中山川崎区長インタビュー 市民サービス向上に注力 今年の漢字は「安」
新年にあたり、中山健一川崎区長が本紙の取材に応じた。区長は大師・田島支所の窓口業務が川崎区役所に移った「支所機能の再編」を区政の最重要課題に位置付け、今年の抱負を表す漢字一文字を「安」と掲げた。「区役所が大きく変わる元年。安全・安心なまちづくりに向けて一丸となって取り組む」と気を引き締めた。(聞き手/本紙金屋大輔)
大師・田島支所で取り扱う窓口業務が1月6日から川崎区役所に移ったことを踏まえ、「窓口サービスを混乱なく提供できることが大事」と強調した。今夏には参院選、秋には市長選が行われ、両選挙の間には国勢調査も実施される。また、年末には民生委員・児童委員の一斉改選が控える。「3年、4年、5年に一度行われることが重なる年。地域の方にご協力いただかないと成り立たないことばかり。区役所体制が変更後初の実施でもあり、スムーズに混乱なく行うのが大きなミッション」と述べた。
再編による見直しが図られる中での懸案事項の一つが防災体制。特に川崎区は高齢者単身世帯や外国人住民が多い地域でもあり、こうした「災害弱者」対策も視野に入れる。一方で地域団体や町内関係の業務については、引き続き支所で行われる。区長は「支所がコンパクト化されることにより、新しい連携が生まれるかもしれない」と期待を寄せた。
川崎区内は自転車事故が多いことから交通安全対策にも力を注ぐ。特に年齢の低い子どもに安全ルールを身につけてもらう機会をつくることも検討の一つに挙げる。
地域が連携して取り組む地域包括ケアシステムや防災、コミュニティー業務は市役所ではそれぞれ別の部局が担う。昨年は市民に伝わる方法はないかと思案し、「地ケア出前講座」を通じて説明を行ったことは実績の一つ。また、かわさき市政だより・川崎区のページに、「かわさき餃子舗の会」の店舗や銭湯など紹介。「川崎区らしい官民交えた」特集を取り上げることにも着手した。昨年秋の「全国都市緑化かわさきフェア」では、コア会場の一つが富士見公園であることから、市外からの足を運ぶ人に「川崎にいいイメージを持ってもらいたい」とハローブリッジの階段などを、自らも始業前に定期的に清掃も行った。3月には再び、緑化フェアが行われるのを前に区長は「リニューアルされた富士見公園を見ていただきながら、春の緑化フェアを楽しんでもらえれば」とPRした。