「中学時代の今朝丸より上」関メディ中等部の大型右腕・國本魁人が報徳学園進学へ
U-15W杯MVPの明石ボーイズ川上慧と対決
春は出会いと別れの季節。今春も多くの高校球児が次なる道へ進み、多くの有望な中学生が全国の高校へ進学する。
昨秋ドラフトでOBの今朝丸裕喜が報徳学園高を経て阪神タイガース入りし、初のプロ野球選手を輩出した兵庫県西宮市の野球専門校・関メディベースボール学院中等部からは、國本魁人が報徳学園高に進む。
今朝丸の後を追うように同じ道を行く大型右腕。すでに身長180センチあり、中学2年の春に最速139キロをマークした未来のドラフト候補だ。関メディ井戸伸年総監督は「中学時代の今朝丸より上」と高い素質に太鼓判を押す。
右肘を痛めてしばらく登板していなかったが、3月1日に大阪・舞洲の大阪シティ信用金庫スタジアムで行われた明石ボーイズとの引退試合に、打者1人限定で久々の実戦登板。U-15侍ジャパンに選ばれ、U-15ワールドカップでMVPに輝いた川上慧をセンターフライに打ち取った。
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甲子園に出て将来はメジャーリーガーに
試合後、國本は「U-15に選ばれた選手だったので悔いのないように思い切り投げようと思っていました。フルで投げられるように準備してきて、ストライクも入って満点でした」と久々のマウンドに満足そうだった。
関メディで過ごした3年間で学んだことは数多い。「生きていく上で必要なことをすべて教わりました。印象深いのは“ありがとう”を伝える大切さです。自分からありがとうを発信して、いろいろな人からありがとうと言われる選手になりたい」と目を輝かせる。
井戸総監督に対しては「多すぎて言い切れないけど、大事にしていただき、いろいろなことを教えてもらったので本当に感謝しています」と胸の内を明かした。
まずは報徳学園で甲子園に出場することが目標だが、決して甲子園がゴールではない。その先に描く夢は壮大だ。
「甲子園に出て多くの人に名前を知ってほしいです。将来はプロ野球選手やメジャーリーガーが目標。アメリカには絶対行きたい」と声を大にした。
180センチの長身ながら、体重は69キロとまだ線の細さは否めないが、187センチ、77キロの今朝丸と重なる部分は多い。これから体作りをしっかりできれば、長身から投げ下ろすストレートと「どんなバッターでも抑える自信がある」というスライダーはよりキレを増すだろう。
関メディ中等部で佐藤義則コーチら元プロのハイレベルな指導を受けてきたホープ。まずは伝統の緑のユニフォームを着て甲子園で躍動する姿を早く見たい。
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記事:SPAIA編集部 請川公一