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おはなしポケット 佐喜太郎の功績、紙芝居で 前羽小で読み聞かせ

タウンニュース

紙芝居を読む北村代表と児童

小田原市立前羽小学校の図書ボランティアグループ「おはなしポケット」が2月28日、6年生を対象に朝の読み聞かせを行った。卒業を控えた児童にとって最後の読み聞かせとなった今回は、前羽村(現・小田原市前川)の医師・浅羽佐喜太郎(1867―1910)を題材にした紙芝居が読まれた。

同グループは約30年前に同校PTA有志が結成。学校の図書室や市立図書館などで選んだ絵本を中心に、月1回読み聞かせを行っている。

紙芝居の題材となった浅羽佐喜太郎は、静岡県袋井市に生まれ、帝国大学医学大学を卒業した後、前羽村に医院を開業した。経済的に困難な患者には、無償で治療を行ったという。当時、日露戦争後の日本に援助を求めて来日したベトナム人留学生らにも手を差し伸べ、その一人がベトナム独立運動の指導者のファン・ボイ・チャウだった。日本は当時、フランスと同盟を結んでおり、フランスの植民地支配下にあったベトナムの独立運動家の支援が禁じられていた。そのため佐喜太郎は関連する資料を残さず、功績が知られることはなかった。

2021年、前川出身で江戸民具街道博物館の秋澤達雄館長や有志が、佐喜太郎の功績を伝える小説『"約束の海"浅羽佐喜太郎物語』を出版。有志の一人が同グループのメンバーの関係者だったこともあり、地元の偉人の功績を児童に知ってもらい、自分は何ができるか考えて行動できる人に成長してほしいとの願いから、今回のテーマに選んた。

紙芝居は、同小説をもとにしており佐喜太郎の娘・ゆき江が父の生涯を紹介する構成になっている。医師としての献身的な姿勢や、ファンとの友情が描かれ、児童は真剣な表情で聞き入っていた。

読み聞かせの後、児童からは「名前は知っていたけど、より詳しく知ることができた」、「人のために考えて行動していきたいと感じた」と感想が寄せられた。

同グループの北村千波代表は「浅羽さんの活動を例に、自分に何ができるかを考えるきっかけになれば」と話した。

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