【教会の宿坊】ルーテル市ヶ谷センターに泊まってみた / 市ヶ谷駅から2分で1泊5500円! 都内の超穴場安宿
宿坊(しゅくぼう)といえば、仏教寺院や神社の境内にある宿泊施設。もともとは僧侶や参拝者が泊まるための施設だったが、現在では一般観光客の受け入れも増えているという。たとえば、今回宿泊した「ルーテル市ヶ谷センター」もそんな施設の1つだ。
日本福音ルーテル教会は「旅人をもてなすように努めなさい……喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」というキリスト教のホスピタリティ精神にのっとり、中心的施設である「ルーテル市ヶ谷センター」を一般開放している。
市ヶ谷駅から歩いて5分もかからない好立地で大人1名1泊5500円。本当にビックリするくらい快適だったので詳しく紹介したい。
・ルーテル市ヶ谷ステイ
今回は楽天トラベルで「直前割でお得にステイプラン」を予約した。プラン内容を確認すると「バス・トイレ・洗面所は共用」とのこと。
とはいえ、都内ホテルの客室単価が上がりまくっている中で「1泊5500円」は間違いなく激安……しかも「教会の宿坊」というスタイルもなかなか経験できないし面白い。一体どんな体験が待っているのだろうか。
・教会ステイ
この日は仕事を終えて20時過ぎにルーテル市ヶ谷に到着した。言うまでもなく外観は完全に教会。宿泊施設らしさは感じられず、フロントも公共施設の受付のような雰囲気。知らなければ戸惑ってしまうかもしれない。
どうやら音楽ホールや会議室を利用する方も同じ場所で受付をするようだ。
チェックイン手続きをしてルームキーを受け取った。客室は3階、案内によると「研修宿泊室」らしい。いわゆる合宿所的な部屋なのだろうか。
・階段のみ
上階への移動は階段となる。エレベーターはないので要注意。
そんなわけで3階へ。
広くて清潔感のあるラウンジスペースには自販機、電子レンジ、トースターなどもあった。
ホームページには「質素な設備でリーズナブルな価格」と記載されているし、宿坊というと修行のような環境をイメージする方もいるだろう。しかし実際は設備が充実していて何よりきれいである。
調べたところ、2023年にリニューアルされたばかりだそうだ。廊下は心が落ち着く教会らしい音楽が流れていて “宿坊感” をほんのり演出している。
ちなみに客室は全15室と小規模だから、他の宿泊者と顔を合わせる機会はほとんどない。ここはもしかすると穴場かも。
んで、客室はというと……
広すぎてビビる。
カプセルホテルやゲストハウスより安いはずなのにビジネスホテルよりも客室が広いというバグが起きていた。2ドア冷蔵庫 & シモンズ製のベッド(しかも195cm・120cmのセミダブル)で勝利は確定。
もちろん聖書もある。本来は牧師やクリスチャンたちが全国から集まる教会の宿坊ですからね。
アメニティ類は大小タオル、浴衣、ドライヤーなど、必要最低限のものは揃っていた。なお、歯ブラシ・カミソリはフロントで販売しているようだ。
そんでもってデスクも広いしフリーWi-Fiも利用できるから、滞在中に仕事をすることだって可能。本格的な会議室も併設されているので団体利用にもいいだろう。
・トイレと洗面所
気になった点を挙げるなら「エレベーターがないこと」と「洗面所とトイレがやや狭いこと」だろうか。
トイレと洗面所はどちらも掃除が行き届いていてきれいだが、とくにトイレは人がすれ違うのも困難なレベル。おかげでトイレに行くたびに「今だけは誰も来ないでください」と祈りながら用を足した。教会で祈る内容ではない。
・穏やかな滞在
まあでも気になった点はそのくらいである。スタッフの方もとても親切で立地も素晴らしい。大通りから1本入った静かな環境で穏やかな滞在が可能だ。
それと言い忘れていたが、浴室もかなり広い(写真は公式サイト・楽天トラベルで確認してください)。また私は見かけなかったが、洗濯機・乾燥機もあるそうなので長期滞在も可能だろう。
・かなり良い
まとめると、かなりオススメ。市ヶ谷駅から新宿駅は約6分、渋谷駅まで約16分、東京駅まで約16分と、都内の主要都市までスムーズに行ける。ビジネスホテルの料金の高さにビビった方はぜひチェックしてみてほしい。本当に素晴らしい宿でした!
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称:ルーテル市ヶ谷センター
住所:東京都新宿区市谷砂土原町1-1
時間:チェックイン 14:00〜23:00 / チェックアウト 〜10:00
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.