防衛省、観閲式など原則中止 厳しさ増す安全保障環境を理由に
防衛省は7月30日、「今後の観閲式等について」と題した文書を公開し、自衛隊が実施してきた観閲式、観艦式、航空観閲式について、今後は開催しない方針を明らかにしました。
文書では「我が国の防衛態勢を維持する上で実施することが困難」とし、事実上の中止を正式に発表した形です。
自衛隊ではこれまで、陸上、海上、航空それぞれの部隊が観閲式、観艦式、航空観閲式を開催し、全国から部隊や装備を集結させて公開する機会を設けてきました。
防衛省は今回の方針について、「我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する現在、隙のない我が国の防衛態勢を維持する上で、そのような観閲式等を実施することは困難な状況に至っております」とし、国際情勢の緊張が背景にあることを説明しています。
今後の開催については、「我が国を取り巻く安全保障環境が大きく変化しない限り、実施いたしません」と明記し、原則として中止する姿勢を示しました。
なお、自衛隊の活動を広報する目的で、各部隊の駐屯地や基地などで行われている装備品の展示や体験搭乗といった催しは、引き続き実施されます。文書では「引き続きその充実に努めております」としています。
<引用・参考>
防衛省・自衛隊:今後の観閲式等について
(天谷窓大)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 天谷窓大 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025073101.html