〈天理市〉女子高校生の挑戦!地域食堂から繋げる笑顔のリレー/奥田心音さん
奈良で活躍する“奈良もん”
今回は、天理市で地域食堂「スマイルリレー」を立ち上げた、高校生の奥田心音さんをご紹介!
奈良市の育英西高校2年、奥田心音(ここね)さんが食事を必要としている地域の子どもやひとり暮らしの高齢者らに食事を提供する「地域食堂」に挑戦中。母・晶子さんが経営する天理市櫟本町の食品店「confiture cotocoto」内で、地域食堂「スマイルリレー」を立ち上げ、本年3月から2か月に1回店を開いている。
奥田さんは小学5年生の頃、晶子さんがカフェの売り上げの一部や商品を、ひとり親家庭を支援する認定NPO法人「おてらおやつクラブ」に寄付していることを知り、子どもの貧困問題に興味を持つようになったという。
自分にも何かできないかと、おてらおやつクラブをはじめ、イベントの主催や子ども食堂など様々なボランティア活動に参加。これらの取り組みが評価され、プルデンシャル生命保険(東京都)などが主催する「ボランティア・スピリット・アワード」でコミュニティ賞(23年)とブロック賞(24年)を受賞した。
地域食堂の開催にあたっては天理市役所に相談に訪れたほか、地元の事業者など約40の団体に支援を依頼。13社から野菜やカレーなどの食料品や備品の寄付を集めた。広報にはインスタグラムでの発信のほか、ポスターも制作し、丸一日かけて天理市内の商店や小学校などに掲示してもらうように依頼して回った。その結果、3月に行われた第1回には約60人、5月の第2回には約100人が地域食堂に訪れた。 食堂メニューは、第1回では野菜カレーにフライドポテトとバナナ、第2回ではアヒージョに焼きそばパン、バナナジュース、みかんゼリーが提供された。使用される野菜には、売り物にならず廃棄される予定だったものが使用され、また商品のテイクアウト時には容器の持参を促すなどSDGsにも取り組んでいる。
次回は7月5日の開催。「今後の活動の継続も考えて1回に200人を集められるよう、まずは発信を頑張っていきたいです。地域食堂を通じて笑顔を繋ぎ、幸せを循環させられたら」と奥田さん。 8月にはフィリピンへのボランティア留学も決まっている。「フィリピンの子どもたちもたくさん笑顔にしてきます」とスマイル。 ひとりの高校生が踏み出す一歩から人と笑顔の輪がさらに大きく広がっていくことを願う。
第3回 地域食堂 スマイルリレー
2025年7月5日(土)10:30~14:30
所:confiture cotocoto
(天理市櫟本町1560-1)
料金:中学生以下無料
高校生以上300円
+お気持ち