あなたはどっち!?【大物狙い派】【数釣り派】それぞれの釣り人の苦悩を紹介
あなたは釣りを楽しむ際、何に重きを置いているだろうか。「少しでも大きなサイズを」という大物狙いか、「たくさん釣りたい」という数釣り派か。はたまた著者のように、「美味しい魚を釣りたい」なのか。この辺りは人によって好みが別れるだろう。今回は、「大物狙い派」「数釣り派」に必ず訪れるであろう、「釣り師の苦悩」について書いていきたい。
楽しみ方は千差万別
釣りという遊びは、1本のラインを通じて魚との駆け引き・やり取りを楽しむ至高の趣味だと著者は考えている。だが、時として「もう少し大きければもっと引いたのでは?」と思う瞬間があったり……しないだろうか。
また、インスタやブログ等でズラっと並べられた釣果を見ると、羨ましい気持ちになるのは著者だけではないはず。楽しみ方は色々あるといえど、アングラーである以上「人より大きなサイズをたくさん釣りたい」と考えるのは至極当然の事だろう。その瞬間に生まれるであろう葛藤をツラツラと考えてみた。
大物狙いの苦悩
まずは「大物狙い」の苦悩だ。人より大きなサイズを釣ろうとした際に生まれる葛藤にフォーカスしてみたい。
目標まであとちょっと!
ようやく念願のサイズを釣ったと思ったら、数センチ・数ミリ足りないといった経験はないだろうか。例えば、年無しと呼ばれる50cmのチヌ(クロダイ)やランカーと呼ばれる50cmのバスだと思ったら49.5cmだったり……といった具合だ。
アジやメバルも29cmなら釣れるのに、尺(30.3cm)は遠かったりする。ちなみに著者は渓流師で、現在自己記録のアマゴは29.2cm。目標の尺までもう少しだったのが悔やまれる。
計測間違い?
もしかしたらメジャーの当て方を間違えていたかも?いやいや、きっと他のメジャーで測れば。釣った直後なら……!この苦悩は、ギリギリサイズを釣ったアングラーにしかわからない。
ちなみにアオリイカは、自宅で計測すると海水や墨が抜けて著しく軽くなるため、釣った直後の計測がおすすめだ(笑)。著者が20年近く前に釣った1.85kgのアオリイカも、もしかしたら2kgあったのかもしれない……!?
魚を伸ばせば!?
口を大きく開いたり、多少振り回せば3mmくらい伸びたりしないか!?なんて考えたことはないだろうか。実際著者が釣った76cmのスズキは、口を持った状態で記念撮影をしていたら、その後77cmになっていた……なんて事がある。
勿論、この時の記録はきちんと(?)76cmとして残している。
記録更新が難しい
ギリギリサイズを釣った時ほど、そこからワンサイズ大きなサイズを釣るのが難しくなる気がしている。だからこそ「あの時あと数ミリあったなら」と思うアングラーは多いのではないだろうか。
下手をするとボウズ!?
大物を狙うなら、針はワンサイズ大きく、ラインはワンサイズ太くするのが定石だ。だがそうすると当然魚に警戒されやすくなるため、周りが釣れていても自分は釣れない……なんて事も多々ある。下手をするとボーズもあり得るのだ。最早我慢比べと言ってもいいだろう。
数狙いの苦悩
続いては「数狙いの苦悩」だ。人より沢山獲物をゲットしたい魚種であれば、とにかく数を稼ぎたい・キリの良い数字を目指したいのだが、ここには落とし穴がある。そんな葛藤にフォーカスしていく。
数え間違うことがある
ワカサギやサビキ釣りで狙うアジなど、一投で多点掛けが狙える釣りはえてして数え間違いが発生しやすいものだ。100匹だと思って帰宅したら、実は97匹だった……そんな経験はないだろうか。このショックは地味に大きいと著者は感じている。
あと1匹が遠い
今9匹なので、「あと1匹釣ったらキリがいいので帰ろう」と思っていたら、その1匹が中々釣れずに長時間粘ってしまった……なんて事はないだろうか。しかも結局釣れない事も多いのが釣りという遊びだ。
帰宅後が大変
調子に乗って釣りすぎると、帰宅後に魚を捌くのが大変だ。中学生だった著者は、夏休みにアナゴを28本釣って(この数、察してほしい)22時頃に帰宅。
そこから初めて長物おろしを学び、全てのアナゴを捌き終わったのはなんと翌朝の6時。さらに調理・片付けを終わらせたのは午前11時だった。今でもいい経験をしたと感じているものの、もう二度とやりたくない……。
本当に食べるのか?
「たくさん釣れるのは腕が良い証拠」ということで、たくさん釣りたくなるアングラーは多いだろう。だが、食べきれない分はやはり丁寧にリリースすべきだ。食べないのに大量に持ち帰り、命を無駄にする事だけは絶対に避けてほしい。
大物を逃しやすい
大物狙いとは違い、数を釣るために「ラインを細く」「針は小さく」する機会も多い。結果、ふいに掛かった大物にラインを切られ、悔しい思いをすることもある。実に難しい……!
拘り過ぎに要注意
釣り人たるもの、より良いサイズを求めたり、短時間で沢山の釣果を上げるための研鑽を積むことは、楽しみでもあり大切な要素だと思う。とはいえ、僅か数mmの差や「あと1匹」に拘り過ぎて周りが見えなくなるという事だけは避けるべきだろう。
ほんの少し届かなかったその悔しさこそが、明日への釣行のモチベーションへと繋がるはずだ。これからもより良い釣果を求めて、試行錯誤してみてほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>