ワコールの第3四半期が黒字転換 営業利益は100億円超え
ワコールホールディングスは2月10日、2025年3月期の第3四半期決算(累計)を発表した。売上高にあたる売上収益は1335億3400万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は110億7500万円(前年は19億8100万円の赤字)、四半期利益は89億5000万円(同39億5000万円の赤字)だった。
売上構成比でほぼ半数を占める国内事業は、売上収益は前年比5.2%減となる687億6400万円、営業利益は同199.5%増の92億3100万円だった。浅草橋ビルと旧福岡事業所跡地の売却益を計上したことから営業利益は大幅な増益だった。
海外事業は、売上収益は前年同期比0.6%減となる500億100万円、営業利益は15億3500万円(前年同期は53億5000万円の赤字)と黒字回復した。だが、中国市場は苦戦が続いており、不採算店舗の撤退などを進めているものの、売上減少による影響が大きく損益改善には至っていない。一方、英国で25店舗を展開する女性向けインナーウェアを展開するブラビッシモグループ(Bravissimo Group)を昨年9月に買収しており、増収に寄与した。
ピーチ・ジョン事業は、売上収益は前年同期比2.7%減となる78億4600万円、営業利益は2300万円(前年同期は5000万円の赤字)だった。直営店、自社ECともに集客力が改善しており、既存のECサイトも好調だった。
ワコールの2025年3月期の連結業績予想は、売上収益は1810億円(前年比3.3%減)、営業利益は48億円(前年は95億300万円の赤字)、親会社の所有者に帰属する当期利益は45億円(同86億3200万円の赤字)としている。