ヒトサラ編集長の食ダイアリー~とっておきの旅と食のはなし~vol.2|岩手・宮城 三陸の漁師町の魅力 その④
編集長・小西克博が最近気になったお店を、語り下ろし形式で紹介していく連載企画です。今回は「三陸の漁師町の魅力」のテーマのラストのはなし。なかなか行けないエリアではありますが、大震災から立ち直った岩手、宮城の三陸海岸を訪れ、漁師さんたちとの交流の中で出会ったお店を中心に紹介しています。
今回ご紹介するお店〈気仙沼~南三陸~仙台〉
気仙沼大橋を渡ると牡蠣養殖で有名なヤマヨ水産があります。NHKのドラマ「おかえりモネ」の舞台になったところです。
ここが営む【ヤマヨ食堂】では海を眺めながら新鮮な牡蠣が食べられます。とれた海を目の前にしていただく生牡蠣やカキフライは魅力的ですね。夏にはウニやホヤのメニューも出すのだとか。席数が少ないので予約したほうがいいようです。
気仙沼から南下しますと南三陸町に入ります。
小高い丘の上に【SEASON cafe&shop】という新しくできたお店があります。海藻を専門に扱うカフェ&ショップです。
とてもお洒落な空間で、海を見ながらコーヒーや焼き菓子をいただくこともできますし、ランチプレートもあるので気持ちのいいランチタイムを過ごすこともできます。地元の海藻をフル活用した料理は、発想もユニーク。藻塩ミルクのジェラートなどはなかなか後を引きます。
レストランではないけど、お洒落なワイナリー「南三陸ワイナリー」もこの近くにあります。南三陸地域おこし協力隊としてこの地に着任した佐々木道彦さんが、仲間とともに立ち上げた事業が、いまや地域の産業としてしっかり根付いてきています。
ワイナリーツアーや試飲もできます。お土産もあります。
この地のぶどうにこだわる、この地の食材にあうワインにする、そんな思いが多くの人たちの共感を得たのでしょう、今では漁師さんたちの協力のもと海中にワインを沈めて熟成させたワインも一部手がけています。貝殻が付着した海中熟成ワインと地元の魚とのマリアージュはなかなか魅力的です。
すぐ近くには「南三陸さんさん商店街」があって、買い物や食事ができます。かなり広いスペースで、となりは南三陸町震災復興祈念公園になっています。
ここまで来ると、仙台が近くなってきます。車だと2時間ほど。仙台は大都会で名店ぞろいですので、それはまたいずれやりましょう。
今回は10周年を迎えるという【楽・食・健・美 -KUROMORI-】にお邪魔してディナーをとり、最終便で帰京しました。
シェフの黒森洋司さんは【福臨門魚翅海鮮酒家(二子玉川店)】で初の日本人料理長を務めた人ですが、震災後に仙台に移り住み、生産者と深く交流しながら独自の世界観を持った中華を出されてます。
食材の魅力を最大限に引き出すシンプルな料理のなかに、黒森イズムのようなものを感じます。今年は「料理マスターズ」のシルバー賞も獲得、ますます勢いを感じるシェフだと思います。
仙台でゆっくりディナーをとって、その日のうちに帰京できるというのはありがたいですね。日帰りだとちょっともったいないけど、東北を旅して、最後のディナーを仙台でとって帰るのはいいなと思いました。
ヤマヨ食堂
【電話】0226-25-8505
【住所】気仙沼市亀山8
【エリア】気仙沼
【ジャンル】海鮮料理
【ランチ平均予算】-
【ディナー平均予算】-
SEASON cafe&shop
【電話】0226-25-8566
【住所】本吉郡南三陸町歌津管の浜94-1
【エリア】気仙沼
【ジャンル】カフェ
【ランチ平均予算】-
【ディナー平均予算】-
楽・食・健・美-KUROMORI-
【電話】050-5870-5069
【住所】宮城県仙台市太白区向山2-2-24
【エリア】長町
【ジャンル】中華料理
【ランチ平均予算】10000円
【ディナー平均予算】25000円
【アクセス】愛宕橋駅 徒歩24分