【今週の『ONE PIECE』の話題は?】まさかのイム様降臨!? 軍子は神の騎士団に父を殺された過去がある? ブルックとの過去エピソードに進展も<1149話>
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載27年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
5月12日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1149話“一秒”では、ギャバンが神の騎士団を追い詰めるも、息子・コロンが人質にとられ……。さらに、軍子がブルックと過ごした過去の記憶を思い出す様子にも注目が集まっています。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1149話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
息子への“愛”に付け込んだ卑劣なやり口……ギャバンvs神の騎士団!
人の命、そして歴史と文化。エルバフのピンチに駆けつけたギャバンは「鈍った」と言いつつ、不死身なはずのソマーズ聖をスパっと真っ二つに斬ってしまいます。海賊王の左腕レベルが持つ超強力な覇気のおかげか、ソマーズ聖が復活する気配は今のところありません。
続いて子供達の救出に向かうギャバンでしたが、彼の息子・コロンが人質にとられてしまいます。覇気による未来視で愛する息子がこのままだとどうなるのか見えてしまい、さすがのギャバンも降参と武器を下ろすのでした。そして冥界に向かって落ちていくギャバン……。
どうにか助かってほしいですが、SNSでは「下でルフィたちに会えても後は頼むとか言って死にそうでやだ」「心配すぎる」「このまま死んだらコロンが自分を責めちゃうよ……」「ワンピは子供のために死にがちだからなあ」と死亡フラグを感じ取った読者も多くいるようです。
すかさずギャバンを追いかけたチョッパーが彼を助け、神の騎士団の不死身のカラクリも教えてもらうことができれば良いのですが……。
ドラゴンが語った「子は親の弱点」とはよく言ったもので、本作ではベルメールやオルビアよろしく子供への愛とともに亡くなっていく親が少なくありません。しかし、今回もそうなってしまえばソマーズ聖の思うツボ。このまま冥界へ落ちたとしても、ルフィたち強力メンバーを連れて戻ってきてほしいですね。
ブルックと過ごした記憶が蘇る軍子。神の騎士団との因縁は?
父の身を案じ「父ちゃーん!!」と必死に呼びかけるコロンの様子を引き金に、昔の記憶が蘇った様子の軍子。
当時の年齢や、何年前の出来事なのかは定かではありませんが、今のコロンと同じように「お父さま〜〜〜!!」と泣き叫ぶ軍子らしき少女の姿が描かれています。
この記憶は何らかの理由で彼女の心の奥底に封印されてしまったのか、あるいは誰かによって忘れさせられているのか、突如蘇った昔の場面に軍子自身も驚き、戸惑っているようです。軍子の“感情のなさ”はこの辺りの事情に起因している可能性もあるのではないでしょうか。
さらに次のコマでは、アフロのシルエットが特徴的な細身長身の人物と小さな軍子が手を取り合い、音楽にのって楽しげにしています。そう、「ヨホホ!!」「私はね 海賊になるのが夢なんです」と軍子に語りかけるアフロの人物は紛れもなくブルックです。
ブルックが軍子に見覚えがあると感じていたのは、彼女がソウルキングとして活動していたときのファンだからではなく、過去に面識があったからで間違いなさそう。
軍子が「お父さま」と丁寧に父を呼んでいることや、ブルックが「海賊になるのが夢」と海賊になるより前の話をしていることから察するに、ネット上でも支持を集めていた考察のとおり、二人の関係は西の海(ウエストブルー)のとある王国のプリンセスと、その護衛戦団の団長だったのかもしれませんね。
軍子の記憶、そしてその後のブルックへの反応を見るに、二人はかなり仲が良かったように考えられます。二人のいた王国に何が起きたのか、どのように別れ、なぜ正反対の道を歩むことになったのか。神の騎士団が国王である軍子の父を殺して国を滅し、軍子の記憶を消し洗脳したうえで神の騎士団として傭兵化した……とか。そんな彼女にあえて親子を苦しめ死で別つような任務を与えているとしたら、あまりにもむごいですよね。
仮定とはいえ考えたくないほど残酷な話ですが、世界政府ならやりかねません。どちらにせよ神の騎士団が深く絡んでいそうです。
それにしても軍子がソウルキングの「NEW WORLD」を好んで聴いていたのは、大好きだったブルックの音楽を身体が覚えていて自然と求めていたからかもしれないと思うとロマンチック。
イム様が乗り移った!? 軍子の様子に異変
ブルックのことを思い出した直後、軍子はイム様に憑依されてしまったようです。バリバリと音を立てながら髪が伸び、子供達から「顔がこわくなった」と言われるほど表情が変化。目元はイム様の特徴的な瞳と同じに変わってしまいます。
コブラ王がイム様に殺害された際、軍子の「アロアロの実」と同じ矢印が魔の手のように忍び寄っていました。このことから、イム様は自身の能力を神の騎士団に分け与えることができるため能力が似ているのではないか? という考察が浮上していましたが、イム様自身が軍子の身体に乗り移ることができるとは驚きです。身体を器として使われたり、記憶を消されたりなど、軍子がイム様直々に洗脳されている可能性もありそう。50年以上前に少女だった彼女が明らかに一定以上歳をとっていなさそうなのも、イム様に何らかの操作をされているからかもしれません。
そもそも、イム様が憑依する標的がなぜ軍子なのか? 彼女には何か特別な能力が宿っているなど、軍子でなければならない理由があるのでしょうか。
まもなくイム様と麦わらの一味も対峙することになるのか、緊迫する展開から目が離せません。
[文/まりも]