新国立劇場演劇研修所、第18期生ら出演&岡本健一演出で『ロミオとジュリエット』を上演
新国立劇場演劇研修所が、2024年12月7日(土)~12日(木)新国立劇場小劇場にて、第18期生公演シェイクスピア作、岡本健一上演台本・音楽・演出『ロミオとジュリエット』を上演することを発表した。
原作の発表から400年以上が経つ現在も世界中で舞台、映画、バレエなど幅広い分野でたびたび上演される不朽の名作『ロミオとジュリエット』。タイトルロールの二人が初々しく想いを伝えあう甘美なバルコニーのシーンが有名だが、実は、家同士の確執が不幸な誤解を生み、憎悪が連鎖し未来が容赦なく奪われていく悪循環の悲劇でもある。人間の奥底に渦巻く恨みや妬み、断ち切れない因習がこれでもかと描かれ、だからこそ、それらを乗り越えようとする純粋な若者の愛と情熱が切ない一瞬の輝きを放つ。そんな名作たる魅力の数々に、エネルギー溢れる研修生たちが全身全霊で挑む。
演出は岡本健一。岡本は、新国立劇場シェイクスピア歴史劇シリーズにすべて出演し、第26回読売演劇大賞最優秀男優賞をも受賞した名優であり、新国立劇場演劇研修所講師として研修生の指導にも、その情熱を傾けてきた。シェイクスピアを知り抜く東京大学教授の河合祥一郎の翻訳をもとに岡本自ら上演台本を作成し、そして音楽も手掛ける。
出演の第18期生は、プロの俳優に必要な基礎を徹底して学ぶ2年間の研修を経て8月の朗読劇『風が吹くとき』をしっかりと”演じ”、大きな評判となった。進境著しい第18期生と、俳優としても演出家としてもドラマを熟知する岡本健一との出会い、両者の化学反応で生まれる新鮮でダイナミックな『ロミオとジュリエット』に期待しよう。
【ものがたり】
モンタギュー家とキャピュレット家のいさかいは、長い間ヴェローナの街を分裂させていた。ある夜、モンタギュー家の一人息子、ロミオは、友人たちとキャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込む。そこで、キャピュレット家の一人娘、ジュリエットと、劇的な恋に落ちる。しかしロミオと友人たちはジュリエットの従兄弟ティボルトと決闘する羽目になり、ロミオは争いをやめさせようとするが、親友のマキューシオがティボルトに殺されてしまう。親友の死に激高したロミオは、ティボルトを殺してしまい、街を追放される。