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モビショーに現れた国内バイク4メーカーの注目のモデル!

MOTOINFO

11日間にわたって東京ビッグサイトで開催された「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー2025)」(以下、モビショー)には、約101万人もの方が来場しました。新たな未来像を描くモビリティの数々や、時代を象徴した往年の名車など、未来と過去が交錯する新しいモビリティショーの姿がそこにありました。


ここではモビショーに出展した国内バイクメーカー4社で注目を集めた未来のバイクや最新モデルをご紹介します。

国内バイク4メーカーブース

カワサキ

「伝統と革新」をテーマに、ワールドプレミア(世界初公開)モデル2機種をはじめ、オフロード四輪車や電動四輪車などを展示したカワサキ。川崎重工グループが取り組む水素関連技術の展示も注目を集めました。

Z900RS SE

2017年12月の発売以来、日本国内の小型二輪401cc以上クラスにおいて7年連続で販売台数1位を誇るカワサキのZ900RS。その2026年モデルは、レトロスポーツというコンセプトをさらに発展させています。Z900RS本来のスタイリングはそのままに、新たに電子制御スロットルを採用。さらにIMU(Inertial Measurement Unit / 慣性計測装置)を活用したカワサキ独自の制御システム「KCMF」(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)、クラッチレバーを操作せずにシフトアップやシフトダウンを可能にするシステム「KQS」(カワサキクイックシフター)、クルーズコントロール、スマートフォン連携機能など、ライダーサポート機能を大幅に拡充しました。

画像は上位グレードの「SE」(スペシャルエディション)で、車体色にファイヤーボールカラーを採用。オーリンズ製リアサスペンションやブレンボ製ブレーキシステムに加え、日本仕様には前後ドライブレコーダーやUSB Type-C電源ソケットが標準装備されています。

Z900RS CAFE

2018年3月にZ900RSのバリエーションモデルとして登場したのが「Z900RS CAFE」です。フロントカウルやローポジションハンドル、段付きシートなどを採用してカフェレーサースタイルに仕立てられている一台です。こちらも前述のZ900RS SE同様、2026年モデルはシリーズ共通の進化を遂げています。

Z900RS CAFEの2026年モデルには、カワサキの伝説的モデル「マッハ」シリーズへのオマージュとしてレインボーラインのグラフィックが採用されました。転写フィルムで表現されたカワサキのロゴが、昔ながらのすべて大文字で表記されている点も魅力的な演出です

水素エンジンモーターサイクル

昨年、「FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」(以下、鈴鹿8耐)のプレイベントでサプライズ走行を披露した「水素エンジンモーターサイクル」が展示されました。モビショーでは、10月31日(金)から11月2日(日)の3日間、東京ビッグサイト 東棟屋外臨時駐車場にて公開走行を実施。液化水素を燃焼して走行する実験車で、排気量998cc並列4気筒スーパーチャージドエンジンを搭載しています。

ベースとなっている車両はカワサキ「Ninja H2 SX」で、パニアケースのように見える部分にはトヨタの燃料電池自動車「MIRAI」の水素タンクが左右に1基ずつ搭載されています。このほか、直列6気筒レシプロ水素エンジンのモックアップも展示されていました

Z1100 SE

2022年までラインアップを飾っていたネイキッドモデル「Z1000」が、「Z1100」として登場しました。水冷並列4気筒エンジンの排気量を1,043ccから1,099ccへと拡大するとともに、「KCMF」や「KQS」、カワサキの高精度ブレーキシステム「KIBS」(カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム)など電子制御系も大幅に進化させた一台です。


上段写真の車両は、オーリンズ製リアサスペンションやブレンボ製ブレーキシステムなどを標準装備したZ1100の上位グレードモデル「Z1100 SE」です。

Wブランド60周年記念企画

1965年10月に開催された「第12回 東京モーターショー」において、試作車「X650」という名称で公開され、翌1966年に発売されたのが「650-W1」です。今日まで続くカワサキの「W」ブランドが誕生して今年で60周年にあたることから、それを記念した企画・展示も用意されました。イベントの模様は別の記事でレポートします。

カワサキ「500メグロK2」をベースに、排気量を497ccから624ccへと拡大した「650-W1」は、当時の国内メーカーのラインアップのなかでは最大排気量を誇りました。後に「900 SUPER4(Z1)」なども手がけた多田 憲正氏がデザインに携わっています
Wブランドを継承するネオクラシックモデル「W800」。会場には2026年モデルの新色となるパールクリスタルホワイトが展示されていました
同じくWブランドを継承する排気量250ccモデルの「W230」が展示。今年9月から販売されている2026年モデルは、前後のフェンダーがメッキ仕上げとなりました

スズキ

コーポレートスローガン「By Your Side」を出展テーマとしたスズキのブースでは、二輪車、四輪車、船外機、そしてセニアカーなど、さまざまなモビリティが展示されていました。

e-VanVan

ファットな前後タイヤにタンクレスなスタイリング。これを見て「あっ、バンバンだ!」と思ったベテランライダーも多いのではないでしょうか。1970年代より人気を博したスズキのレジャーバイク「VanVan」をモチーフとしたコンセプトBEV※ファンバイクです。

※BEVとは、バッテリー式電気自動車(Battery Electric Vehicle)の略


電動であってもバイクに乗る楽しさや操るワクワク感が得られるように工夫を凝らしているそうで、原付二種クラスを想定していることから、二人乗りができるパッケージとなっています。

初代VanVanを彷彿とさせる造形が随所に見られます。気軽に乗れそうな車体サイズも魅力です

GSX-8T(オプション装着車)

2025年7月に海外で発表されたスズキのネオレトロモデル「GSX-8T」の国内市販予定車が初公開されました。排気量775ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載する「GSX-8S」をベースに、スタイリングは1960年代のネイキッドバイク「T500」をモチーフとしています。ラジエーターシュラウドには、ビリヤードの勝負球を意味するエイトボールをイメージした立体エンブレムを配するなど、個性的な仕上がりとなっています。

印象的なヘッドライトは、スズキの過去モデルが採用していたフラットボトムのライトに着想を得ています(※オプション装着品:メーターバイザー、タンクサイドプロテクション、タンクパッド)

GSX-8TT

GSX-8Tのバリエーションモデルがこの「GSX-8TT」です。ヘッドライトカウルとアンダーカウルを追加したほか、1970年代のロードレーサーをモチーフとしたカラーリングで差別化を図っています。モデル名の「TT」は、ベースモデルのGSX-8Tの末尾と、「Timeless」の頭文字を掛け合わせたネーミングです。

カウルの有無とカラーリングの違いなどにより、大きく雰囲気を異にする2機種。発売が待ち遠しいですね

GSX-R1000R

フルバンク状態で撮影できるフォトスポットに展示されたのは、今年の鈴鹿8耐で発表されたばかりの新型スーパースポーツモデル「GSX-R1000R」です。現行モデルをベースにエンジンや電子制御系を大幅に改良したバイクで、「チームスズキCNチャレンジ」のファクトリーマシンと同じ形状のウイングレットをオプション採用している点も見どころです。燃料タンク上とサイドカウルに「40th ANNIVERSARY」のデカールがあり、これは1985年に海外を含めて発売された「GSX-R750」の登場から40周年であることを意味します。2026年度内の販売開始を目指しているとのことで、今から発表が楽しみです。

e-Address

2025年1月にインドで発表された二輪BEV世界戦略車の第一弾となる「e-Address」。ハンドルマウントのヘッドライトやフラットなフロアボードなど、既存のアドレスとのつながりを感じさせるスタイリングに、BEVスクーターらしい先進的なニュアンスを巧みに融合させています。取り回しのしやすさと航続可能距離とのバランスを追求した、日常生活に寄り添う原付二種相当の電動スクーターです。

e-PO

前回2023年のモビショーでも参考出品された原付一種相当のモビリティ、それが「e-PO」(イーポ)です。電動アシスト自転車とEVバイクを掛け合わせた新ジャンルのコミューターで、ペダルを漕ぐことで得られる強力なアシスト走行に加え、スロットル操作のみでも移動できるのが大きなポイントです。今回のモビショーで展示された車両は、リアブレーキのディスク化や前後のフェンダー形状の変更、新作フレームの採用など、市販化に向けてアップデートを施したもので、車体色もスズキのイメージカラーとなっていました。2026年度内の販売開始を目指しているとのことで、その日が来るのが待ち遠しいですね。

GIXXER SF 250 FFV

FFV(Flexible Fuel Vehicle)とは「フレックス燃料車」のこと。スズキ「ジクサーSF250」をベースとしたこの「GIXXER SF 250 FFV」は、すでにインド市場で販売されているモデルで、ガソリンとバイオエタノール混合燃料(混合率は約20%〜85%)の双方に対応しているのが特徴です。日本のバイオエタノールの自給率は0%ですが、東南アジアではサトウキビから、アメリカ大陸ではトウモロコシから植物油を抽出して燃料化しています。

インド仕様のため、女性の民族衣装であるサリーが後輪に巻き込まれるのを防ぐ「サリーガード」がリアタイヤ左側に装着されています

ACCESS CNG / CBG仕様

カーボンニュートラルの実現に向けたマルチパスウェイ(多様な技術の選択肢)のひとつとして、「CNG」(Compressed Natural Gas / 圧縮天然ガス)や「CBG」(Compressed Biomethane Gas / 圧縮バイオメタンガス)仕様のスクーターを展示しています。その一台がこちらの「ACCESS CNG仕様」です。


スズキはすでにインドの酪農組合と共同でバイオガスプラントを立ち上げており、10頭の牛が1日に排出する糞でクルマが約60km走行できるだけの燃料が作り出せるそうです。さらに、残った糞は有機肥料として活用され、雇用も生まれることから、まさに地域に根ざした取り組みと言えるでしょう。

「ACCESS CNG仕様」のシート下には、燃料に用いられる天然ガスを貯蔵するタンクが内蔵されています

ホンダ

総合モビリティカンパニーであるホンダは、二輪車や四輪車だけでなく、船外機や航空機、さらには2025年6月に離着陸テストで使用したサステナブルロケットの実験機などさまざまな展示物を用意して、来場者を驚かせていました。

EV OUTLIER CONCEPT

ホンダのブースで注目を集めていたのが、電動二輪のコンセプトモデル「EV OUTLIER CONCEPT」です。Outlierとは“枠にとらわれない存在”という意味で、従来の内燃機関モデルの延長ではなく、電動だからこそ実現できる新しい価値を追求するためにこのコンセプトモデルを立ち上げました。キーワードは「Gliding」「Ecstasy」「Low」の3つで、前後のホイールにそれぞれインホイールモーターを搭載し、電動ならではの圧倒的な加速力を実現するモビリティとのことです。EVバイクの新たな可能性を示した1台と言えるでしょう。

モーター駆動による圧倒的な加速力を受け止めるため、シートにはバケットタイプのバックレストを採用。ミラーはカメラ式で、映像はメーターに表示されます

EV Urban Concept

2024年の「EICMA(ミラノショー)」で初公開された「EV Urban Concept」が、日本でもお披露目されました。大きなバッテリーによる水平基調をベースとしながら、前後輪の踏ん張り感を意識した台形スタンスと、各部に勢いを感じさせるラインを加えることで、都市型電動モビリティとしての新たなプロポーションを表現しています。

横一文字のシグニチャーライトやトランスルーセントの外装などが近未来を予感させます

CB1000F / CB1000F SE

ネイキッドモデル「CB1000F」は、グラファイトブラック(画像)のほかに、ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)とウルフシルバーメタリック(グレーストライプ)がラインアップされています

ホンダのロードスポーツを代表するプロダクトブランドと言えば「CB」です。そのニューモデルが「CB1000F」と「CB1000F SE」です。発売を間近に控えていることもあり、実車に跨がって足つき性などライディングポジションを確認する来場者が多く見られました。

ヘッドライトカウルなどを採用し、外観と装備の充実を図った「CB1000F SE」は、ウルフシルバーメタリック(ブルーストライプ)の1色のみ

CB1000F Moriwaki Engineering

2025年9月に熊本県のサーキット「HSR九州」にて開催されたイベントレース「鉄馬(てつうま) with βTITANIUM(ベータチタニウム) 決戦の日」で、元MotoGPライダーの宇川 徹選手が駆り、アイアンエキスパートクラスで見事に優勝した「CB1000F Moriwaki Engineering」も展示されました。

スーパーカブ110 Lite

2025年4月、原付一種に追加された区分「新基準原付」に適合するモデルのひとつが、この「スーパーカブ110 Lite」です。排気量109ccのまま最高出力を、新基準原付に適合する4kW以下の3.5kW(4.8PS)に抑えているのが特徴で、これまでの「スーパーカブ50」の2.7kW(3.7PS)よりもパワフルです。最大トルクは6.9Nm(50は3.8Nm)と、従来の50ccモデルよりも坂道を軽快に上るとのことです。

Dio110 Lite

同じく「新基準原付」に適合したスクーター「Dio110 Lite」も展示されました。排気量は109ccのまま、最高出力を3.7kW(5.0PS)に抑えています。外観は原付二種の「Dio110」とほぼ共通ですが、タンデムステップが省略されているほか、スピードメーターの時速上限が60km/h(速度警告灯付き)となるなど、「原付一種」に合わせた設定となっています。

コライドン

メインプログラムのひとつである「Tokyo Future Tour 2035」では、「ポケモン」とトヨタ自動車、本田技研工業のコラボレーションによって誕生した「トヨタミライドン」と「ホンダコライドン」が展示されていました。「ミライドン」と「コライドン」は、2022年11月に発売されたゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場する伝説のポケモンです。イベント期間中には「ライド体験」の時間が設けられており、幸運にも乗車できた子どもたちは、生き物のように瞬きや息づかいをするホンダコライドンの背中でのひとときを満喫していました。

ヤマハ

前回同様、ヤマハ発動機と音楽のヤマハがコラボレーションしたブースでは「人と機械による乗り物の未来を感じる」を出展コンセプトに、ワールドプレミア6機種を含む研究開発中のプロトモデル、電動モーターサイクルシリーズなどを多数展示しました。バーチャルシンガー初音ミクがブースのエバンジェリスト(伝道者)を務めたほか、音楽のヤマハの立体音響技術を活かしたダイナミックなステージ演出が来場者を大いに楽しませていました。

MOTOROiD:Λ

2017年、自立してライダーに歩み寄る実験機「MOTOROiD(モトロイド)」を、2023年には人とマシンが呼応し合う「MOTOROiD2」を発表したヤマハ。その第3弾として今回展示されたのが「MOTOROiD:Λ(モトロイド:ラムダ)」です。


AI技術によって学習し、自ら成長するモビリティであることが最大のポイントです。180度に展開した状態から各部モーターを適切に駆動して車体を起き上がらせ、バランスを保ちながら自立することが可能です。ステージでは何度もデモンストレーションが行われ、タイヤを小刻みに動かしながらその場に立ち続ける姿に、来場者は驚いていました。

“ヒトとマシンの新たな関係。その未来”を探る概念検証を目的とした「MOTOROiD」プロジェクト。MOTOROiD:Λは人が乗車できませんが、人とマシンがともにあることを強く意識してデザインされています

PROTO BEV

「大型バッテリーEVならではのFUN」を体現する実走プロトモデルとして公開された「PROTO BEV」。新感覚の乗り味と扱いやすさを兼ね備えたスーパースポーツEVで、FUNの最大化を目的に軽量化とコンパクト化を追求しています。これまでの内燃機関モデルで培ってきた操縦安定性を再現しつつ、バッテリーEVの特徴であるリニアなスロットルレスポンスと力強くスムーズな加速性能を融合しているのが特徴です。

現時点ではプロトモデルですが、将来的な市販化も視野に入れて開発しています

H2 Buddy Porter Concept

カーボンニュートラルの実現に向けた次世代モビリティ開発のひとつとして、ヤマハがトヨタと共同開発している水素エンジン搭載二輪車が「H2 Buddy Porter Concept」です。ヤマハは主に水素エンジンや車体を、トヨタは二輪車への搭載に適した小型の高圧水素タンク(認可取得済)を新たに開発しています。水素満タン時の航続距離は実測で100km以上に及びます。

実験車はデリバリー業務に適したスタイリングを採用。ベースとなっているのはヤマハ製の155ccスクーターで、水素タンクを4本搭載しています

PROTO HEV

駆動用モーターとガソリンエンジン、そして発電用モーターで構成される「SPHEV(Series Parallel Hybrid Electric Vehicle / シリーズ・パラレル・ハイブリッド・エレクトリック・ヴィークル)」モデルの一台がこの電動モビリティ「PROTO HEV」です。


オートモードでは、まず駆動用モーターのみで静かにEV走行を開始し、減速時には回生ブレーキで充電を行います。その後、バッテリー残量に応じてエンジンが始動。中~高速域では駆動がモーターからエンジンに切り替わり、スロットル操作に応じてモーター駆動も加わるデュアルブースト走行へと移行します。


さらに加速したいときには、発電用モーターも駆動に加わるトリプルブースト走行となります。その切り替わりは非常にシームレスな制御を実現しており、今後の発展に期待が高まります。

大型バッテリーおよび複雑なシステムを搭載しながら、ヤマハのスクーター「XMAX」と同等のサイズに収めることが開発目標だったそうです

PROTO PHEV

こちらは大型モーターサイクルの楽しみ方の拡張を目指す、もう一台の「SPHEV」モデル「PROTO PHEV」です。「MT-09」をベースに駆動用モーターやEV用バッテリーを搭載しており、スポーティな走りと高い環境性能を兼ね備えながら、内燃機関のさらなる可能性を目指した一台です。「PROTO PHEV」がヤマハのDNAをどう表現していくのか、期待に胸が膨らみます。

タンクの中央に見えるのはバッテリーの一部で、大きなエアダクトはバッテリーの冷却用に設けられています

YZF-R1 鈴鹿8耐仕様

創立70周年を迎えるにあたり、6年ぶりにファクトリーチームを復活させて今年の鈴鹿8耐に挑んだヤマハ。中須賀 克行選手、ジャック・ミラー選手、アンドレア・ロカテッリ選手らの活躍により、トップと同一周回の2位でチェッカーを受けました。ブースに展示されていた「YZF-R1 鈴鹿8耐仕様」は、このときに使用された実車です。1999年発売のスーパースポーツモデル「YZF-R7」のカラーリングをベースに、1990年代後半の雰囲気と新しいデザインワークを巧みに融合させた車体色が印象的でした。展示コーナーでは、レースファンと思しき来場者が細部を食い入るように見ていました。

XSR900 GP

ヤマハの「主な出展物リスト」にはなかった、サプライズ展示となったのが「XSR900 GP」です。ベースモデルのXSR900 GPの特徴は、1980年代のグランプリマシン「YZR500」をオマージュした外観です。このカラーリングは、アメリカ人初のWGP(ロードレース世界選手権 / 現MotoGP)チャンピオンとなったケニー・ロバーツ氏の「YZR500」に施されていた車体色をモチーフとしており、「インターカラー」「ストロボカラー」とも呼ばれています。2026年モデルとして発売されるそうなので、今から楽しみです。

TRACER9 GT+ Y-AMT マトリクスLEDヘッドランプ

2025年に発売されたロードツアラーモデル「TRACER9 GT」と「TRACER9 GT+ Y-AMT」。この2機種には、世界初となる「二輪車用マトリクスLEDヘッドランプ」が搭載されています。複数のロー / ハイビーム用LEDと上部のカメラによって構成されたシステムで、交通状況を判断し、照射エリアを自動的に調整します。モビショーでは、それを体感できる展示スペースが設けられていました。

スクリーンの下部に設けられたカメラが前方の交通状況を確認する“目”となります
対向車や先行車を眩惑しないように、照射エリアを自動的に調整してくれます。まさに“考える”ヘッドライトです

未来のバイクライフを思い描けるモビショー

各社のコンセプトモデルを通して見えてくるのは、カーボンニュートラルの実現に向け、EV(電動)だけでなく、ハイブリッド、液化水素、バイオエタノール、CNG / CBGなど、多様な技術で挑むマルチパスウェイの姿勢です。そして未来を切り開く最新技術の土台には、これまで先人が生み出してきたモビリティの歴史と数々の名車があることも感じられました。5年後、10年後にどんなモビリティが街を走っているのか、想像する楽しみを味わわせてくれるとともに、モビリティの可能性が無限であることを実感させてくれたモビショーでした。


お問い合わせ先:Japan Mobility Show 、Japan Mobility Show 2025 | KAWASAKI 、Japan Mobility Show 2025 | SUZUKI 、Honda Japan Mobility Show 2025 | HONDA

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