「絶対に僕は必要だと思う!」カンニング竹山“いのちの電話”を語る
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時) 7月8日の放送では月曜レギュラーのカンニング竹山が自身の経験を交えつつ、『いのちの電話』のニュースを掘り下げた。
邦丸「今日、竹山さんが取り上げるのは『いのちの電話』のニュースです」
竹山「ネットの『ヨミドクター』に記事が載っています。『いのちの電話』というのがありまして、記事によると43都道府県の53箇所で電話を受け付けています。電話を取るのは相談員という方々なんですけど、2013年度は5783人で10年前よりも2割少なくなっているということです。今では、なかなか電話が繋がらないということになっているんですね。相談員の皆さんは無償のボランティアで、24時間5交代制になっているんですけど、体力的にも結構きついそうです。記事では、電話を取れるのは20本に1本ぐらいになっているという声も紹介しています。
なんでこのニュースを取り上げたかというと、僕はNHKのEテレで『今君電話』という番組をやっていまして、これはまさに『いのちの電話』の先生から半年間レクチャーを受けて、テレビでやっているんですね。この番組をやってみてわかったのは、悩んだりしている人が音声だけの電話で喋ると、答えは出なくても「しゃべってよかった」、「誰かに言えてよかった」っていうことが結構あるんですよ。
どうしようかなと悩んでいることや、自分で命を絶とうかなと思ったら、電話をしてください。そうしたら、「それはわかるけど、もうちょっと考えてみたら」とか、「専門的な先生を紹介するから電話をかけてみたら」とか、いろいろ案内ができるんですね。これによって救われるというか、「ああ、電話してよかった」っていう方もいっぱいいるんですよ。
こんないのちの電話の相談員の方がだいぶ減っていると言うことなんです。なんで減っているかっていうと体力的にきついのもあります。もう一つ、相談員になるためには養成講座を約1年間、受講しなきゃいけないんです。これには受講費用が必要で、数万円かかるんです。なぜ受講しなきゃいけないかと言うと、深刻な相談に対応する力を養うためです。やっぱり、いろんなご病気の方もいるし、心の病の方もいっぱいる、死にたいっていう人もいる。そこで自分個人の考えだけを言うのはダメで、「そういう人に対してはこういうふうに対応して行くんですよ」「こういう心の病気は、こういう症状がありますよ」ってことを学んでおかないと電話ができないんですよ。そのお金を自腹で払って、なおかつ無償のボランティアで、しかも深夜帯をやる人もいる。1人だいたい50分くらい喋ったりするんですけど、そうなるとなかなかしんどいじゃないですか。
でも、これで助けられる人もいるし、絶対僕は必要だと思うんですよ。コロナがあったせいかもしれないですけど、今、特に心の病で悩んでる人や苦しんでる人ってめちゃくちゃいるんですよ。僕の周りや知り合いでも如実に増えてきています。そういうとき、知っている人に相談できればいいけども、できない人がめちゃくちゃいるわけですよ。その時には「他人」がいいんです。対面は喋りづらいから、こういうときは電話がものすごくいいツールだと思うんですね。
さすがに自分で数万円の受講料を払うのは、すごくボランティアをしたい人じゃないと結構きついじゃないですか。だからせめて、それを国とか地方行政で出す仕組みができないかなと。相談員にも、ちょっと給料が出るとか、そういう仕組みを作り直さないと人が減ってしまうのかなって思います」