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読むとヨダレが止まらなくなる…マンガ「山と食欲と私」に登場する「ごはん」へのこだわりとは?【作者・信濃川日出雄さんに特別インタビュー!】中編

Sitakke

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北海道生まれ北海道育ち。生粋の道産子であるHBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)が、趣味である「登山」と「山ごはん」を連載。
普段は山登り初心者でも楽しめる、お手軽✕絶景の山をご紹介しているのですが、今回は、特別編!漫画家・信濃川日出雄さんのインタビュー記事をお届けします。

【連載】「堀内美里の言いたいことは山々ですが」

▼実はコレが私の山登りの原点…!マンガ「山と食欲と私」が大好きなものを教えてくれた【作者・信濃川日出雄さんに特別インタビュー!】前編
から続く

「山食」作者、信濃川日出雄さんに聞いた!鮎美ちゃんと、山ごはんと

鮎美ちゃんのモデルはいるんですか?

(以下、信濃川さん)
「山食」の登場人物の中には、私や友人がモデルになっているキャラクターもいます。
ただ鮎美ちゃんだけは、「この人がモデル」というのは実はいないですね。どこかに存在しているはずだと思っています。彼女だったら、どう考えるか、どうするか…を想像しながら書いています。

モデルはいないけど、鮎美ちゃんにまつわるエピソードは、自分の登山経験や友人の話を聞いて、参考にしていますね。
第一話の「山ガールって呼ばないで」という鮎美ちゃんの発言も、登山をする友人が言っていたことをネタにしました。

「山と食欲と私」第1巻・第1話・5p(Ⓒ信濃川日出雄/新潮社)

そもそも信濃川さんが山と出会ったきっかけは?

今からちょうど20年前、26歳の時です。その時は、東京で漫画家として働きはじめ、週刊連載をスタートするタイミング。忙しくなり「自然の中に逃げたい」と思っていた時に友人から、山に誘われました。

そこで初めて行ったのは東京にある「高尾山」でした。

2023年の夏、私も登りました!山ポーズは鮎美ちゃんのマネです

この時は山ごはんを楽しみましたか?

初めての登山は、スニーカーとジーパンで行きました。持っていったのは、コンビニのパン。カバンの中で潰れたパンを山頂で取り出す横で、友人は何やら道具を取り出し、カチャカチャ…。

バーナーを組み立ててお湯を沸かし始めたのです。啞然とする僕の横で友人は、インスタントラーメンをすすり、ドヤ顔。しかも一口もくれなかったんですよ。

その時受けた屈辱が衝撃で(笑)それが自分と山ごはんの出会いでした。

日々の食卓も山ごはんにつながる

「山と食欲と私」第1巻・第10話、99p](Ⓒ信濃川日出雄/新潮社)

高尾山に登った友人とは、山ごはん対決をしながら山に登るようになりました。3回目くらいで、とんかつ弁当にカレーを掛ける山ごはんで、僕が勝利しました(笑)。

元々食べることが大好き。料理は一人暮らしを始めたときからしています。その時の貧乏レシピが、山ごはんのアイデアになることもありますね。
例えば、「ズボラ丼」はアルファ米にツナとマヨネーズをかけて食べるものですが、今もやっています。

日々の食卓が、マンガに繋がるんですね

自分で作るものもそうですし、妻の料理からも着想を得ます。
あとは家族で外食に行っておいしかったものをマンガにすることも…。普段からネタを探しています。

第3巻・第24話・11P(Ⓒ信濃川日出雄/新潮社) 信濃川さんの妻が考案した「ジャンバラヤ」。食材に食材を詰めて持っていく「最難関レシピ」かも?

こういった手の込んだ料理と、簡単な料理、スイーツなどが1冊のマンガの中にバランス良く入るようにしています。

理想としている山ごはん像みたいなものはありますか?

カロリーが高くて、おいしそうなもの(笑)。でも理想はひとつじゃなくて、色んなものを書きたいという思いがありますね。

あとは、全国各地の山に行くので、なるべくご当地食材を扱いたいなと思っています。
遠くの山に登るなら、その土地のものを食べられた方が、旅行としても楽しめますし。

第3巻・第32話・97p(Ⓒ信濃川日出雄/新潮社) 長野県でおやきを食べる鮎美ちゃんをまねしました!中身はもちろん、野沢菜!

マンガに出てくる山ごはんは全部実際に作っているんですか?

ほぼ全部作っていますね。登山に行って作ることもありますし、家で試してみることもあります。

先ほど登場した「まるごとトマトのジャンバラヤ」は家で妻と作りました。結構大変なので僕は山では作りませんでしたが、読者さんからは山ごはんにしたという報告も来ました(笑)

山ごはんづくりに欠かせないものはありますか?

クッカー、フライパン、メスティンの様な調理器具と、スプーンやフォーク、まな板、テーブルにもなるトレイ…。あとは「山食」とコラボしているナイフもありますが、その時の山ごはん作りに必要なものをピックアップして持っていきますね。

信濃川さんの私物、調味料の「三種の神器」

調味料はいつも、塩・コショウ・カレー粉を、小さい容器に入れて山に持っていきます。
「飽きてきた…」という時に、味変に便利なんですよね。

次々出てくるアイテムに興味津々…

マンガで出てくるバーナーは、信濃川さんが実際に持っているものだそう。そっくり!

山ごはんのエピソードに終始わくわく…!
ただ、「山食」の魅力はまだまだ終わりません。

山の景色、道中の植物のひとつへのこだわり、そして今暮らす北海道の魅力…
まだまだお話、聞いちゃいます!

続きは…
▼登山好きにも、そうじゃない人にも届けるために。マンガ「山食」のこだわりがスゴかった!【作者・信濃川日出雄さんに特別インタビュー!】後編

連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」

※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。

文:HBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)
北海道生まれ・北海道育ち。2021年入社。HBCテレビ「グッチーな!」「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」、HBCラジオ「平野龍一のミライの扉」を担当。登山歴3年。おいしくごはんを食べるために山に登っています。登山の魅力はインスタグラムでも発信中

編集:Sitakke編集部あい

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