【けなしてからホメる】伸ばしたい相手がもっと実力を発揮する魔法とは?【白魔法の心理学】
伸ばしたい相手がもっと実力を発揮する魔法
ただホメるより、けなしてからホメたほうがよい結果を生む
仕事がデキる人は、普段からホメられることが多いものです。
それだけに、もっと頑張ってほしいときなど他の項目で取り上げたようなホメ技を駆使しても、元々ホメ慣れしていることもあり、あまり効果が発揮されないことがあります。
そんなときには、少し趣向を変えて、まずけなすことからはじめてみましょう。
「○○さん、今日の商談のプレゼンであのひと言はいらなかったかもね」という具合です。ここで注意したい点は、相手がやる気を失うようなけなし方はNGということ。ちょっとだけ改善点を提案するくらいがちょうどいいのです。
いつもホメられているだけに、そんな反応があることに少し動揺するはずです。自信満々だった自分のやり方を少し見直すきっかけにもなるかもしれません。
そのタイミングで「でも、やっぱり○○さんのプレゼンは上手だね。他のみんなにも見習ってほしいよ」と今度はホメ言葉をかけるのです。
こんなふうに最初からホメられるより、けなされてからホメられたほうが相手に好意を抱きやすいことを、アメリカの社会心理学者のアロンソンとリンダーが実験で明らかにしています。評価してくれたあなたに好意を抱き、この人に認めらるようもっと頑張ろうという気になるのです。
最初にちょっとネガティブ 次にポジティブな声かけで実力発揮!
「〇〇さんのプレゼン資料は本当にわかりやすくてなによりとても美しいね!」
「そこはいつもみんなにホメられるポイントだな! まあコツをつかめば簡単なんだけどな」
「〇〇さんのプレゼン資料は色づかいがもう少し明るいといいね」(最初にちょっとネガ指摘)
「おや。そうだったかな…」
「でもやっぱりいつもわかりやすく簡潔にまとめられているので重要ポイントがスッと頭に入ってくるよ!」(その後にホメ言葉を!)
「よし、次回はもっとカラフルでわかりやすい資料を作るぞ!」
【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三