古民家再生のプロが手掛けた姫路の雑貨店『enn.』で、アンティーク家具との縁を結ぶ 姫路市
先日訪れた夢前町の『amaneya casual 』で、近くに雑貨店がオープンしたとの情報を耳にし、さっそく伺ってきました。アンティーク家具と雑貨のお店 『enn.』(姫路市)。昭和の古民家を改装したノスタルジックなお店です。
店主は『amaneya casual 』をはじめ、『甘音屋』のデザインを手がけてきた方。『enn.』の敷地は、もともと『amaneya casual 』の第二駐車場として活用する予定だったそうです。「せっかく建物が残っているなら改装しよう、改装するならお店にしよう」と話が進み、古民家プロジェクトがスタートしました。
こうして、雑貨店をいつか開いてみたいと考えていた店主の「すき」がいっぱい詰まった『enn.』が誕生。
店内は、あちらこちらで買い付けてきた素敵なアイテムで埋め尽くされています。大人かわいいアクセサリーやステーショナリーは、かなうものならお店ごと購入したくなるほど魅力的!モダンなデザインの和ろうそくは、贈り物にしても喜ばれそうです。
食器などが並ぶフロアとの間にはステップがあり、その先にはインドからやってきたドア。インドで使われていたドアが、日本の古民家にこんなになじむとは!「どこでもドアのように取り付けたかったんです」と、店主はピカピカの笑顔で話します。置かれているアンティークの家具ともマッチしていて、さすがのセンスに感動です。
ステップを上がった先の床には、長年使われてきた足場板を採用。「足場板にはなんともいえない味があるから使いたかった」とのこと。こちらのスペースには、さまざまなテイストの食器が並べられています。ステンレスや真鍮などかっこいい素材の食器、色鮮やかなガラスの器など店主が実際に足を運び、買い付けた食器たちです。
ガラスや陶器をディスプレイしているシェルフもアンティークのもの。何度も色を塗り重ねられたのでしょう。ところどころに色の重なりが見えています。
懐かしいレトロポップな柄がかわいい「アデリアレトロ」のグラスなどもそろっています。上の世代では懐かしく、若い世代には新鮮に映るようで、人気のデザインです。
チェッカーガラスの引き戸を開けると手洗いスペース。スクエア型の手洗い鉢がレトロでおしゃれで、真鍮ゴールドの配管がたまらない。印象的な空間です。もともとあった扉や引き戸は経年の味をそのままに、さらにエイジング加工を施して整えられています。
土壁は残すことができなかったため、上から塗装して仕上げたのだとか。梁の上には土壁の下地となる竹小舞を見せてアクセントに。レトロという言葉だけで終わらせたくない、丁寧な職人仕事がここにはまだ残っています。
ずっしりとした重厚感のある古民家も魅力的ですが、昭和レトロな建物もかわいい。店主のセンスの良さが「これでもか」とちりばめられていて、かっこいいとかわいいが共存する空間でした。
場所
enn.
(姫路市夢前町杉之内421)
営業時間
11:00~17:00
定休日
火曜日