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世界への扉を開く最後のピース 伊藤白羽(柳ケ浦2年)、U-17サッカー日本代表初選出 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 U-17サッカー日本女子代表のアメリカ遠征メンバーに、柳ケ浦高校の2年生センターバック伊藤白羽(さわ)が選ばれた。身長175cmの長身DFにとって、今回が初の日本代表入りとなる。10月にモロッコで開催されるU-17女子ワールドカップへ向けた大事な選考の場。伊藤にとっては夢舞台への第一歩である。

 

 「ずっと憧れていた代表のユニフォームを着られるのが本当にうれしい」。選出を知った瞬間、伊藤はすぐ母へ連絡を入れた。驚きと喜びが入り混じる反応が返ってきた。小学1年でサッカーを始め、小学3年からセンターバック一筋。世代別代表に選ばれる同年代の選手たちを横目に、黙々と自分を磨いてきた。男子日本代表の板倉滉をプレーモデルに掲げ、高さと冷静なプレーを武器に成長を続けてきた。

 

 ただ、ここまでの道のりは平坦ではなかった。高校進学とともに香川から大分へと越境入学。「林監督の指導に引かれた。サッカーだけでなく、人間性を育てる姿勢に共感した」と語る一方、入寮当初は環境の変化や人間関係に悩むこともあった。昨年12月には成長が感じられず、もがき苦しんだ時期もあったという。

 

新チームになって先発に定着した伊藤白羽

 

 そんな伊藤の背中を押したのが、顧問の団塚結芽コーチの言葉だった。「伸び悩むことは誰にでもある。でも、それを乗り越えた者だけが次のステージに進める」。その言葉を胸に、伊藤はもう一度自身を見つめ直した。

 今年2月には、WEリーグのマイナビ仙台との練習試合に帯同。「トップレベルのプレーに触れて意識が変わった」(伊藤)。俊敏性やプレー強度といった課題に真剣に取り組み、練習の質そのものを引き上げた。その変化は、林和志監督の目にも明らかだった。「一気に成長した。自分の課題と向き合う力、それを克服する本気度が伝わってきた」と語る。

 

 代表選出について林監督は、「すでにメンバーはある程度固まっている中で、高さを持つセンターバックを招集したのは、世界と戦う上で高さの重要性が見直されたからだろう」と分析する。「伊藤はその最後のピースになり得る。ワールドカップ出場の可能性は十分にある」と太鼓判を押す。

 

 空中戦の強さは高校年代でも群を抜く。「入学以来、競り合いで負けた姿をほとんど見たことがない」と林監督。さらにスピードを兼ね備え、加速時の力強さは同世代でも突出している。攻守両面での存在感は、まさにチームの軸となる資質を備えている。

 10月のU-17女子ワールドカップへ―。その舞台に立つチャンスをつかむため、伊藤の大きな挑戦が始まる。

 

U-17女子ワールドカップ出場を目指す

 

 

(柚野真也)

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