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地震に強い家とは?特徴と注意点、ハウスメーカー5選をご紹介

リブタイムズ

地震に強い家とは?特徴と注意点、ハウスメーカー5選をご紹介

地震大国である日本では、地震に備えた家づくりは必須です。しかし、どのような家が安心なのか、正しい判断が難しいという方もいるかもしれません。

この記事では、地震に強い家の特徴から、注意すべき点を解説し、さらに地震に強いハウスメーカーをご紹介します。家族が安心して暮らせる住まいづくりを目指しましょう。

地震に強い家とは?

地震に強い家とは、地震の揺れに耐えうる建物のことです。具体的には、次のものが備わった家のことをいいます。

耐震性を示す「耐震等級」が高い

耐震等級とは、地震に対する建物の強度を1~3の3つの段階に分けて示した指標のことです。耐震等級ランキングは下表の通りです。

等級が高いほど耐震性能が高く、地震による倒壊や損傷を招きにくいことを表しています。

3種類の耐震性に配慮した構造をしている

地震に強い家は、「耐震」「免震」「制震」が施された構造をしています。これらの構造の技術は年々進化しているため、築年数が浅い家ほど、地震に強い構造をしているといえるでしょう。
3つの耐震性の構造については、下表の通りです。

実大震動実験を実施している

地震に強い家は、実大振動実験を実施しています。

実大震動実験とは、過去に起きた強い地震の揺れを再現し、建物の耐久性をテストするものです。高い耐震性を示す指標になるため、実験結果を公表しているハウスメーカーも多くあります。

地震に耐える家の特徴

地震に強い家には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、大きな地震に耐える家の特徴をご紹介します。

構造や形がシンプルである

地震に強い家は、正方形や長方形など、シンプルな四角形の形をしています。箱型に整った家は外からの圧力に強く、地震の揺れを吸収できるためです。

一方で複雑な形状をした家は、地震が起きたときに圧力が一部分に集中することにより、破損しやすい傾向があります。

地震に強い家を建てる際は、個性的なデザインよりもシンプルさを重視しましょう。

軽量な建材を使用している

建物の重量が軽いほど、耐震性は高くなるとされています。重量が軽いほうが壁にかかる負担が減り、耐震性もアップするためです。

具体的には、重い瓦の屋根よりスレート、スレートよりもガルバリウム剛板にすることで耐震性が高まります。

また、木造住宅はもろくて弱いイメージがあるかもしれません。しかし、木造住宅のほうが、重量が重い鉄筋コンクリートや鉄骨の住宅よりも軽く、構造次第では地震に強い家となります。

建物の高さが低い

2階や3階建ての建物よりも、建物の高さが低い平屋のほうが地震の揺れを抑えられます。地盤からの距離が遠いほど地震の揺れのエネルギーは大きくなるためです。

平屋の建物は複数階の建物と比較して地震に強く、同じ規模の地震が発生した場合も建物へのダメージは少ないでしょう。

建物を支える地盤が強い

建物を支える地盤の強さは、地震の際の揺れやすさに関わる要素です。山地や丘などの締め固められた地盤は揺れにくく、堆積物でできた土地は軟弱で揺れやすいとされています。

土地を選ぶ際は、地盤の揺れやすさや液状化のしやすさをハザードマップにしている地域もあるので、参考にしてみてください。

最新基準を元に建てられている

最新の建築基準法では、過去の地震による被害状況を踏まえて、より厳しい耐震基準が設けられています。

この基準に則って建てられた住宅は、建物の構造強度を高める設計や地盤の状況に応じた基礎工事などが施されています。そのため、大規模な地震が発生した場合も、倒壊や損傷のリスクを低減できるでしょう。

家を購入する際は、最新の耐震基準をクリアしているかを確認することが大切です。中古住宅の場合は建築時期を確認し、必要に応じて耐震診断を行うことを検討してみてください。

定期的にメンテナンスを行っている

地震に強い家は、定期的なメンテナンスを行い、地震に対する強度を維持しています。建物は経年劣化により、耐震性が下がっていくためです。

耐震性が高い設計の家を建てたとしても、メンテナンスが施されていなければ、経年劣化により災害時の被害が大きくなる可能性があります。

地震に強い状態を保つためには、5年、10年と定期的に耐震診断を行い、メンテナンスによる改善が必要です。

耐震性に優れたベタ基礎であること

建物の基礎には柱のある位置だけに基礎を設ける布基礎(ぬのきそ)と、地盤全体に鉄筋を敷き、コンクリートで覆うベタ基礎があります。地震に強い家の多くはベタ基礎です。

ベタ基礎は建物にかかる重さを分散して地盤に伝えるため、耐震性が高くなります。家の重さを点ではなく、面で支えるため、地震による沈下を防ぐのに効果的な工法です。

地震に強い家を建てる際の注意点

地震に強い家を建てる際は、次の点に注意してください。

建築コストがかかる

耐震性を高めるためには、建物の構造自体を強化する必要があるため、一般的な住宅よりも建築コストが高くなる傾向があります。

具体的には、より強度の高い建材や耐震壁などの使用によるものです。これらの工事は通常の建築よりも手間や費用がかかります。

また、標準仕様で耐震住宅を提供しているハウスメーカーや工務店を選んだ場合でも、土地の地盤が弱いと別途地盤改良工事費用がかかるケースもあるでしょう。

耐震性を考慮した間取りの工夫が必要になる

耐震性を考慮した構造にするためには、筋交いや耐力壁をバランス良く配置することが大切です。

吹き抜けやガレージ、大きな窓がある間取りは地震の際に家を支える柱や壁が少ないため、耐震性が劣ります。強固な建材を採用したり、厚みなどの寸法を増したりする対策が必要です。

強度を確保できる耐震設計を導入し、耐震性と快適な居住性のバランスを取りましょう。

ハウスメーカーにより耐震に対する考えが異なる

ハウスメーカーや工務店により、耐震への考え方は以下のように異なります。

・耐震等級3だと地震に強い・地盤を強化した家こそ地震に強い・地震の際に補修できる保証が大事

基本的な耐震性能だけを備えて、間取りやデザイン重視

何を優先させるかを考慮しながら、複数のハウスメーカーや工務店のプランを比較検討することが大切です。

気になるハウスメーカーや工務店が見つかったら、実際に営業担当者の話を聞いたり、モデルハウスを見にいったりしてみてください。

地震に強い家を建てるには?ハウスメーカー選びの着目ポイント

地震に強い家づくりでは、どのハウスメーカーを選ぶかが重要になります。ハウスメーカーを選ぶ際は、次の点に着目してみてください。

耐震性・耐震等級の程度を確認する

耐震等級は建物の耐震強度の高さを数字で表したもので、特別な知識がなくても建物の耐震性の評価を知ることが可能です。

また、建物の耐震性を確認する際に役立つものとして、住宅性能表示制度があります。住宅性能表示制度とは耐震性や耐震等級を含む、住宅の性能を正確に表示する制度のことです。地震に強い家や、耐震性に力を入れているハウスメーカーを見つける指標になります。

実大震動実験を実施しているか

地震に強いハウスメーカーは実大震動実験を実施し、実験結果を公表しています。

会社名と「実大震動実験」を検索すると、実際に行われた実験の様子と結果を確認できます。地震に強いハウスメーカー選びの参考にしてみてください。

構造や工法、基礎などを確認する

建物の構造や工法、基礎などによって、耐震性は変わってきます。また、ハウスメーカーによって扱う、または得意とする構造や工法は異なるので、あらかじめ住みたい家の条件を決めておき、比較検討してみましょう。

下表は主な構造と工法における、耐震性や特徴です。

保証期間やメンテナンスなどを確認する

建物は経年劣化により耐震性が落ちる場合があるため、定期的なメンテナンスが必要です。

ハウスメーカーや工務店の多くが初期保証期間を設けており、引き渡し10年間は欠陥や不具合に対して適切な修繕、損害補償を請求できます。ハウスメーカーなどを比較検討する際は保証期間やメンテナンスの有無をチェックしておきましょう。

定期的なメンテナンスを永続的にしてくれるハウスメーカーや工務店なら安心です。

メーカー独自の耐震技術を持っているか

メーカー独自の耐震技術に注目するのも、地震に強いハウスメーカー選びのポイントです。

近年地震対策として、各ハウスメーカーでは独自の耐震技術の開発が進められています。基礎や素材などさまざまな耐震技術が取り入れられているため、判断材料のひとつとして考えてみてください。

地震に強い家づくりにおすすめのハウスメーカー5選

地震に強いおすすめのハウスメーカーをご紹介します。ニーズに合ったハウスメーカーを見つけるためにもチェックしてみてください。

パナソニックホームズ

パナソニックホームズは「ダイナミックス実験棟」という実験施設を使い、繰り返しの地震に強いこと、阪神大震災の4.3倍の限界加振まで耐えられることを証明した唯一のハウスメーカーです。

また、独自で「地震あんしん保証」という制度を展開しています。万が一地震で全壊、半壊した場合も原状回復してくれる制度です。これまで保証期間は10年でしたが、35年に伸びています。

住友不動産

住友不動産が建てる注文住宅は、ダンパーを採用して、地震の揺れを50%低減しており、繰り返しの揺れにも対応した構造になっています。ダンパーのゴムは、メンテナンスが不要です。

積水ハウス

積水ハウスは、鉄骨造住宅では独自開発の耐震構造「シーカス」を採用し、地震の揺れを熱エネルギーに変換して、住宅にかかるエネルギーを低減します。シーカスは震度7クラスの地震にも対応できる構造です。

木造住宅では、接合部が地震に強く「構造・省エネ・防火」において、国で認められています。

ダイワハウス

ダイワハウスは、独自の制震システムで地震や災害に備えています。鉄骨住宅では、地震による揺れを受け止め、エネルギーを分散する耐力パネルを導入して、安定感の高い家を実現。

木造住宅も大地震を再現した実験では、耐震等級3の一般在来構造の木造住宅と比較しても、構造の変形を最大半分まで抑えることに成功しています。

へーベルハウス

へーベルハウスは「ハイパワード制震ALCシステム」と呼ばれる制震システムにより、地震のエネルギーを吸収し、受け流すという技術を採用しています。

一般的に制震や免震システムはオプションになることが多いですが、ヘーベルハウスは標準仕様になっているのが魅力です。

まとめ:地震に強い家で安心安全な暮らしを実現しよう

地震に強い家は、家族の安全を守るための重要な要素です。耐震性能の高い家を建てるには、最新の建築基準法に基づいた設計、強度の高い建材の使用、地盤改良などが不可欠です。

また、耐震等級や免震・制震構造などの種類についても理解しておく必要があります。ただし、耐震性を高めるにはコストがかかる点や、間取りの工夫が必要になる点も考慮しましょう。

信頼できるハウスメーカーを選ぶことも、安心して家づくりを進めるうえで大切です。この記事を参考に、地震に強いマイホームを実現してください。

また、地震に強い家に関してよりくわしく知りたい方は、下記の動画も参考になります。ぜひチェックしてみてください。

【地震に絶対的な自信あり!】【将来まで安心して暮らせる家】見学会のお家をご紹介!第250回【関東の建売をご紹介】【ルームツアー】【Floor Plan】

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