農マル園芸 吉備路農園 ~ 総社で新鮮な農作物やスイーツ、自然体験がたっぷり楽しめる観光農園
岡山県は自然豊かな大地が広がり、新鮮な野菜や果物の生産が盛んな地域です。
総社市は田んぼや畑に恵まれ、温暖な気候のもと子育て世代にも人気のある市として知られています。
総社市に2005年に誕生した農マル園芸 吉備路農園は、地域の人々に親しまれ、総社市内だけではなく岡山県内にも広く知られている観光農園です。
県外からも多くの人々が訪れる農マル園芸 吉備路農園。
どのような施設や遊ぶところがあるのか紹介します。
農マル園芸 吉備路農園とは
農マル園芸 吉備路農園は、岡山県総社市にある中四国最大級の観光農園です。
2003年12月に「有限会社アグリ元気岡山」を設立。1年間の準備期間を経て、2004年11月に「農マル園芸 吉備路農園」をプレオープン、2005年3月にグランドオープンしました。
当初は「花の生産販売」からスタートし、2005年10月には「農産物直売所」、年末には「いちご狩り園」と「カフェ」をオープン。その後も敷地内に次々と施設を増やし、2012年には岡山市にも姉妹店舗の「農マルさん直市場岡山店」を開業しています。
2014年にリックコーポレーション(現在の株式会社タイム)の傘下に入り、2017年には、赤磐市に姉妹店「農マル園芸 あかいわ農園」を開業するなど、さまざまなお客さんのニーズにこたえながら、現在の形になっています。
農マル園芸 吉備路農園の施設について
農マル園芸 吉備路農園の敷地面積は、45,400平方m(メートル)あり、およそ東京ドーム一個分の広さです。
園内は、あらゆる世代が一日中ゆっくり楽しく過ごせるようなさまざまな施設が併設されています。
農マル園芸 吉備路農園の施設は以下のとおりです。
農マル園芸 吉備路農園の施設の紹介
あまりの施設の多さにどこから見て回ろうか、迷ってしまいますね。
園内はどのようなようすなのかピックアップして紹介していきましょう。
農産物直売所
筆者が取材に訪れたのは9月初旬。ちょうど「おかやまぶどう祭り」の真っ最中で、多くの人々が贈答用や自宅用のぶどうを買い求め、にぎわっていました。
農産物直売所では、季節により旬の果物祭りが開催されています。特に人気なのが7月に開催される「おかやま桃まつり」や9月に開催される「おかやまぶどう祭り」。商品の数や種類の多さに目を見張りますが、次々に売れていくので、スタッフも並べるのに大忙しです。
農産物直売所には、新鮮な果物や野菜のほかにも、お肉や卵などのさまざまな商品が並びます。
地ビールやワインなどを取り扱うお酒コーナーや、全国から取り寄せた珍しい商品が所狭しと並ぶコーナーも訪れる人々の興味を引き付けているようです。
駄菓子コーナーやお土産コーナーも充実していて、子ども連れや観光客にも対応できます。
花の直売所
農マル園芸 吉備路農園の花の直売所は、6,500平方m(メートル)の敷地面積があり、まるでお花畑かと思えるほど広い売り場です。
季節ごとに変わる色とりどりの花々を目で楽しみ、香りを感じながら自分の好みの花を選んで購入できます。
イベントも毎月のように開催されており、講習会や寄せ植えの教室など気軽に講師のかたやスタッフに相談できる場所として多くの人々に親しまれています。
季節ごとのかわいらしい雑貨やガーデニンググッズも豊富にそろっていて、ガーデニングの初心者から上級者まで満足できる品ぞろえです。
ケーキ工房
2017年にガーデンズカフェの隣にオープンしたウッド調のかわいらしいコンテナハウスが、「ケーキ工房」です。
ここではケーキだけでなく、プリンやシュークリーム、焼き菓子など、ギフトやお土産にぴったりの商品がそろっています。
特に人気なのが、季節ごとにフルーツが変わるロールケーキです。
2024年9月には「ぶどうのロールケーキ」を期間限定で販売していました。
ロールケーキの上にはこぼれ落ちそうなほどふんだんに新鮮なぶどうが載せられ、ケーキの中にも大きなぶどうが入っていて、フルーツとケーキの味両方を存分に楽しめます。
一番人気は、農マル園芸 吉備路農園で育てられたいちごを使った「完熟いちごのロールケーキ」。いちごの季節に訪れてぜひ食べてみたいですね。
ガーデンズカフェ
いっちーのパン屋さんやガーデンズキッチンと同じ施設内にある「ガーデンズカフェ」。
ガーデンズカフェでは、季節を問わず楽しめる醍醐(だいご)桜のジェラートやソフトクリームをはじめ、夏限定のかき氷など、さまざまなスイーツを提供しています。
筆者が夏に訪れたときに食べたマンゴーソフトクリーム。
まるで本物のマンゴーを食べているかのようにしっとりとしていて、ぜいたくな気分が味わえる商品でした。
いっちーのパン屋さん
2021年7月に農マル園芸の施設内に開設された「いっちーのパン屋さん」。
施設内で焼き上げるので焼き立てのパンを毎日購入できます。
種類の多さにどれを買おうか迷ってしまいますね。毎月新商品が追加されるので、いろいろな味を楽しめます。
一番人気は、あん塩バターパン。お値段がお手頃なのも魅力のひとつ。その他にも、農マルドッグが人気だそうです。
石窯ピザ工房(土・日、祝日限定)
農マル園芸 吉備路農園では、土日祝限定で「ピザ作り体験」が楽しめます。営業時間は午前10時30分〜午後1時30分(ラストオーダー)。
選べるピザの種類は、以下の4種類です。
ピザの種類
・野菜ピザ
・照り焼きチキンピザ
・マルゲリータ
・ブルーベリーピザ
※いちごの季節にはいちごピザに変わります。
体験では、生地をピザ生地棒で伸ばしてトッピングをし、石窯で焼き上げる本格的なピザ作りができます。
トッピングが終わったピザをスタッフが焼き上げてくれます。ピザカッターで切れ目を入れれば出来上がり。
マルゲリータはトマトソースとチーズが熱々の生地に溶けてとろけそうな味わい。野菜ピザもたっぷりの野菜を載せられるのでボリューム満点で、満腹感がありました。
筆者が体験したときは、子ども連れの家族でにぎわっていました。楽しいし美味しいし、お得感満載です。
バーベキューコーナー(土・日、祝日限定)
ピザ窯の隣には、土日祝の午前10時30分から午後3時の時間帯に、最大50名まで参加可能なバーベキューを楽しめる施設があります。バーベキューの方法は、次の2通り。
手ぶらでバーベキュー
予約をし、メニューのなかからお好みの食材を選択するだけで、当日すぐに食べられます。準備も後片付けも不要なので、気軽にバーベキューを楽しめます。
いきなりバーベキュー
予約席以外の空きがあれば当日の受付もできるうれしいサービス。園内の直売所にて自分で肉や野菜の食材を購入し、その場でバーベキューを楽しむことも可能です。事前の準備がなくても、包丁やまな板なども貸してもらえるので、思い立ったときにすぐに楽しめます。
※最終受付はどちらも午後1時
直売所では、冷たいビールも売っているので、家族や友だちと楽しい時間を過ごせそうですね。
ミニ動物園・乗馬体験
毎週土日祝には、岡山市の若駒牧場からミニ動物園と乗馬体験がやってきます。
入口は、農マル園芸 吉備路農園の敷地の一番東側です。
えさやりもできるので、かわいらしい動物たちと直にふれあえます。
動物たちを見ているだけでも癒されますが、乗馬体験もできますので、気軽にチャレンジしてみるのも良いですね。
ドッグラン
花の直売所の奥へ進むと、小型犬・中型犬専用の「ドッグラン」があります。
手足を洗える洗い場や水飲み場が完備されているので、ワンちゃんたちも快適に過ごせそうですね。
ドッグランについて
・営業時間:午前9時~午後5時(受付時間:午後4時)
・利用時間:60分間
・入場料:1匹/440円(税込み)※会員登録割引あり。詳細は農マル園芸のホームページを確認してください。
ただし、雨天や地面のコンディションが悪い場合は閉鎖となります。
いちご狩り
年間4万人もの人が訪れる岡山県最大級の「いちご狩り」。
1月上旬から5月末頃まで楽しめます。農マル園芸のいちご狩りは高設栽培なので、立ったまま食べられ、車いすやベビーカーでも安心です。
いちごは以下の4種類。
いちごの種類
・べにほっぺ
・かおりの
・あきひめ
・はれいちご
味の食べ比べができるのも農マル園芸ならではの魅力。非常に人気なので、ホームページか電話で予約して訪れるのがおすすめです。
まだまだ説明が足りないくらい園内にはさまざまな施設が立ち並ぶ農マル園芸 吉備路農園。
副農園長の安藤維宏(あんどう ゆきひろ)さんに、農マル園芸 吉備路農園の魅力について話を聞きしました。
インタビュー
農マル園芸 吉備路農園の副農園長、安藤維宏(あんどう ゆきひろ)さんに話を聞きました。
農マル園芸 吉備路農園が開園した経緯
──農マル園芸 吉備路農園が開園した経緯を教えてください。
安藤(敬称略)──
農マル園芸 吉備路農園は2003年に岡山県北にある観光農園が、岡山の県南に観光農園を作ろうと圃場(ほじょう)整備を進め開園した経緯があります。
農産物の直売所だけのお店は多いですが、弊社ではお客様に楽しんでいただくため、園内にさまざまな施設をオープンして、お客様の暮らしに楽しさと感動を提供できるお店を目指しています。
圃場:農作物を栽培するための場所
印象に残っていること
──仕事をしていて印象に残っていることはありますか。
安藤──
桃やブドウ祭りの際には、県内はもちろんのこと県外からもたくさんの人々が訪れます。そのお客様がスタッフの顔を覚えていてくださり、
「今年も買いに来たよ」「どれが良いか選んでもらえる?」
と話しかけてこられたときは、お客様のお役に立てていると思えて本当にうれしかったですね。
農マル園芸 吉備路農園の見所
──農マル園芸 吉備路農園の見所はなんでしょうか。
安藤──
果物や野菜など、普通のスーパーマーケットなどでは売られていない珍しい品種を並べています。いつもお店にあるとは限りませんが、訪れるたびに違う品種に巡り合えるので楽しんでいただけると思います。
その他にも、農マル園芸 吉備路農園でしか食べられないお惣菜やスイーツもありますので、ぜひご賞味ください。
また園内では、屋台も定期的に出店しています。こちらも珍しい天然あゆのお店や、漬物からお菓子などさまざまなお店が出店しますので、ご期待いただければと思います。
──最後に訪れるかたがたにメッセージがあればお願いします。
安藤──
農マル園芸 吉備路農園は、田んぼ体験や芋ほりなど親子で体験できる行事や、寄せ植え教室やイベントなども開催し、どの世代が遊びに来ても楽しめる観光農園です。
ぜひ家族やお友だちと一緒にきていただき、一日楽しんでいただければと思います。
おわりに
農マル園芸 吉備路農園は、県内を代表する農産物直売所です。しかし他の直売所と異なっているところは、いちご狩りやピザ作りなど人々に楽しい体験を提供するとともに、田んぼ体験や芋ほりなどの食育活動を通じて、地域社会にも貢献しているところです。
地域の人々や生産者にも優しい農マル園芸 吉備路農園は、これからも多くの人に楽しい時間を提供していくことでしょう。
季節ごとに楽しいイベントが開催される農マル園芸 吉備路農園。
ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
農マル園芸