほろチキンカレー」ではないだろうか。トッピングの骨付き鶏肉は圧倒的なデカさにもかかわらず、スプーンでも崩れるほど柔らかい。
さて、そうすると吉野家は……。あれ? カレーを販売しているのに、コレってものがない? だが、その「吉野家カレー不在」の時代はもう終わりだ。期間限定販売している「牛魯珈(ろか)カレー」がかなり攻めている! これなら戦える、ごろチキともほろチキとも戦えるぞッ!
・吉野家の牛魯珈カレー
このメニューは2025年1月16日から全国の店舗で販売が始まっている。一部取り扱いがない店舗もあるので、詳しくは公式ページをチェックしていただきたい。
カレーの監修を行ったのは、東京・大久保の名店として知られる「SPICY CURRY 魯珈」だ。ここの齋藤シェフが吉野家の肉(牛煮肉)に合うスパイスカレーを監修したそうだ。
販売開始当初、私(佐藤)はまったく興味がなかった。いつものカレーとそんなに変わらないでしょ? くらいの気持ちでいたのだが、私の知るカレー専門家の皆さん(3名)がこぞってその味を絶賛していたので、興味がわいた。
あの方々が評価するのなら、1度は食ってみないと。そう思い、販売店の渋谷109前店へ。
昼時の渋谷、しかも109前のお店とあって、ひっきりなしのお客さんが入ってくる。近隣のサラリーマンや若者はもちろん、外国人観光客も少なくない。うわ~、なんでこんな混み合う店に来ちゃったかなあ。繁華街から離れた場所にも店はあるのに、よりによってこんなところに来るとは……。
しかしながら、ここは回転率が異様に高い。スタッフがバッサバッサとお客さんを、そしてオーダーを、さらには会計を裁いていく。きっとここはエリート集団が切り盛りしているんだろうなあ。見ていて気持ちが良いほど席が回っていく。
注文したのはもちろんコレ。「肉だく牛魯珈カレー」(税込839円)。発売1週間ですっかり人気が定着しているようで、注文したらすぐに出てきた。
「肉だく」と名付けられているから、“だく” っと肉が乗っかってるのかと思ったら、そうでもないかな。ちなみに肉だくの肉の量は、牛丼並盛と同量とのこと。もっと肉が欲しい人は、小鉢の肉だく(税込206円)を追加した方が良さそうだ。
まずはカレーをひと口食べてみると…………、お! ガツンと来た!! めちゃくちゃスパイスが効いてるじゃないか! 「雰囲気だけのスパイシー」ではなく「全力でスパイシー」だ。
こりゃ攻めてる、かなり攻めてるな。カレーには小麦粉を使ってなくて、「つなぎ」がないからスパイスの香味がダイレクトに伝わってくる。カルダモン・シナモン・クローブなどの華やかで、ほどよい辛さがガツンと来る。
ごろチキとは完全に真逆のベクトルのウマさ。スパイスに振り切っているところが好印象だ。
勢いのある辛さではあるが、あとをひかないので、辛いモノが苦手な私でも食べることができる。ご飯と合わせてちょうど良いくらいだ。もう少し柔らかい辛さを楽しむなら、クワトロチーズ(税込151円)かオム玉子(税込195円)をトッピングするのも良さそう。
牛肉に合わせて作ったというが、肉よりも味で勝っている気がする。
合わないわけではないのだが、肉の味をカレーが引き立てるというより、カレーの味に肉が埋もれている気も。そのくらい力強い香味である。
なお、牛魯珈カレーは2025年4月末まで販売を予定しているそうなのだが、売れすぎて早期終了するかもなあ。すぐにそうなるわけではないだろうけど、気づいたら終売もあり得るので、気になる方はお早めに。これならごろチキ・ほろチキと戦える!
・今回訪問した店舗の情報
店名 吉野家 渋谷109前店
住所 東京都渋谷区道玄坂2丁目5-7
時間 24時間
参考リンク:吉野家、PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24