最大20万人動員 Stray Kidsが静岡で4日間ライブ 熱狂の裏で…地元に広がる「空振り感」
■単独アーティストで最長の4日間 エコパにStray Kids登場
韓国の人気アイドルグループ「Stray Kids」が、静岡県袋井市のエコパスタジアムで4日間にわたるスタジアム公演をスタートした。最大20万人の来場が見込まれている大型イベントとあって、地元は“特需”に期待する。ただ、2日間を終えた段階では当てが外れているようだ。
「Stray Kids」は男性8人のアイドルグループで、2017年にサバイバル・リアリティ番組「Stray Kids」を通じて選抜された。2PMやTWICEらを輩出したJYPエンターテインメントに所属している。2020年3月にベストアルバム「SKZ2020」で日本デビューを果たした。グループの公式Instagramのフォロワー数は3159万人に上っている。
この世界的な人気グループが5月10、11、17、18日と4日間にわたってエコパスタジアムで公演する。単独アーティストとしてはエコパで最長の日数となる。
初日と2日目には、大勢のファンがエコパに訪れた。東海道新幹線が停車する掛川駅やエコパの最寄りとなる愛野駅も混雑した。
地元では「このタイミングを商機」と捉え、営業時間を通常より長くしたり、普段よりも多くの商品を並べたりした。チケットを提示すると割引きをするサービスも展開されている。
■“特需”に期待も…「すぐに帰ってしまう」と落胆
前半の2日間で実際に“特需”を口にする店もある。だが、「期待外れ」と嘆く店も少なくない。
袋井市の飲食店は「ファンは観光目的ではないので、エコパと駅以外立ち寄らないケースが多い。地元には店自体が少ないこともあって、すぐに帰ってしまう」と声を落とす。掛川市の飲食店では「公演に行った人に聞いたら空席が結構あったそうなので、期待していたほど人が集まっていないのかもしれない」と話した。
また、公演に行ったStray Kidsのファンや過去の大型イベントに参加した人からは会場周辺に店が少ないことやエコパのアクセスの不便さを指摘する声もある。インターネット上では次のようなコメントが並ぶ。
「エコパ周辺には飲食店がほとんどないという情報があったので、食べ物を持参した。同じように最寄り駅や会場周辺で事前に買ってきたものを食べている人が多かった」
「大規模なイベントがある時くらいは、駅前に露店やキッチンカーを出した方が良いのではないか。せっかく地元にお金を落としてもらうチャンスなのに、もったいない」
「エコパはアクセスが悪すぎる。これだけ大規模なイベントは年に数えるくらいしかないと思うので仕方ない部分はあるが、また来ようとは思えなかった」
過去にはミスターチルドレンやB’z、松任谷由実さんやあいみょんさんら、大物アーティストがコンサートを開催しているエコパスタジアム。大型イベントを地元の活性化につなげる取り組みや工夫が急務と言える。
(SHIZUOKA Life編集部)