臨時の道路標示「赤い線」は変更、点字ブロックも改善、円形デッキ周辺、完成時は照明効果
三重県の四日市市議会で6月12日、近鉄四日市駅東側で建設が進む円形デッキについて、工事に伴って車線が何度か変更され、「その際の表示が分かりにくい」などの指摘もあったため、幾つかの改善がされたことが分かった。年内に完成した時には、円形の屋根は光の三原色で配色を変えられる照明効果を持つことなども明らかにされた。
一般質問で田中徹さん(市民目線の会)の質問に市側が答弁した。田中さんは自らが運転して通った時の印象などから、「赤い線」についての看板はもっと手前に立てておくなど、分かりやすい工夫が必要だと求めた。
市側の説明では、国道1号から西方の近鉄四日市駅に向かうと、駅の手前で円形デッキから右へ避けて走るように車線が変更されており、車は道路上に描かれた赤い線をまたぐようにして走ることが求められる。
赤い線で車線の誘導を図っている現在の道路標示
〇赤い線は白い線のみで誘導する方向へ
この赤い線は、市独自の判断で、高速道路などでは一般的に路線の誘導に緑の線が用いられるというが、市内では、すでに「ゾーン30」など学校近くの安全区域を示す時に緑の線が使われており、市は、それと区別するために赤にしたという。ただ、赤は「進入禁止」や「この線を踏んではいけない」などと受け取る人もいたようで、検討の結果、赤をやめ、白のみの実線と破線によって誘導する表示に切り替えるという。
また、中央通りを南北に渡る横断歩道の円形デッキ側に、目の不自由な人のための点字ブロックが車道ぎりぎりの位置まで張られていて、利用者がここに立つと、車が通る時の風圧を間近に感じるとの指摘があったという。これについては、すでに、やや後ろに点字ブロックを下げる改善をしたという。
改善された点字ブロック。当初は跡が残っている車道直前まで張られていた
〇オープンイベントを計画、照明の色はプログラムが可能
田中さんは、円形デッキの完成を楽しみにしている市民も多く、完成式などの記念イベントはあるのかとも質問した。市側は、昨年秋の工事途中での歩行体験会が人気だったこともあり、オープンイベントを開催したいと答弁した。内容はこれから検討するという。また、愛称の募集を計画しており、3候補ほどに絞ったあとは市民の投票で最終決定したいと考えているという。
ライトアップについても問われ、市は、デッキの屋根には間接照明が当たるようにし、そのライトは光の三原色をプログラムで調整できるようにしていると答弁した。これにより、ピンクリボンやオレンジリボンなど、その時々の光を放つことが可能だという。
田中さんは「期待する人がいる一方、光害を心配する人もいる。それぞれの声を十分に聞いて進めてほしい」と話した。(記事中の写真は四日市市提供)