【リアル給与明細】39歳、建築業。共働きなのに毎月カツカツ……。将来が不安です【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【39歳 建築業】
【リアル給与明細】39歳、建築業の場合
プロフィール
39歳、男性
建築業
▼現状
仕事内容は、空調設備の保守管理・メンテナンス。課長代理。
労働時間は月165時間、残業は15時間程度。
ボーナスは70万円程度。
【相談内容】妻も働いており世帯年収は900万円です。うまくやり繰りすれば十分な生活ができるはずなのに、夫婦ともに節約がなかなかできません。毎月カツカツの状態で貯蓄も貯まらず、将来の不安が大きいです。
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、毎月生活費がカツカツになってしまうことにお悩みなのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約684万円になります。
一方、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、質問者さんと同年代の男性の平均年収は約556万円*です。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は平均的な水準よりも高めと言えそうですね。
「家計の見える化」と「固定費の見直し」で、ムリなくお金が貯まる家計に
質問者さんは、支出と収入のバランスが見えていないために「いくらまで使ってよいのか」が分からず、無意識にお金を使いすぎてしまっている可能性があります。
節約は「気合い」「ガマン」ではなく「仕組み」でやるもの
節約は「気合い」や「ガマン」で続けるものではありません。
まずは「使ってよい金額を明確にして、その範囲で生活する」という仕組みを作ることが大切です。
これを機に、これからの家計管理について夫婦で話し合いの時間を持ってみましょう。
お互いの価値観を共有することが、貯蓄への第一歩になりますよ。
「固定費」の見直しが第一歩
節約がうまくいかない家庭の多くは、「今月は旅行に行ったからお金がない」「外食が多かったから食費が多くかかってしまった」と「変動費」ばかりを意識しがち。
しかし、はじめに見直すべきなのは、毎月決まった額が必ず出ていく「固定費」です。
保険料、通信費、サブスク、車の維持費など、毎月自動的に出ていくお金をリストアップし、その固定費が本当に必要なものか精査しましょう。
固定費は一度見直せばその効果がずっと続くので、今後の家計改善に効果的ですよ。
お金の使い道を「見える化」しよう
共働き家庭は、忙しさから家計管理が後回しになりがちです。
家計簿アプリや表計算ソフトなどを使って、何にいくら使っているかを「見える化」するだけで、支出に対する意識がぐっと高まります。
また、月1回は夫婦で家計を振り返る習慣をつけると、節約意識が共有でき、貯蓄体質家計に近づきますよ。
まとめ
・節約は「使ってよい金額を明確にして、その範囲で生活する」という仕組みを作って行うもの。
・一度見直すと効果がずっと続く「固定費」から見直すと、家計改善に効果が大きい。
・家計簿アプリのようなツールを使用して、家計の見える化を。夫婦で家計を振り返る習慣をつけ、貯蓄体質に家計に。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。