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沖縄移住して16年「石垣島に移住した、ばー(私)のリアル離島移住ストーリー」(石垣市)

OKITIVE

山、海、空からなる八重山の魅力

みなさまご存じの通り、沖縄県は北海道に並ぶ人気の観光地です。 そんな楽し気なリゾートには、全国各地から老若男女が沖縄移住していらっしゃいます。 私はというと、仕事の関係で自身の意思に反し「石垣島」に転勤で来島しました。 来島当初は八重山諸島はおろか、石垣島にもまさか自分が住み、嫁ぐことになろうとは、思いもしませんでした。当時住んでいた鹿児島県が大好きで、どこかも知らぬ島への移住を憂鬱に捉えていたのです。 あれから、気が付けば早16年。 私の例が、さまざまなきっかけで沖縄移住や石垣島や離島への移住を検討している方の参考になれば幸いです。

移住生活を救ってくれた石垣島のコミュニティと大切な商店

友人はおろか知人もいない石垣島の移住生活がスタートしたころ、仕事場と寮の往復ばかりの生活でした。 海外へはロングステイからショートステイまで経験していた私でしたが、なんと!? 人生初のホームシックを、沖縄移住先の石垣島で経験することになります。 仕事は充実していました。しかし、細い糸がプツンと今にも切れそうな毎日を石垣島で送っていました。 そんな時に救われたのが、職場のすぐ横にあった商店のおじいちゃんでした(愛情を込めて、以下おじいとします)。 とある日、残業を終えて疲れ果てて誰もいない職場で帰り支度をしていたら、おじいが売れ残りの総菜を届けてくれました。 「電気がついていたからさ。遅くまでお疲れさんねぇ」 島のおじいの心温まる言葉と、優しい心遣い、くしゃくしゃの照れた笑顔に癒されて、何かがこみ上げてきて、家にも帰らずにその場で大粒の涙をながしながらおにぎりと野菜ちゃんぷるーを食べました。 すると不思議と元気がこみ上げてきて、切れそうだった細い糸はどこへやら。また次の日から頑張ることができました。 島のコミュニティは良い意味で、すぐそばにあります。その距離感が不快に感じる人もいるかもしれません。 ですが田舎育ちの私にとって、そのコミュニティはその後も、私の沖縄移住生活を救ってくれました。 現在の石垣島は陸上自衛隊の駐屯地を迎えたこともあり、人口が5万人を超えています。 ニトリやドン・キホーテなどのチェーン店が次々と参入していますが、地元の人々から愛される、島人経営の商店もまだまだあります。 ところ狭しと並ぶ日用品や、お惣菜、地元の野菜や魚。ギーラのトーフ(シャコ貝の肝)があったら超ラッキー!! 沖縄移住で石垣島を検討している方は、ぜひ足を運んで頂きたい場所です。 ~島の商店例(順不同)~ 仲間商店・知念商会・前泊商店・狩俣ストア 星野商店・呉や商店・ハッピーマート本名などなど。

そして、結婚へ... 移住後の、ひょっこり 島嫁ストーリー

冬の風物詩、ひいばあちゃんとキビ刈り。

沖縄移住して石垣島に住んで三年ほど経過したころ…年齢はというと30歳を越えてお年頃でした。 私は地元の母親から「そろそろ帰ってきたら・・」と提案を受けます。 沖縄移住にも慣れてきて島に友人もでき、落ち着いて来たと同時に、移住あるあると言われる3年目の「物足りなさ」も感じ始めていたころ。 素直に地元に帰ろうと決め、身辺整理をし始めましたが、そこで運命の歯車が静かに回り始めます。 そこから数週間としないうちに、私は道端で見かけただけの、島の人を好きになりました。当時はどこの誰かも、島の人か内地の人かも分かっていませんでしたが、「好きな人ができたから、まだ帰らない」母親にそう電話したそうです(記憶なし 笑)。 その後周りの友人、知人に捜索願を出した結果…石垣島という小さな?コミュニティのおかげで、半年後にその気になる男性との再会を果たしました(詳細は長くなりますので、割愛します!笑)。 その彼こそ、結婚や子供には縁のない人生と思っていた私の、現在の旦那さんです。 こうしてまたもや、私は島のコミュニティの導きを受けてお嫁さんになり、母親になったのでした。 沖縄移住さまさまです。 男女限らず、独身の方は心して島へ移住してください。笑 世話焼きの地元民があなたの人生の伴侶を連れてくるという話は、島では珍しくありません。 私の知人にも島人がキューピット役となり、気づいたら島に嫁いでいた、婿に入っていた、という方々が一人、二人ではないくらいです。

島人に習う、島くとぅば(方言)

島の庭風景 @小浜島

沖縄の島には、本土にはない、独特の文化・行事が沢山あります。 沖縄移住しても沖縄本島の言葉は聞き慣れているかもしれませんが、石垣島(八重山諸島)となるとまた少し方言を始め文化や行事も変わってきます。 八重山諸島には、石垣島を中心に竹富島、小浜島、黒島、鳩間島、西表島、波照間島、与那国島など合計12の有人島と数多くの無人島があります。 各々の島に、それぞれのスタイルがあります。 私は石垣島在住ですが、戸籍上は小浜島に嫁ぎましたので、義父より習った小浜島の少し可愛い方言を紹介します。 ・ふんだちび(やもり。石垣ではヤールー) ・まくちゃん(脇の下のこと) ・すーぺー(料理に使う、お玉) ※方言に関しては所説あります。 小浜島に行く機会があったら、「あっ!ふんだちびだ!」と使ってみてください。笑 島の人との距離がグッと近づくかもしれません。

移住して島の子育てから感じる手厚いサポートと多様性

島ならではの巨大な園庭

沖縄移住を検討されている方は気になるところですよね? 2023年春に陸上自衛隊の駐屯地ができたことで、人口増加と共に子供たちの数も増えた石垣市ですが、令和2年依頼、毎年待機児童ゼロを達成し続けています。 あわせて、石垣移住を検討中の子育て世帯には朗報です。 小さな島とは思えない手厚いバックアップ体制が整っており子育て世代にとってとても心強いです(保育料無償、医療費無料、産後ケア、一時預かりサポートなど)。 ※詳細は石垣市HPの「子育て・教育」をご覧ください。 興味深い点としては、保育士の先生方に本土の先生が多いことが挙げられます。 わが子の通った保育園に関して言えば、全員が本土からの先生方でした。笑 島ことばの代わりに関西弁を話す先生方が多いためか、ある日、我が子が流暢な関西弁を疲労してくれたことも。関西弁をつかう身内はいないため、家族みんなでおもしろ&かわいくて、なんでよ!と笑いました。 自然と人間の多様性を感じられる環境がある、石垣島。この多様性に触れることは、幼少期の大切な経験のひとつになると考えています。

沖縄本島とは違う石垣移住は、海・山・大自然

映画の世界にでも来たかのような遊び場

沖縄本島は南から北まで思ったより広い。そして遠いと思った旅行者、移住者の方も多いのでは? 石垣島の地図を見ていただくと、一目瞭然。 大体の人口と主要施設が南にギュッと集まっていて、せいぜい10分以内で、大体の必要な場所に行けるほど。 石垣島のガソリン代は沖縄本島に比べると常に高騰状態なので、自転車でも移動可能な範囲にまとまっていることは、理にかなった環境といえます。 また 島人も移住者も口をそろえていう大事なことといえば「終電がないため帰りの時間を気にしなくていい」こと。 徒歩10分圏内で飲みに出かけられるので、お酒を飲む人にとっても文字通りパラダイスかもしれませんね。笑 主要地からちょっと足をのばすと、美しい大自然が広がります。 数時間もあれば車で島を一周できるので、休みの日などにドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。 海岸に無造作にあいている穴をのぞけばカニがいるし、海に入れば水族館のような景色がフィルターなしで広がります。 石垣島中部にある「バンナ公園」という山をまるごと切り開いた場所では、クジャクやキジ、見たことのない渡り鳥が大空を舞う後継に遭遇します。 また、巨大などんぐりを拾って袋いっぱいに持ち帰ることも(外遊びに出る際には、大人も子供も着替えをお忘れなく!)。 ちなみに、石垣島の北部にはおいしいパン屋さんやカフェが点在しています。 川平なら「ピニャコラーダ」「トミー」のパン、桃里なら「ばんやファーム(165bakery)」。 いろいろなお店に寄り道をするつもりで車を走らせてみると、より石垣島を楽しめておすすめです! 八重山諸島にはディズニーランドのような大きな施設こそありませんが、大人も子供も一緒に楽しめる場所がたくさんあります。 島の恩恵を誰もが受けれるこの環境に、移住から15年が経過してもなお、常々幸せを感じている現在です。

老若男女うれしい!お手洗いの安心感

石垣島は今や有名な観光地のひとつとなったため、海や食の話はごまんとあふれていますよね。 そこでここでは、あまり触れられていない、けれども石垣島の自慢ポイントをご紹介します。 それは、公衆トイレについて。 移住15年を経過してもなお、いまだに驚かされます。 子連れで外へ出ていると急に「トイレ!」 と言われることもしばしば。 とはいえ、衛生面が悪いトイレは大人でさえも利用を躊躇するものです。 石垣島をはじめとした八重山諸島では、どこのトイレを利用しても比較的清潔でトイレットペーパーも常備されています。 公衆トイレは数多く存在しているので、どこかひとつくらい目の行き届いていない場所があってもおかしくなさそうですが、たまたまなのか、一度もそういった場所に当たったことがありません。 いったい、どなたがいつ、綺麗にしてくれているのか。 会ったことのないどなたか、この場を借りてお礼を申し上げたいです。 ありがとうございます。 地元民も、観光の方も、安心して利用できる公衆トイレは、隠れた八重山自慢です。

(公園で昼寝)

石垣島に来たら要注意!全国でも騒がれる「路上寝こみ」

何かと全国ネットでも騒がれる「路上寝こみ」についても触れなければいけないでしょうか。 島は年間を通して温暖な気候で、冬の寒さといっても年に数か月程度です。 島の冬の最低気温は、せいぜい天気予報ですと12~13度くらい。 (北風が吹くと、体感的には10度くらいになったりもします) ※昔は15度を下回ることは珍しかったとか。 この温暖な環境で、なおかつ人も車も少なかった。 昔は、道端で寝込んでも、「っはー涼しい」くらいの話でさほど支障がなかったのでしょう。その風習?習慣?が現代に引き継がれて、ニュースに度々なっているのかな、と推測します。 人口が増え、車両が増え、路上寝こみ中に車に巻き込まれて事故になるケースも… 八重山で楽しく飲んだあとは、お家やホテルにしっかり戻ってから、休みましょう。笑

沖縄移住は進行形、その先の移住生活とは

八重山てびちそば

人間とは、大変順応性の高い生物なのだ、と感じずにはいられません。 都会で生活していれば、ほぼなんでも必要なものが簡単に手に入ります。海外へも簡単に、安価で遊びに行けます。 反対に自然の中で生活していると、月の満ち欠けや潮位を読み、季節の風向きを知り、雲の流れで天気が見えるようになります。 なんでもある環境ではない「不便」が、実は心身にとってはよい状況だと気づいたり、人や自然との密な繋がりを感じたりすることも多々あるでしょう。 どちらが良いとはいえませんが、子供をどういう環境で育てたいか、またどういう自分でありたいかを考えると、沖縄に石垣島に移住してよかったのだと感じます。 これからも、それは変わらないでしょう。 沖縄本島、離島にいらっしゃる、すべての移住者の方々にとって有意義な日々となりますように。

八重山諸島は一人に一つ、フィットする島

離島と石垣島を結ぶ客船。沖縄県出身アーティストの池城 由紀乃さんのデザインで八重山に生息する生き物や、自然がモチーフ

愛国心ならぬ、愛島心?先述の通り、八重山諸島には数多くの離島があります。 移住者に関してのみ、言えることで必ず一つ、自分に合う島があるのだとか。 半信半疑な話と思われそうですが本当にある気がするので不思議です。 私の例ですと、移住よりずっと前の話。 初めての沖縄旅行で滞在したのが、波照間島でした。同じ日本なのに、なぜこんなにも海が違うのか。もっと言えば、海の中が違う。土地の雰囲気もが違う… 大変なカルチャーショックを受けました。 それぞれの島の良いところも、もちろん沢山ありますが、その波照間島でのカルチャーショックを未だに越える経験をしておらず、時間があればまた是非訪れてみたい島の、断トツ1位になっております。 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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