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本を探しに、街に出よう!六本松〜平尾エリアの個人書店巡りの旅

フクリパ

本を探しに、街に出よう!六本松〜平尾エリアの個人書店巡りの旅

福岡市の六本松〜大休山通り〜平尾までのエリアが新たな注目を集めています。九州大学のキャンパス跡地には科学館が誕生し、動植物園も2026年に向けて段階的なリニューアルを進行中。文教地区としての特色を活かしながら、着実な進化を遂げているこのエリアには、店主の個性が光る個人書店も増えています。今回はこのエリアにある4店の個人書店をご紹介します。

大人の知的好奇心を心地よく刺激する「LUMO BOOKS」

福岡市地下鉄七隈線「桜坂駅」から徒歩15分。緩やかな坂道を登ったり、長い階段を下ったりと、「谷」という地名を存分に体感できる場所にある「LUMO BOOKS」は、グラフィックデザイナーの藤本愛さんとイラストレーターの渕上コウジさんが開いた古書店です。

 

 

警固のビルの一室にギャラリーと併設されていた頃の雰囲気とはがらりと変わり、たどり着いたのは趣のある二階建ての古民家。中央区の真ん中とは思えないほど、都会の喧騒から離れた場所にある「LUMO BOOKS」は、訪れるだけで特別なひとときを味わえます。

 

 

古民家の味わいを残しつつ、リノベーションされた店内は、和と洋が不思議と調和した独特の雰囲気の空間に。入ってすぐに見えてくる和室では、年に数回イベントや展示が開催されます。

 

 

和室の隣にある1Fのスペースには、天井まである大きな本棚に自然科学やアート、デザインを中心とした書籍がずらり。新刊書店では手に取ることのできない歴史を感じる書籍の数々に、知的好奇心が掻き立てられます。

 

 

本の他にも、鉱石や化石、動物や植物が描かれたアート作品まで様々な雑貨もラインナップ。家のお気に入りの場所にそっと飾りたくなるような素敵なアイテムに出会えます。

 

 

オカルトから探検記などのノンフィクション、民俗学に歴史書、西洋文学まで、幅広いジャンルが揃う本棚からは、オーナーお二人の「本当に自分たちが好きなものだけを置こう」というセレクトに込められた想いが伝わってきます。

 

 

敷地内にある広々とした庭には季節の植物が植えられ、手作りのビオトープも。時にはミツバチが訪れたり、鳥が巣作りをしたりと、都会の中の小さな自然も楽しめます。「商品として本を売るというより、ここでの体験を提供できれば」と渕上さん。その言葉の通り、単なる書店ではなく、本と人、そして自然と文化が出会う場所として、訪れる人の知的好奇心を優しく満たしてくれます。

 

LUMO BOOKS

︎住所:福岡市中央区谷2-2-13 馬屋谷テラス101

︎営業時間:12:00〜18:00

︎定休日:月曜日〜木曜日

︎Instagram:@lumo_books

https://www.instagram.com/lumo_books/

 

 

 

店主が淹れる美味しいコーヒーと古書が楽しめる「青柳堂」

福岡市地下鉄七隈線「六本松駅」から輝国エリアを目指して、住宅地を散歩すること約10分。ゆるりと続く道の途中に佇むアパートの軒先に、柔らかな光が見えてきたらそれが「青柳堂」の目印です。

 

 

ジュンク堂書店にて書店員経験を持つ店主の青柳周治さんが営む「青柳堂」では、古書とコーヒーを楽しめます。

 

 

2014年に薬院エリアでオープンし、2019年に六本松へとお引越しをしてきました。

 

 

店内にはゆったりとくつろげるソファ席と、青柳さんとのおしゃべりも楽しめるカウンター席があり、古書のある空間で思い思いのコーヒータイムを過ごすことができます。

 

 

さっそくコーヒーと今日のおやつを注文。コーヒーが提供されるまでの時間で本棚に並ぶ古書を眺めるのはなんとも贅沢な時間です。店内に並ぶ本の多くは、音楽関係者や料理人など、各分野のプロフェッショナルから譲り受けた貴重なコレクション。そのため、本棚には専門的な深い知識が詰まった本が集まってくるのだとか。

 

 

「元々文庫や人文系の本を中心にしようと考えていましたが、いろんな方が本を持ってきてくれて、自然とこういう形になりました」と青柳さん。プロフェッショナルたちとの縁から生まれた本棚は、その道のプロたちが実際に使い込んだ本の数々で構成され、独特の深みを感じられます。

 

 

本棚に夢中になっているとテーブルに「ブレンドコーヒー」(600円)と「今日のおやつ」(350円〜)が到着。店内で焙煎したコーヒー豆を使い、ハンドドリップで丁寧に淹れられた深煎りのコーヒーとビターな甘さのココアパウンドケーキの相性は抜群!ラジオから流れるクラシックをBGMに、至福のコーヒーブレイクをぜひ。

 

青柳堂

︎住所:福岡市中央区照国2-16-31 上原コープ1F

︎Instagram:@giyaoa

https://www.instagram.com/giyaoa/

※営業日と営業時間は、Instagramをご確認ください

 

 

 

歴史書から詩集まで店主のセンスがキラリとひかる「縁側文庫」

福岡市地下鉄七隈線「六本松駅」に降り立ったら、「青柳堂」とは反対側の大濠公園方面を目指して徒歩5分。再開発が進む六本松のなかでも、昔の街の面影が今なお残るこのエリアは散策するとわくわくするような小道がたくさんあります。

 

 

2024年にオープンした「縁側文庫」も細い小道を抜けた先に辿り着ける隠れ家のような古書店です。

 

 

アパートの階段を登ると「縁側文庫」のモチーフ、ふくろうのかわいい看板が見えてきます。

 

 

大学の下宿だった建物をリノベーションした店内は、高い天井と柱が印象的で開放感のある空間に。靴を脱いで店内に入ると大きな本棚がお出迎えしてくれます。

 

 

唐人町にある新刊書店「とらきつね」で書店修行をした店主の田代雅一さんがセレクトした本は、新書や歴史書などの少し硬派なものから、カルチャーや詩集といった文化的なジャンルまで幅広いラインナップが魅力です。田代さんが手作りした本棚には、古書が約1000冊並んでいます。

 

 

店の真ん中にあるテーブルには新刊の書籍も。本の予約や取り寄せも可能です。

 

 

雑貨コーナーには、田代さんのご家族がハンドメイドしたブックカバーやトートブックなども並び、本と暮らしを豊かにする小物たちが、さらに空間を彩ります。

 

 

現在書店経営と学習塾での講師業を両立している理系出身の田代さんは、将来的にこのお店で個人塾を開講し、本を通じた学びの場としての発展も目指しています。ゆったりとした時間が流れる空間で、新しい本との出会いを楽しんでください。

 

縁側文庫

︎住所:福岡市中央区六本松1-5-7 ハナコアパート202

︎Instagram:@engawabunko.2024

https://www.instagram.com/engawabunko.2024/

※営業日と営業時間は、Instagramをご確認ください

 

 

 

赤ちゃんから大人まで楽しめる「街のちいさな絵本屋さんBooks cyan」

西鉄天神大牟田線「平尾駅」から徒歩3分の場所にある「街のちいさな絵本屋さんBooks cyan」。2018年にライターのユウミ ハイフィールドさんがオープンした絵本のセレクトショップです。

 

 

真っ白なビルの前に出されたこの看板が目印!

 

 

ビルの階段を3階まで登ると猫の形の青いネオンサインが見えてきます。絵本店とは思えない、なんだか怪しげな空間です。

 

 

思い切ってドアを開けると目に飛び込んでくる絵本棚には、国内外の絵本がずらりと並びます。店内にある絵本はすべて店主ユウミさんが1冊1冊目を通しセレクト。赤ちゃんから大人まで楽しめる絵本がラインナップされています。

 

 

日本で長年愛されているベストセラーの絵本から海外アーティストの新刊絵本まで、ジャンルはさまざま。「日本と海外では物語のテイストはもちろん、イラストのタッチや色彩も異なるので、世界中の絵本と出会える場所にしたい」と店主のユウミさん。

 

 

お店には看板猫のあおくんの姿も。看板猫歴5年のベテラン店員がゴロゴロと接客してくれます。

 

 

絵本はギフト需要が多いとのことで、ギフトラッピングも行っています。絵本というと子どもが読むものというイメージがありますが、大人になったからこそ味わえる感動も。クリスマスの時期はもちろん、出産祝いや大切な人へのプレゼントに絵本を送ってみてはいかがですか?

 

街のちいさな絵本屋さんBooks cyan

︎住所:福岡市南区市崎1-1-5 金子ビル301

︎営業時間:13:00〜18:00

︎定休日:不定休

︎Instagram:@books_cyan

https://www.instagram.com/books_cyan/

 

 

福岡市内では、近年それぞれのコンセプトで営まれる個人書店が増加中です。店主の想いがぎゅっと詰まった空間に足を運んで、ぜひお気に入りの一冊との出会いを楽しんでみてください。

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