「賢いですね」と伝えるときの英語表現 –––– genius や intellectual のニュアンスをネイティブが解説 【ラジオビジネス英語】
「賢い」を表す英語は、smartやwise以外にもいろいろあります。簡単なひと言も多いので、それぞれの違いを知って使えるととても便利。感嘆や称賛の気持ちを込めて口にしてみましょう。今回は「ラジオビジネス英語」2月号の「Lisa’s Expressions」から、「賢いですね」「頭がいいですね」の英語表現をご紹介します。
genius
genius(天才)
geniusは、「すばらしいよ、非凡の才があるね!」と感嘆している気持ちを伝える言葉です。
You’re a genius! How’d you figure it out so quickly?
(君は天才だね! どうやってこんなに早くわかったの?)
intellectual
intellectual(知識人、インテリ)
知識があって物事をしっかり考えられる人を指します。geniusとは違う賢さですね。形容詞としての用例も見てみましょう。
He’s a true intellectual at age ten. He can quote Shakespeare like a professor.
(彼は10歳にして、真の知識人ですね。シェイクスピアの言葉を教授のように引用できるのです)She is more intellectual than her boss, but careful not to make it obvious.
(彼女は上司よりも知的だけれど、あからさまにそう見えないように注意しています)
smart cookie
smart cookie(賢い人、頭の切れる人、知的な人)
親が子どもを褒めるときなどにも使われるフレーズです。英語には食べ物が「人」を比喩的に表す言い方が数多くありますが、覚えやすくておもしろい表現ですね。
You solved the problem in two minutes? You’re a smart cookie!
(その問題を2分で解いたの? 頭がいいね!)
have a good head on one’s shoulders
have a good head on one’s shoulders(分別がある、聡明だ)
「肩の上に優秀な頭がある」という、イメージしやすい言い回し。「機転が利く」「有能だ」「実務の才がある」など、いろいろな意味で用いられます。
You have a good head on your shoulders, but you are lazy.
(あなたは頭はいいのに、怠け者なんだな)
have a head for
have a head for(…が得意だ、…の才がある)
例文はfor numbersですが、have a head for businessなら「ビジネスの才能がある、商才がある」という意味になります。
He has an excellent head for numbers.
(彼は数字にとても強いね)
have a knack for
have a knack for(…の才がある、…のコツを心得ている)
knackは「コツ」「特技」。「どういうわけか得意なんです」という感じでも使われます。
You have a knack for telling funny jokes.
(あなたはおかしなジョークを言うコツを心得ていますね)
ahead of one’s time
ahead of one’s time(時代に先駆けていて、時代よりも進みすぎていて)
「ほかの人に理解されないほど時代に先んじて」「独創的で」といったニュアンスを含む決まり文句。miles aheadやway aheadと強調することもよくあります。
She believed in equal rights for everyone. She was way ahead of her time.
(すべての人に平等な権利があると、彼女は信じていました。時代のはるか先を行っていたのです)
★「君はずば抜けて頭脳明晰だね」の英語は?
You’rebrilliant.が私の答えです。
ほかの形容詞もご紹介しましょう。
You’resmart.
「賢いね」と伝えるときに、私がいちばんよく使う表現です。
You’reclever.
これも一般的なひと言ですが、「ずる賢い」の意味にもなるので、言い方に注意してください。
You’resharp.
sharpは「よく見たり聞いたりして、抜け目がない」というニュアンスも含む言葉です。
You’rewise.
こう言われるのは、広い知識と経験があり、英知を備えた人ですね。
You’rebright.
brightには「明るい」のほかに「利口な」「頭がいい」という意味もあります。もっと輝かしい優秀さなら、brilliantになります。
次の例文のbrilliantは、「思いもつかないほど秀逸な」という感じですね。
What abrilliantmove.(なんてすばらしい一手だ)
執筆者
リサ・ヴォート
アメリカ・ワシントン州出身。メリーランド州立大学で日本研究準学士、経営学学士を、テンプル大学大学院で TESOL(英語教育学)修士を取得。専門は英語教育、応用言語学。2007年度 NHKラジオ「ものしり英語塾」で講師を務める。現在、青山学院大学非常勤講師。また、写真家としても活躍している。『知ってる英単語で広がる英会話』『CD BOOK ネイティブ感覚で もっと伝わる日常英語』(ともにNHK出版)など著書多数。
※記事公開時点での情報です
■NHKテキスト ラジオビジネス英語 2025年2月号より