スピニングリールのスプールを純正品に交換してみた 高価格でも納得の理由とは?
確か二年ほど前なのだが、一番よく利用するスピニングリールのスプールの、ラインストッパーを紛失した。PEラインがごちゃごちゃと巻き付いたのを無理に引っ張ったら、吹き飛んでいってしまったのだ。修理対応も部品取り寄せもできない。ならば、と思って、ようやく今になってスプールを丸ごと交換してみた。
スプールのラインストッパー紛失
ラインストッパーとは、その名前の通り、ラインをスプールに留めておくためのものである。
スピニングリールには必ずついているパーツだ。ラインの始末をするときには、ここにくるくるっと巻き付けておくのが基本である。ほとんどの人が大してありがたみも感じず、使用している箇所だろう。
ところが、このラインストッパー、紛失してしまうとなかなかに厄介である。多くの理由は、上述の筆者のようにガサツに扱うことで吹き飛んでしまったり、あるいはリールそのものに衝撃が加わってポロリと落ちてしまうというものだろう。
「あ、なくしちゃった。部品取り寄せするか」…とでも思うかもしれないが、そういうわけにもいかない。
輪ゴムで応急処置!?
筆者の経験では、こと、19ヴァンキッシュという機種では、ラインストッパーは部品の取り寄せもメーカーの修理対応も不可だった。どうしても新しいものが欲しいのであれば、「スプールごと買い替えてください」ということだ。
これが安い機種のスプールなら大したことない。でもヴァンキッシュはなかなか一丁前のリールで、スプールも13,000円とかするのだ。そんなわけで私は、「当面の措置」として、スプールに輪ゴムを結び付けてラインが出ていかないようにするという方法をとっていた。
しかし、数年そんな状態が続いていると、いよいよその輪ゴムをかける作業(そしてまた輪ゴムも紛失しまくる)が面倒になってくる。
決心して新品購入
しばらくリールを買い替える予定はないので、この際、スプールを買い替えることにした。
もちろん高かったのだが、私が気づかないうちにとある通販サイトのポイントが爆溜まりしていたので、そのポイントを使用してちょっと安く購入できた気分である。本当は価格高騰中のお米を買いたかったのだが、今回は趣味を優先させてもらった。
「GENUIN」と表記されているのは、「正真正銘の・本物の」といったような意味合い。すなわちメーカー純正ということだ。
ところでこのリールのスプール、メーカーの人に問い合わせてみたところ、「社外品でもドラグの性能などは落ちませんよ」と言われたが、本当だろうか……。心配なので純正品にした。私はこういうところであまり冒険しない。
さすがに軽快な使用感
時間を作ってイトを巻き替えた。私はこのリールのスプールを合計3つ持っていて、アジング用に使用しているエステルラインを先日お掃除ロボットがすべて巻き取ってしまったので、エステルも張り直し。一時的にあまりスプールがひとつある状態だったので、ローテーションしながらきれいに巻いていった。
さて、その瞬間である――ラインストッパーに、すん、とイトを巻き付けてみる。うん、やっぱりこれだね。輪ゴムで何かしてた俺って、ちょっとどうかしてたんじゃないだろうか?と思うほどである。
コスパは「高い!」
もちろんラインストッパー自体を部品取り寄せや修理をしてくれるほうがいいのはいい。またスプールそのものが安ければ、パパッと買い替えるべきだろう。個々のケースに応じ釣具店やメーカーに問い合わせてみよう。
今回ラインストッパーを取り戻すためこのようにスプールを丸ごと交換したのだが、率直な実感として、スプールの価格も高いがコスパも高いと感じた。何せ輪ゴムをちょろっとスプールに巻き付けるという手間が省ける。これが本当になかなか手間なのだ、本当の話。
<井上海生/TSURINEWSライター>