続く猛暑に負けない!翌日に疲れを残さない方法や疲労回復のコツとは?
まだまだ暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。今年は猛暑でしたが、残暑は続き、暑い日に悩まされることが多くなりそうです。
そこで、今回は、猛暑に負けず不調を予防する方法をお送りします。
今年の残暑も、例年より暑くなる?
2024年の夏はかなりの猛暑です。とくに、梅雨明け後は35度以上の気温を記録する地域が続出。7月の全国の平均気温は過去126年間のなかでもっとも高く、記録的な暑さとなっています(※1)(※2)。
太平洋高気圧の張り出しが例年よりも強く、9月になっても厳しい残暑が続くとみられています。
猛暑が引き起こすからだの不調に注意
熱中症や夏バテは、気温の変化で体温調節のコントロールがうまくいかなくなり、自律神経が乱れることが原因です。
とくに、熱中症は屋内・屋外に関わらず起こります。屋内の場合はエアコンの不使用や空気の循環が不十分な場合、屋外は長時間の作業や、水分の補給不足がリスクを高めるのです。
また、高齢者や乳幼児、肥満、持病のある方なども熱中症を引き起こしやすいといわれています。
猛暑にも負けない、不調を予防する方法とは?
ここからは、熱中症や夏バテを予防する方法を3つご紹介します。
1.栄養バランスのとれた食事
夏は暑さで食欲がなくなり、栄養バランスが崩れがちです。とくに積極的に摂取したい栄養素と食材をご紹介します。
・ビタミンB1(豚肉、きのこ、大豆など)
糖質をエネルギーに変え、疲労回復効果だけでなく、精神安定作用もあります。
・ビタミンA(レバー、モロヘイヤ、ほうれん草など)
皮膚や粘膜の健康を保ちます。
・ビタミンC(赤ピーマン、ブロッコリー、トマトなど)
皮膚や細胞のコラーゲンの合成、免疫機能を維持します。
・ビタミンE(モロヘイヤ、かぼちゃ、アーモンドなど)
細胞膜の酸化を防いだり、活性酸素を抑制します。
・たんぱく質(肉、魚、乳製品、大豆など)
からだのさまざまな組織を構成する材料になります。
食欲が湧かないときは、少量でもなるべく食材の種類を増やし、さまざまな栄養を摂ることを意識しましょう。
2.水分とともに塩分も補給
水分を補給するときは塩分も一緒に補給しましょう。水分補給だけ行うと体内の塩分割合が低下し、熱中症の原因になります。
スポーツドリンクや経口補水液なら水分と塩分を同時に摂取できます。糖分が気になる場合は、麦茶がおすすめです。水で水分補給したい場合は、1000mlあたり小さじ1/2の塩を加えましょう(※3)。
3.適度な運動
エアコンの効いた涼しい部屋で長時間過ごすと、からだの冷えにより筋肉がこわばったり、代謝が低下したり、胃腸のはたらきが低下することがあります。
無理のない範囲で短時間外出する、部屋の中で行えるストレッチ運動を行うなど、からだを動かす機会を設けましょう。
猛暑のからだの不調におすすめの漢方
猛暑で弱ってしまったからだを整えるなら、漢方薬もおすすめです。漢方薬は体質に作用し、熱中症になりにくいからだ作りをサポートしてくれます。
漢方薬は植物や鉱物など、自然由来の生薬をもとにしていて、一般的に西洋薬に比べて副作用のリスクが低いといわれています。
漢方薬で猛暑の不調に対処するなら、「余分な熱を冷まし、のどの乾きやほてりを抑える」「水分の循環を高め、からだに潤いを与える」「胃腸のはたらきを回復する」といったはたらきをもつ漢方薬を用いましょう。
<猛暑の不調に対処する漢方薬>
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):全身にエネルギーを補い、胃腸機能を高め、疲労を回復し気力を充実させます。食欲不振が目立つ方に。
・清暑益気湯(せいしょえっきとう):暑さにより消耗したエネルギーや潤いを補い、弱った胃腸のはたらきを高め、水分代謝も改善して、暑さによる食欲不振や倦怠感、夏やせを改善します。
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残暑に負けないからだ作りを
猛暑による熱中症、夏バテなどの不調は日々の生活習慣を変えることでも予防・対処できます。栄養バランスのとれた食事と、規則正しい生活を続け、厳しい残暑を乗り切っていきましょう。
【参考】
(※1)日本気象協会 tenki.jp「7日は立秋『残暑も厳暑』40℃に迫る災害級の暑さ見通し(気象予報士 福冨 里香 2024年08月04日) 」
(※2)NHK「“126年間で最も暑い7月” 全国の平均気温 過去最高に」
(※3)厚生労働省「水分補給と休憩」
<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師:碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
(mimot.(ミモット)/あんしん漢方)