ほとんどの料理が手作り!銀座朝食ラボの朝食ビュッフェのレベルがヤバすぎた。実食レポをお届け
『イワシのマリネ」、「低温調理の豚ロースハム」、「グリルベーコン」……。どれもこれも手の込んだ料理ばかり。
【全画像】ホテルミュッセ銀座名鉄「朝食ラボ」の朝食ビュッフェ
『ホテルミュッセ銀座名鉄』にある『銀座朝食ラボ』の朝食ビュッフェ(2200円~、詳細は後述。すべて税別)に並んでいた料理だ。
ホテルの朝食ビュッフェにはあまりいいイメージがなかった。レトルトだったり、袋から出しただけだと一目でわかる既製品が多いからだ。
ところが、銀座朝食ラボの朝食ビュッフェには、明らかに手作りだとわかる料理が並んでいた。
圧巻は「素麺 七夕ゼリー寄せ」だろうか。たばねた素麺をゆでて、カニカマや錦糸卵と一緒にゼリーで固めた料理だ。
ホテルの朝食ビュッフェに並ぶ料理ではない。それと知れた日本料理屋の料理だと断言できる。
「ほとんどの料理が手作り」スタッフもびっくり
「1年前から働いていますが、ほとんどの料理を厨房で作っていることを知り驚きました」とホールスタッフの城月まこさんは微笑んだ。
大勢の厨房スタッフがひたすら仕込みに追われているというのだ。厨房の冷蔵庫だけでは足りず、別の場所にも冷蔵庫が何台も並んでいると城月さんが教えてくれた。
オススメの料理を城月さんに尋ねた。
「フレンチトーストが好きです。自家製の卵液につけたパンを焼いています。でも、デザートの前に、『黄金だし豚しゃぶ』を召し上がってください」
注文ごとにスタッフが作ってくれる豚しゃぶだった。
自家製の合わせ出汁だそうだ。
2種類の醤油でいただくTKGもありました
ご飯は白米と月替りの炊き込みご飯の2種類。
「お米は新潟産コシヒカリです。卵かけご飯も召し上がってください」
TKGコーナーには卵と鰹節と醤油が並んでいた。でも、なぜか醤油の瓶が2本あった。
「ふつうの醤油と、手作りのあごだし醤油をご用意しています」
あご(トビウオ)の出汁で作った醤油だそうだ。
「味噌汁の出汁も自家製です。『鰹節と昆布の合わせ出汁』だと料理長の角田博史さんから聞いています」
日本料理店出身の料理長が考えたデザートも圧巻
角田さんは、銘店「なだ万」出身。
同店の料理長を勤め上げた日本料理のプロ中のプロが、3か月ごとに献立を考え、社内で試食会を実施。全員で意見を交換した上で新メニューが決まり、厨房スタッフが連日料理を仕込んでいるというのである。
前料理長が「手作りの料理を出そう」と宣言。出汁から手作りにしたという。その意向を現料理長の角田さんが継承。なだ万で培ってきた技術を駆使した料理を用意している。
先述したように、料理は3か月ごとに変わるそうだ。
城月さんオススメのフレンチトーストは、朝食ビュッフェで出すデザートの域を超えていた。フレンチトーストにメイプルシロップをかけて食べられるとは思わなかった。
フレンチトーストに添えるチーズホイップクリームも自家製。酸味がきいたチーズホイップクリームが絶妙だった。
自分で最中を作る喜びを味わえます
その隣の最中にも驚かされた。皮種に自分で餡をはさむスタイル。皮種こそ既製品だが、餡は厨房で小豆を煮ているという。
手作りだからといってすべての料理が、すべての客の口に合うとは限らない。けれど、誰がどう作ったものかわからない、添加物を使った既製品を皿に盛るよりも遥かに信用できるし、安心して食べてもらえる。
経営的には自家製のほうが原価を抑えられるのかもしれないが、その反面手間がかかる。厨房を覗いたところ、10人近いスタッフが忙しそうに料理を作っていた。
以前、京都にある航空会社系のホテルで朝定食を、おごそかな空間でいただいたことがある。銀座朝食ラボの朝食ビュッフェのほうがおいしそうな料理を自分で選べるし、気取っていないこともあり、気持ちよくいただくことができた。
パンとジャムとバターもあります
「ご飯を2杯食べる方が多いです。2~3周回って料理を取られる方もお見えです」
城月さんの証言が、銀座朝食ラボの朝食ビュッフェの魅力を物語っている。
宿泊客以外でも銀座朝食ラボの朝食ビュッフを食べることができる。同じ料理をランチでも提供している。共に予約したほうがベター。
【銀座朝食ラボ】
住所/東京都中央区銀座7-12-9 ホテルミュッセ銀座名鉄2階
電話/03-6264-7037
営業時間/7:00~11:00(最終入店10:00)、11:00~14:30(最終入店13:30、土日祝日は15:00まで)
無休
食事時間50分で2200円(土日祝は2500円)。90分で2500円(土日祝は2800円)。
https://choshoku.neu-inc.tokyo/
(うまいめし/中島 茂信)