長崎の眼鏡は眼鏡橋だけじゃなかった!「眼鏡岩」という橋【長崎県佐世保市】
長崎県といえば、1634年に建造された日本初のアーチ型石橋、長崎市内に架かる「眼鏡橋」を思い浮かべる方も多いでしょう。その人工の眼鏡橋とは趣を異にする、「自然が作り出した奇跡の橋」が佐世保市にあります。その名も「眼鏡岩」です。巨大な岩にぽっかりと空いた2つの穴が、まるで眼鏡のように見えるこの場所。波の侵食によって生まれたこの不思議な景観は、人工物では味わえない壮大な自然の力を感じさせてくれます。眼鏡橋より眼鏡らしさはないけれど、眼鏡といわれれば眼鏡のような……という「眼鏡岩」です。
眼鏡橋より眼鏡ではないが、迫力はある!
眼鏡岩の高さはなんと 約10メートル、長さは 約20メートル。岩壁に空いた 直径5メートルと8メートルの巨大な穴が、空に向かって並ぶように空いています。その姿はまさに自然が作り上げたアート!下から見上げるとその壮大さに圧倒されること間違いなしです。
眼鏡かどうかといわれると長崎市の「眼鏡橋」よりは眼鏡ではないのですが、丸っぽい二つの穴が開いているので眼鏡といえば眼鏡です。
大鬼が伸びをしたときにあけた穴!?
眼鏡岩には興味深い伝説が伝わっています。
昔、大きな鬼がこの岩で昼寝をしていて、目を覚まして背伸びをしたところ、両足が岩に当たって穴を空けてしまったといわれています。鬼のスケールを感じさせるユニークな話です。
実際には、眼鏡岩が形成されたのは数十万年前、この地域が海だったころ、波の浸食によって岩が削られ、洞窟状になり、天井部分が石橋として残ったとされています。自然の力の壮大さを感じるスポットです。
写真はすべて2024年12月1日に執筆者が撮影したもの