恋人の死を予感し、立ち去る横顔から目が離せない本編映像解禁『突然、君がいなくなって』
第77回カンヌ国際映画祭ある視点部門のオープニング作品に選出されたアイスランドの俊英ルーナ・ルーナソン監督最新作『突然、君がいなくなって』(英題:When the Light Breaks)が、6月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。この度、追加場面写真と本編映像が解禁された。
同じひとを愛する2人が急接近? 優しく寄り添い合う仲間たちの姿も…
この度解禁となった場面写真は、仲間を失った若者たちが寄り添い合う姿や、その先にある新たな絆の兆しが切り取られたものばかり。小さいころから一緒に過ごしてきた幼馴染のなかに、1人の青年を失った悲しみという共通点で飛び込んだ主人公のウナの孤独な心が徐々に解され、表情がさまざまに変化する様子がみてとれる。さらにはぎこちなく励ましの言葉をかける父とのささやかなやりとりや、”恋人の恋人”であるクララと電動キックボードに乗るシーンも。ウナとクララは心の中でなにを思うのか…本編で是非確かめてもらいたい。
さらに解禁された本編映像は、交際を誰にも打ち明けられない恋人が事故に会い、安否を確認しに駆け付けた緊急支援センターでの1シーン。彼らだけでなく、トンネル事故によって多くのひとが家族や友人・恋人の姿を探しにセンターに足を運んでいた。人混みの中、落ち着かない心を鎮めて仲間のもとに近づいたウナの目に飛び込んできたのは、スタッフからなにかを告げられて身を寄せ合う友人たちの姿。ウナは恋人の死を予感し、その場からひとり立ち去ってしまう――。台詞はなく、人々の喧騒とウナの嗚咽、そして彼女の表情と後ろ姿だけが物語る。誰にも言えない秘密を抱えながら周囲と関わり合っていかなければならない彼女の、声にならない叫びが聞こえてくるような真に迫る映像となっている。人物に寄り、逃げのないカメラワークで撮影されたルーナ・ルーナソン監督や撮影監督のソフィア・オルソン(「サーミの血」)のこだわりを感じるワンシーンだ。彼女は、恋人の安否の真相に向き合うことができるのか――さらなる物語の展開を感じさせる映像が解禁となった。