江戸川越えの渋滞やいかに？新たに開通した「三郷流山橋有料道路」を走行してみた
2023年11月26日（日）、三郷流山橋有料道路が開通しました。
慢性的な渋滞が課題となっていた千葉県流山市～埼玉県三郷市間の交通移動は、この新しい道路の開通によってどのような影響を受けるのでしょうか？ 実際に車に乗って走ってみました。
「三郷流山橋有料道路」はどこをつないでいる？
三郷流山橋有料道路は、流山市と三郷市を流れる江戸川に架かる橋の慢性的な交通渋滞への対策として建設された、全長約2.0kmの有料道路です。
近年、「つくばエクスプレス」の沿線開発による流山市の都市化の進展や、流山市・三郷市における大型商業施設や物流・産業施設の進出により、交通需要が急速に高まり、それに伴う交通渋滞が大きな課題となっていました。
そこで、2013年度に千葉、埼玉県の事業として新橋建設事業が開始され、流山橋など周辺道路の渋滞課題を早期に解決するため、2018年からは埼玉県道路公社による有料道路事業を導入しての建設も進められました。そして、約5年でのスピード開通を果たしました。
道路の開通には、完成前から周辺地域から大きな期待が寄せられており、昨年ついに「千葉県流山市三輪野山」と「埼玉県三郷市前間」をつなぐ県道52号線の連結が実現。
埼玉県道路公社によると、三郷流山橋有料道路を利用することで、「流山おおたかの森」駅周辺から新三郷駅周辺商業施設までの約9kmの車での移動時間が、約30分から約20分に短縮されるとしています。
また、間接的に流山橋などの近隣の橋の渋滞緩和も期待されています。
では実際どれくらいの時間で渡れるのか気になったので、車で渡ってみました！
【往路】料金所設置の三郷から出発、流山に向かって走行
土曜日の午前10時頃、天気は曇り空というコンディションで、有料区間となっている「埼玉県三郷市前間」を始点として「千葉県流山市三輪野山」までの約2.0㎞の走行をしました。
料金所は1カ所、三郷市側に設置されています。
三郷流山橋有料道路は、料金の支払いを電子マネー（pasmo・suica・Kitaca・toICa・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけん・WAON）やETCGO（ネットワーク型ETC）といったキャッシュレス決済で利用できるため、渋滞緩和も期待されています（現金の利用も可）。
料金所に到着し、交通系電子マネー「suica」を使って支払いをしました。
料金所のスタッフから差し出されたハンディターミナルにカードをかざして決済完了です。
無人ではないので、運転手が機械を操作する必要はなく、カードを出すだけでスムーズに支払いを済ませられました。
ここから有料道路エリアがスタートです。
開通して間もない道路なので、とてもきれいです。新しい道を走っているという満足感があります。ドライバーからも「心地いい！」という声が聞こえました。
車の通行は有料（普通車150円・中型車200円・大型車260円・特大車410円・軽自動車100円・軽車両など20円）ですが、歩行者は無料で渡ることができます
橋の中ほどには、江戸川河川敷から直接つながっている歩道がありました。歩行者はここから入って三郷流山橋有料道路を渡れます。
歩道には散歩中の人やジョギングしている人の姿も見られました。橋の上からの景色を、ゆっくりと楽しめそうです。
歩道もきれいに整備されていました。
【復路】流山を出発～三郷に向かって走行
同じ日に、逆ルートも走行してみました。土曜日の午後1時30分頃、天気は晴天でした。
周辺まで来たら、案内標識や看板などに注目してみてください。
「三郷流山橋有料道路」と表記された案内が要所要所で見られます。
「入口」と書かれた案内標識が見えてきました。
流山市側は料金所がないので、ここから有料道路です。
先ほどの曇りとは違って、青天が見えて絶景です！
行楽気分が味わえて、ドライバーも喜んでいました。
県境を越えました。
埼玉県道路公社HPによると、橋の長さは渡河部450m、千葉県側830m、埼玉県側680mだそうです。
料金所に着きました。先ほどと同じく、キャッシュレス決済が可能です。
三郷側の「終点」の案内表示で有料道路が終了です。
【感想】渋滞もなく快適な走り心地！ 有料道路入口の場所とETC不可の点に注意
料金所前後も有料道路内も、待ったり並んだりすることなく、車の混雑はありませんでした。
走行規制速度の60km/hで渋滞することなく、延長道路の2.0kmを4分以内でスムーズに走ることができました（道路状況や地域の周辺状況、天候などによって混み具合は変化することがあります）。
ドライバーの感想も、「きれいな道でスムーズにストレスなく走ることができた。何より河川敷の眺めが良くて気持ち良かった！ また走ってみたい」と好評でした。
初めて利用する人には、以下の2点に注意してもらうと良いかと思います。
1.入口の場所に注意
前もって地図を確認しておくことをおすすめします。
流山側も三郷側も有料道路の入り口は江戸川に一番近い道路ではなく、「千葉県流山市三輪野山」と「埼玉県三郷市前間」なので、江戸川側まで行き過ぎてしまうと迂回（うかい）しなければならない可能性があります。
この赤い線（三郷流山橋有料道路）より外側の道路から入り口に向かうとスムーズに有料道路に乗れるかと思います。
2.ETC決済不可に注意
料金所には「ETC決済できません」という表示があります。
ETCGO（ネットワーク型ETC）は利用できますが、ETCは利用できないのでご注意ください。
高速道路などのETC決済のように通り抜けはできず、いったん停止してETCGOの決済をする必要があります。
埼玉県道路公社のホームページにも詳しい説明があるので確認してみてください。
到着時間が予定より遅れることや、渋滞で時間を予測できないストレスを抱えることを避けたい人には、利用する価値があると思いました。
そして、景色が良く、走行しやすい道路でした！
近隣に住む人にも、ぜひ一度普段とは違った景色を楽しんでみてほしいと思いました。
流山～三郷周辺に出かけることがある人は、機会があれば、ぜひ一度利用してみてください。
三郷流山橋有料道路
開通区間／千葉県流山市三輪野地内（県道松戸野田線バイパス）～埼玉県三郷市前間地内（県道三郷松伏線）
通行料金／普通車150円・中型車200円・大型車260円・特大車410円・軽自動車100円・軽車両など20円・歩行者無料
支払方法／現金、交通系電子マネー（pasmo・suica・Kitaca・toICa・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけん）、電子マネー（WAON）、ETCGO
HP／https://www.tollroad-saitama.or.jp/（埼玉県道路公社）
