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<ガチ後輩が図々しい!>新入生が先輩に注意!雰囲気ブチ壊しで……「もう辞めたい」【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

これは数年前の話です。私は40代のパート主婦、アキコ。会社員の夫と高2の息子、そして中2の娘の4人で暮らしています。中2の娘・モエは1年生のときから卓球部に所属しています。卓球が好きとか得意とかいうわけではないのですが、モエの中学は全員なんらかの部活に入ることが推奨されています。そこで練習がキツくなく、上下関係も厳しくなくて、和気あいあいとやっているアットホームな卓球部に入部しました。

競技そのものを真剣にやるというよりも、友達と一緒にゆるく楽しむような雰囲気の部活です。試合はいつも1回戦負け。でも、みんな自分が強くないのを十分理解していて、「まあそうだよね」といった姿勢です。顧問の先生も「ほどほどでいい」という生徒たちの空気を読みとってなのか、はたまた本当に忙しいのか、練習の仕切りはほとんど部長に任せているそうです。 競技の勝ち負けにあまりこだわらず、友達と一緒に楽しむような雰囲気の部活でゆるく活動を楽しんでいたモエ。でも、最近とても疲れ切った様子で帰ってくるようになりました。

「じつは新しく入部した1年にガチな子がいて……」とモエは私に打ち明けました。

聞けば3歳から卓球を始め、とても上手な1年生・サエキさんが入ってきたとのこと。サエキさんが入ってから、部の雰囲気は一変。3年生の部長を差し置き、サエキさんが練習を仕切りはじめたのだとか……。

サエキさんは「こんな練習でうまくなれるわけないですよね! みんなで勝てるように、私が練習メニューを組みますよ! みなさん明日から私についてきてください!」と部活動を仕切り始めたのだそう。部長も「えっ……。でもね、うちの部はみんなで仲良くのんびり、って感じで今までずっとやってきてて……」と苦笑いで答えますが……。

「こんなんじゃ勝てないですよ!」とすごい気迫で練習しているようです。

サエキさんは先輩にも堂々と「なんでこんなサーブについてこれないんですか! もっと動いてくださいよ!」と言い返すようです。

やるからには強くならなきゃ、試合に勝たなくちゃ、というのはわかります。勝ち負けのある競技である以上、そこにこだわるのもひとつの正しさでしょう。でも入部するなり自分の価値観を押し付けて、部の雰囲気を最悪にしているサエキさんに問題はないのでしょうか。そんなに強くならなくてもいいからみんなと楽しい時間を共有して、大切な青春の1ページを作りたいというモエの姿勢は、そんなに悪いことなのでしょうか。

考えれば考えるほど、何が正解なのかよくわからなくなってしまうのでした。

【リンカの気持ち】ウソでしょ?先輩がヘタすぎて、ありえない

私の名前はサエキリンカ。地元の中学に入学したばかりの中1です。 小さい頃から卓球が好きで、お父さんが卓球のコーチということもあり、毎日のようにハードな練習を続けてきました。そんな私はもちろん卓球部に入ったのですが、みんななんだかやる気がなくて……。仕方がないので私が半ばコーチのような状態で部を引っ張っています。上下関係とかはどうでもいいと思っています。なぜならスポーツは強者が正義! 最近練習がキツい、ツラい、と言って数名やめていきました。やる気がないなら部にいてもかえって迷惑ですよね。やめてくれてよかったと思っています。

やがて小6になり、同じ地区のライバルたちはスポーツ強豪校の私立中に進むと聞きました。卓球部は全国レベル、コーチも一流。練習環境もすごく整っているそうです。卓球の強豪校の私立中学に入学したいとお母さんにお願いしましたが、叶いませんでした。

お父さんは「なぁに、地元の中学でもいいじゃないか! 卓球部に入って大会に出て、リンカの実力を見せつけてやればいいんだ」と強気です。

大会で結果を出して、高校では強豪校からスカウトをもらえるくらい強くなってみせる! そんな覚悟を胸に卓球部に入部しましたが……。 強豪校でなくたって、練習環境が整ってなくたって、私は負けない。どんな場所にいたって強くなってみせるという覚悟で入学したのですが……。

ヘタすぎる……! こんなんじゃ弱小校すぎて高校の強豪校に全然アピールできないじゃない!

怒りの炎がメラメラと燃えあがり、気がつけば「先輩たち、本気でやってますか!? こんな練習でうまくなれるわけないですよ! みんなで勝てるように、私が練習メニューを組みます! みなさん明日から私についてきてくださいっ!」と、上級生全員にこう叫んでいました。

せめて私と対等に渡り合えるくらい強くなってもらわないと、練習相手にすらできないのです。それでは困るから、こうしてわざわざ時間を割いて先輩たちに付き合ってあげているというのに……。こうして練習をしていくうちに、何人か強くなってくれるといいな……。そうしたら団体戦でも目立てるかな、と心のどこかで思っています。

私ひとりがシングルで勝ち抜くだけでいいと最初は思っていたのですが、団体戦でもそれなりの結果を出せれば、スポーツ強豪校へもっとアピールできるかもしれないと考えたのでした。

【モエの気持ち】「もう一緒に練習したくない」サイアクの事態

私はモエ。中2です。私が入っている卓球部は、今までみんなで仲良く楽しく活動をしてきました。でもこの春、卓球ガチ勢の1年・サエキさんが入ってきたことで部の雰囲気が一変。練習メニューもサエキさんが組んだハードなものに変わり、へとへとの毎日です。でも一番イヤなのは、練習中サエキさんから「どうしてこんなこともできないの?」とでも言わんばかりの指導をされること。はっきり言って私たちのほうが先輩です。だけど実力はサエキさんのほうが上だから、私たちがサエキさんに従うしかないのでしょうか。

次は私がサエキさんのサーブを受ける番。しかし、足が動きません。卓球台の前に進めないのです。

部長が「みんながイヤだって言っている以上、私は「やりなさい」って強制はできない」と、みんなの気持ちを代弁しました。するとサエキさんはしばらくうつむき、黙り込みます。そして、直後、顔を上げ、声を荒げます。

サエキさんは「どうしてなんですか!? 私は強くなりたいだけなのに! こんな状況じゃ勝てないって思ったから、必死になって先輩たちの実力を底上げしたいってがんばってきたのに! ああもう、こんなところで止まっていられないのに……!」と取り乱します。

サエキさんは今まで溜めていた怒りや悔しさなど、いろいろな感情が爆発したのでしょう。体育館の中で声が響くというのに、大声でワンワン泣きはじめました。

私たちは完全に困ってしまい、その場に呆然と立ち尽くします。他の部活の人たちが「何?」といった顔でこちらを見ています。しばらくすると顧問の先生が駆け付けてきました。私の一言がきっかけで想像以上のトラブルになってしまいました……。でも、私も部員のみんなも、もう限界だったのです。

その日帰宅すると、お母さんが心配そうに声をかけてきました。

お母さんが共感し、一緒に考えてくれたことがすごく嬉しくて、ずっと抱えていたモヤモヤが軽くなっていくのを感じました。気持ちが少し落ち着いてきたところで、明日の話し合いで今後どうしていきたいのか、私は具体的に考え始めました。これ以上息苦しい部活になってほしくない、友達と楽しく卓球をしたい、それでいてサエキさんとも共存できるように……。

明日は勇気を出して今の思いを伝えてみたい。うまく伝わらないかもしれないけれど、がんばって発言してみよう……そう思いました。

【私の気持ち】「楽しくやりたい」「ゼッタイ勝ちたい」共存できる方法は?

トラブルは顧問の先生も知るところとなり、部内で話し合いをすることが決まりました。モエはどんな思いを伝えるのでしょうか。何やらいろいろと考えているようですが……。

部内での練習方針を巡るトラブルは顧問も知るところとなり、放課後顧問と部員が集まって、話し合いをすることが決まったようです。

顧問の先生も「そうだな、俺自身、学生時代の友達や思い出はその後の人生の宝物になっているし、それも部活の意義ってやつだと俺は思っている。でもやるからには勝ちたいよな」と、それぞれの意見に共感しています。

モエも話し合いの場で「考え方の違う人同士だけれど、お互い尊重しあいながら部活することってできないですか……?」と意見します。 顧問の先生が「勝ちたい生徒と、楽しくやりたい生徒の共存か……どうしたらいいんだろうな」と、部員に問いかけます。

それからしばらく話し合い、部員たちの意見が次第にまとまってきたようです。

部長が「それから、ハードな練習メニューは希望者だけにして、昔の練習メニューをする人もいていいですか? サエキさんと同じメニューは、人によってはかなり大変です。だからこそサエキさんは強いんだと思うんですが、それが原因で退部した人もいるわけですし……」と、話をまとめました。

その後、サエキさんは部活中はひたすら一人でできる練習に打ち込み、自宅で試合形式の練習をこなし、技など勝つための研究に励むようになったそうです。一方モエたちは、またのんびりとした雰囲気で部活をしているとのこと。 ただ、練習試合や公式戦があるときにはサエキさんが相手チームへのアプローチなどを考えてくれるらしく、勝てる楽しさがわかったことから、サエキさんほどではないながらも練習をがんばる子たちも出てきたのだとか。みんなが考えて共存の道を選んだ結果、部活動はよりよいほうへ向かっているみたいです。

中学の部活は、「勝つこと」だけでなく「仲間同士でトラブルを乗り越える」「お互いを尊重しあう」ことなども大事なのだと思ったようです。 そして、今回の件を通じてモエが精神的に成長した姿を見られて嬉しかったです。


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