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幻の『スーサイド・スクワッド2』ウィル・スミス演じるデッドショットと娘の物語だった ─ 「コメディにできますか?」DC体制変更で頓挫

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DC映画『スーサイド・スクワッド』(2016)には幻の続編企画があった。ジェームズ・ガン監督の『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)ではなく、ワーナー・ブラザース&DCコミックスが前作の公開直後から企画していたものだ。

監督として就任していたのは、前作のデヴィッド・エアーではなく『ザ・コンサルタント』(2016)のギャヴィン・オコナー。エアー版よりもシリアスで、キャラクターを掘り下げた内容になるといわれていた。

米の取材でオコナーが明かしたところによると、幻の続編は、ウィル・スミスが演じたデッドショットを主人公とする「父娘の物語」だったという。「非常に具体的なアイデアがあり、彼ら(スタジオ)もやりたがっていた」そうだが、実現には至らなかった。

オコナーは「あれは業界の機能不全の一例だった」と振り返る。「脚本を4分の3ほどを書き終えた頃、スタジオの体制が変わり、一緒に仕事をしていたDCの人たちが全員いなくなったんです」。当時のオコナーはワーナーのスタジオに小さな部屋を借り、そこで脚本家と毎日執筆に取り組んでいた。ところがある日、いきなりDCの新会長が現れたという。

「“脚本はどうですか?”と言うので、“もうすぐ完成しますよ”と答えたら、“読んでもいいですか”と。だから、“完成したら読んでください”と答え、数週間後に提出しました。すると、彼は“コメディにできますか?”と言うんです。僕は、“僕が書いたのはコメディではないし、そういう契約にもなっていない”と答えました。それで、もうこの仕事をすることはないなと思ったんです。」

今回の証言は、2021年にオコナーが語ったものと大筋で一致している。DCの体制変更によってコメディを求められたが、「楽しい内容ではあっても笑いがたっぷりの作品ではなかった」としてというのだ。

その後、ジェームズ・ガンによる『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』にデッドショットは登場すらしなかった。作風はDCサイドが求めたコメディで、オコナーが取り組んでいたという「父娘」というテーマも別の形で取り入れられている。ただし、オコナーが執筆した脚本をガンが見ていたかはわからない。

オコナーは『スーサイド・スクワッド』続編を離脱したあと、ベン・アフレック主演『ザ・ウェイバック』(2020)を経て、今年は『ザ・コンサルタント』の続編映画『The Accountant 2(原題)』を米国公開。フランチャイズに頼らず、独自の映画キャリアを重ねつづけている。

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