【八王子市】八王子児童作品展 姉弟で上位入賞 門田あかりさん、直大さん
MOA美術館(静岡県)が主催する「八王子児童作品展」が行われ、市立秋葉台小学校に通う4年生の門田あかりさん(10)と2年生の直大さん(8)が、姉弟そろって上位に入賞した。市内の小学生から寄せられた235点の応募作品の中から、直大さんが市長賞、あかりさんが教育長賞に輝いた。
全国各地域で市民ボランティアが児童の作品を展示・表彰し、各地の代表作品が熱海市にあるMOA美術館の「全国展」に集まる同作品展。八王子市内で27回目となる今回は、市内の飲食店や額縁店など8店舗が作品の提出先となる新たな試みも行われ、昨年を超える応募作品数となった。
厳正な審査が行われ、入賞作品15点が決まると10月から市内で巡回展を開催。11月24日(月)からは全入賞作品がセレオ八王子北館9階で展示され、30日(日)には午前10時15分から同所で表彰式が行われる予定だ。
心動く瞬間でモチーフ決定弟のカワセミは熱海の全国展へ
市長賞を受賞した直大さんの作品は、「空飛ぶ宝石」とも呼ばれる青い鳥・カワセミを描いたアクリル画。
今年の夏休みに、カワセミとの出会いを求めて母と姉のあかりさんと長池公園(別所)を訪ねた直大さん。来園3回目で飛び立つ瞬間を目撃し、「やっと見つけた!」という喜びを胸に筆を走らせた。背中の羽の光る部分や、くちばしの色などを入念に観察し、本物のような美しい色合いを出すため工夫を凝らした。直大さんは「細かい作業が大変だった。目指していた市長賞に選ばれてうれしい」と話した。
直大さんの作品は12月26日(金)から翌年2月11日(水)まで、MOA美術館で行われる「全国展」に展示される。
姉・あかりさん2年連続入賞
教育長賞に選ばれた姉のあかりさんの作品は、南極観測船「ふじ」が氷山の中を進む姿を描いたもの。愛知県の名古屋港で展示されている「ふじ」を見て感銘を受け、モチーフに決めた。
空に輝くオーロラは、刷毛を使って試し塗りをするなど、慎重に制作に取り組んだ。船上には二人の観測隊員が描かれており、「一人は自分のつもりで描いた」と制作意図を明かした。
「好きなものを心を込めて描いた」と語るあかりさんは、昨年も大好きな古代魚のシーラカンスの絵で市長賞を受賞しており、2年連続での上位入賞となった。
二人の絵の上手さについて、母の智子さんは「祖父が絵を描くのが趣味で、自宅によく作品を飾っていたので、自分にもできるかもと身近に感じているのかもしれない」と話していた。