猫にはストレスになってしまう『イヤな生活音』5選 避けられないときの対処法も
猫にとってストレスなる「イヤな生活音」5選
1.インターホン
いつ来るのか予想できず、突然大きな音が鳴るインターホンを苦手としている猫は多いようです。
音はインターホンの種類によってさまざまですが、私たちの耳に届きやすいように高音が鳴り響くことが多いのではないでしょうか。
我が家の猫たちもインターホンが苦手で、自宅はもちろん、テレビから聞こえるインターホンにも反応し警戒するような仕草を見せます。
音量設定ができるタイプであれば、聞こえるギリギリまで音量を下げるようにして猫を驚かせないようにしてあげましょう。
2.掃除機
掃除機の大きな音や形を嫌う猫も多いです。私たちでも少し耳障りに感じる音なので、聴力の優れている猫にとっては相当な騒音なのではないでしょうか。
しかし、怯えて隠れる子もいれば、全く平気な子もいるようなので、性格や猫の好み、こだわりも影響しているのかもしれません。
我が家には2匹の猫がいますが、怖がる子と平気で掃除機に近づいてくる子の両極端です。
何度か掃除機が動いているのを見て、攻撃されないことが分かったのか「これはなんなんだろう?」といった好奇心が勝っているようにも見えます。
とはいえ騒音であることに変わりはないので、なるべく短い時間で掃除を終えたり、ほうきやドライシートなどもあわせて使うようにしましょう。
3.ドライヤー
掃除機と同じくらい大きな音を出すのが、ドライヤーです。ドライヤーは音だけでなく、強い風が出てくるのでそれが怖い猫も多いのではないでしょうか。
特にシャンプー経験のある猫は、自分に対してドライヤーを向けられるので暴れまわって逃げたり、怖くて震えてしまう猫も少なくありません。
そのような経験が一度でもあると、飼い主がドライヤーを使っているだけで怖くて逃げだしてしまう子もいるようです。
4.落下物
猫は予想していない物音に敏感です。そのため、不意な落下物による大きな音に飛び上がるくらい驚いてしまうことがあります。
テーブルのものを落としてしまう、床に置いてあるものにつまづいてしまうといった何気ない音にびっくりして走り回る猫の様子を見たことがあるのではないでしょうか。
特に臆病な性格の猫は、このような突発的な音が苦手です。あまり何回も繰り返しこのようなことが起こると、ストレスが溜まってしまうので注意しましょう。
また、落下する可能性のあるものや、歩いていてぶつかってしまうものは猫の怪我にもつながる可能性があります。
イタズラ防止のためにも、落下しそうなものはなるべく猫の手の届かないところに収納するようにしましょう。
5.子供の声
猫にとって人間の出す物音や大声もストレスの要因となります。大人は気を付けることができますが、子供はそうもいきませんよね。子供の泣き声や予測できない動きを苦手とする猫も多いようです。
ただし、猫によっては子供が好きな子もいます。子供を自分のきょうだいのように思い接する猫もいるので、性格や生活環境によって個体差があるようです。
猫と子供が一緒に暮らしている場合は、急に猫に触れるようなことはせず、猫を驚かせないようにすることを教えてあげてください。
必要であればケージを使ったり別の部屋に移動させるなど、猫が落ち着いて過ごせる空間を作ってあげるようにしましょう。
猫にストレスをかけないように対策をしよう
猫は人間よりも聴覚が優れているため、私たちにとっては些細な音でも騒音となり、ストレスを与えてしまう可能性があります。
特に家の中での「生活音」は、完全になくすことができません。
音を小さくできるものは最小にして、なるべく短時間で終えるように工夫することが大切です。
難しければ、猫を別の部屋に移動させて音から遠ざけるのも良いでしょう。隠れ場所となるような静かな場所を作ってあげると、安心することができます。
反応が面白いからと言って何度も聞かせるようなことはしないようにしましょう。愛猫が苦手と感じているということを反応から把握してあげることが大切です。
自分の苦手な音を無神経に何度も慣らす飼い主さんのことを苦手と感じ、愛猫との関係性も破綻してしまう危険性もあります。
また、音を出すタイミングも重要です。猫が活発に動いている時間を狙い、寝ているときなどリラックスした状態のときはなるべく静かにしてあげると良いでしょう。
まとめ
生活音にどのくらい反応するかは、猫の性格によって個体差があります。
大きな音でも慣れてしまってまったく気にしない猫もいれば、何年経っても怖がってしまう猫もいるので、飼い猫の様子を確認するようにしましょう。
ただし、インターホンや落下物のような「突発的な音」には慣れることができません。
そのような音が鳴りやすい空間は猫がリラックスして過ごすには難しいため、普段いる空間ではあまり苦手な音が鳴らないような生活環境の見直しなども有意義でしょう。
私たちでもびっくりするような音は、猫の体に大きな負担をかけてしまうこともあるので注意しましょう。
愛猫の健康を守るためにも、猫にとっての「イヤな生活音」を減らしていけるように工夫してみてくださいね。
(獣医師監修:葛野莉奈)