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1日3時間ゲームをするのは普通?子どもの「ゲームや動画」依存傾向の“3つの特徴”

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1日3時間ゲームをするのは普通?子どもの「ゲームや動画」依存傾向の“3つの特徴”

臨床心理士・公認心理師のyukoです。デジタルネイティブの令和世代。小中学生の子の多くは、スマホやゲームに慣れ親しみ夢中になっていますよね。ゲームや動画は子どもの楽しみとなっている一方、執着や依存などの問題もはらんでいます。どの程度であれば普通、どこを超えると依存といえるのか。趣味と依存の線引きを考えていきます。

うちの子はゲームやりすぎ? それとも普通?

小5になる息子。帰宅後宿題を済ませたら夕食まで1時間ほどゲーム、夕食と入浴を済ませたら2時間ほどオンラインで友達とつなぎながらゲームをし、就寝時間に切り上げるよう促しても30分ほど延長してしまう。休日も予定がないとゲームや動画ばかり見ているけど、これはゲームや動画との付き合い方として普通? それとも依存気味?

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今の小中学生は、生まれたときからゲームやスマホが身近にあるデジタルネイティブとして育ってきました。
家族全体がPCや動画サイト、SNS、ゲームに慣れ親しんでおり、友人ともゲームやSNSで繋がる時代といえます。

そんな中心配なのが、ゲーム依存。特に小中学生の時期は他のことに切り替えられなかったり、没頭しすぎてしまう子について。

わが子はゲームや動画に依存しているのか、それとも今時の子にとっては”普通”なのか。依存の線引きや危険信号について考えてみます。

ゲームや動画に夢中のわが子。依存傾向の注意点とは?

1.生活リズムの乱れ

就寝時間の遅延だけではなく、朝起きられない、食事を規則正しい時間にとれない、土日は昼夜逆転してしまうなどが生活リズムの乱れとして考えられます。布団に入っても寝つけない、深い睡眠が得られていないなどには注意が必要。

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また、週末は夜更かしを許しているご家庭も多いですが、昼過ぎになっても起きられない、週明け通常のペースに戻すことができないほどでしたら、1週間を通してルーティンを守る方がよいでしょう。

食事に関しても、ゲームをしながら間食してしまい3食しっかりと食べられない、ゲームをやめられず家族が決めた時間に食卓につけないなども要注意。睡眠・食事を中心として、健康を阻害されている場合は依存気味かもしれません。

2.イライラや心配など、情緒が不安定。

ゲームや動画の話題になると、イライラしやすかったり、過度に執着する様子が見られるなども危険信号。
ゲーム内での勝負ごとがうまくいかなかったり、思い通りにならないと日常生活においても切り替えられずイライラし続ける子がいます。また、ゲームで自身が優位に立てないと、日常の友人関係においても自信をなくしたり、「~しないといけない」と不安な気持ちから執着が強まるケースも。

まずはゲームによって気持ちのコントロールが難しくなっていることを親子で自覚するのが第一。
そのうえで、割り切り方や気持ちの切り替え方を話し合っていくのが大切です。

3.対面の人間関係が希薄になっている。

オンラインで対戦をしたり、チームを組んだりしてゲームを進めるのも、今の小中学生の子の楽しみのひとつといえます。しかし、オンラインでのやり取りが人間関係の中心になり、対面での友人関係がほとんどなくなっている場合は要注意。
子どもが「オンラインで友達と繋がっている」と話した場合は、実際に知っている子と繋がっているのか、見たこともない相手と繋がっているのかを確かめる必要もあります。
学校を出ると友人とほとんど話さない、休日はオンライン上での交流しかない、学校行事や地域のイベントを楽しめていないなどは危険信号になりうります。

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オンラインでも、よりリアルに近づいたコミュニケーションがとれるようになっているのは確かです。ですが、対面で人とやり取りをする機会も大切にし、社会的な力を育てていけるといいでしょう。

ゲームや動画は、正しい付き合い方をしていけば、認知能力やオンライン上でのコミュニケーションスキルなど、子どもの力を伸ばしていけるツールといえます。しかし、ゲームや動画に振り回されてしまっては、健康で豊かな時間が奪われてしまいます。子どもの年齢に合わせて、ちょうどいい距離感を見つけていけるといいですよね。

yuko/臨床心理士・公認心理師

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