エアロネクスト、風に強いドローン開発をリード。自慢の技術力による研究・開発を解説[JapanDrone2025]
エアロネクストは、「突風」に負けないドローンを目指し、力を入れる高度な空力研究の最前線を紹介した
エアロネクストは「4D GRAVITY」と呼ぶ独自のドローンの機体構造設計技術などを用いて、産業用ドローンの共同開発事業を行う。6年ぶりの出展となったジャパン・ドローンでは、自慢の技術力を活かして受託した研究や開発事業について紹介した。
ブースには、黒くずんぐりとしたボディで、8つのローターを持つマルチコプターが展示されていた。これは空飛ぶクルマの緊急時における挙動を予測するシミュレーション技術を検証するため作られた、風洞試験で使用する試験機だ。この機体を担当者は、以下のように説明してくれた。
担当者:試験における再現性を高めるためのポイントが2つあり、1つは建物の中でも安定して飛行すること。これは映像のズレを検知して自己位置を推定するオプティカルフローセンサーを搭載して対応しました。もう1つはモーターの回転数の取得。これは特殊なロガーを取り付けて計測しました。
プロペラは2重反転構成を採用する
また、担当者が熱心に解説してくれたのは、プロペラと空力に関する研究だ。
担当者:飛行中の機体のプロペラに風が当たると力が変化することがあります。そこで、突風を受けた際に姿勢を維持できる最大の風速を「突風余裕」と仮定して、風洞実験で観測して突風余裕を定量化し、設計に反映することが重要だと考えています。
プロペラに風を当て、その変化を数値化する試験で使用する装置
「風にどう対処するかは今後の研究の大きなテーマ」とも付け加えた担当者。同社の技術力の高さは、研究に対する熱意によって支えている。
エアロネクスト